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ナポレオンにウィーン侵攻され疎開した、ベートーヴェン唯一の作曲の弟子ルドルフ大公に献呈された「ピアノ・ソナタ 第26番≪告別≫」

こんばんは。名古屋クラシック音楽堂(@nagoyaclassicca)です。本日は久しぶりの「フランス革命×クラシック音楽シリーズ」です。

舞台は1809年のウィーン。当時はナポレオンがヨーロッパ中を覇権におさめた時代。ナポレオンがスペイン独立戦争を抑えるためにスペインに侵攻し一時的な勝利を得るも、スペイン側に支援をしたイギリス軍の抵抗にあい、最終的に敗退します。

これを好機と見たオーストリア帝国は、イギリスと第五次対仏大同盟を結びバイエルンへの侵攻を開始するも、ナポレオンの迅速な反撃にあい、撃破され首都ウィーンへのフランス軍入城を許してしまいます。

この時、王侯貴族らはウィーンを脱出、疎開することになりました。皇帝レオポルド2世の末子で、ベートーヴェンのパトロンであり、作曲の弟子でもあったルドルフ大公も疎開していきます。

オーストリアは10月にフランスとの和平条約を結び、ルドルフ大公もウィーンに戻ってきます。

「ピアノ・ソナタ第26番≪告別≫」

このルドルフ大公のウィーンからの疎開の間に、ベートーヴェンが作曲したのが「ピアノ・ソナタ第26番≪告別≫」という曲で、後にルドルフ大公に献呈します。

この曲には、ベートーヴェン自身によって楽譜の草稿に副題とメッセージが書き込まれています。

冒頭の第1楽章には、「1809年5月4日、ウィーンにて、敬愛するルドルフ大公殿下の出発に際して。」と書かれ、副題には「告別」。第2楽章には「不在」、第3楽章には「再開」という副題と共に「敬愛するルドルフ大公殿下帰還、1810年1月30日」と書き込まれています。

ベートーヴェンからルドルフ大公に献呈された曲には、有名な「ピアノ三重奏曲第7番「大公」」.や《ミサ・ソレムニス》を含めて合計14曲に上ります。

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