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【名大URA通信】vol.25「隣のキャンパスは何する人ぞ?」

[1]【URAコラム】隣のキャンパスは何する人ぞ?

坂口 菜朋子(さかぐち・なほこ):岐阜県岐阜市出身、ほぼ名古屋育ち。名古屋市立大学大学院薬学研究科で博士号取得。名大医学部ポスドク、金沢大学TLO、岐阜大学人材育成担当教員を経て、2018年本学URAに着任。環境に合わせて柔軟に、毎日機嫌よく過ごすことがモットー。

坂口 菜朋子・主任URA
医系研究棟3号館のメディカルイノベーション推進室(MIU)にて

ー坂口さんは「メディカルイノベーション推進室」所属ですね。どんな部署なんですか?

ー(坂口)「メディカルイノベーション推進室」、略して「MIU」は、医学系研究科の産学連携、外部研究資金獲得、バイオデザイン人材育成等を目的に、2019年秋から学術研究・産学官連携推進本部内の小さなユニットとして活動を始めました。2020年に学術研究・産学官連携推進本部の鶴舞分室として部屋ができ、今年4月からは正式な組織となりました。

ー坂口さんの経歴を拝見すると、研究職、TLOでの技術移転支援、博士人材のキャリア形成支援と、まさにMIUのミッションにぴったりのバックグラウンドをお持ちですね。

ー(坂口)名大でポスドクを数年経験した後、夫の仕事の都合で金沢に転居し、そこではじめて研究支援の仕事に就きました。その当時は、名刺交換のやり方もビジネスメールの書き方もわからず、ネットであれこれ調べてましたよ(笑)。

ーわかります。博士課程を修了するとそこそこの年齢で、周りからも一人前って思われがちで「今さら聞けない」ことってありますよね(笑)。

ー(坂口)今は医学部の先生方の研究支援をいろいろやらせていただいてますが、特に、部局を横断した共同研究の立ち上げや支援に力を入れています。
 医学部は名大のメインキャンパス(東山)から離れていることもあって、「東山の研究者がどんな研究をしているのか全然わからない」という声を聞くことが多いんです。そもそも同じキャンパスであっても、他の先生が何を研究しているのかわからないことって多いですよね。

時計好きで、シチュエーションに合わせて6つの腕時計を使い分ける。
今日は「気合を入れる日」の時計。おじい様の形見で、なくしても必ず戻ってくるんだとか。

ーそういう声は、東山キャンパスの先生方からも聞きますね。具体的にどんな取り組みをしているんでしょう?

ー(坂口)2020年から「名古屋大学100人論文」という活動を始めました。研究上で困っていることを異分野の研究者がアドバイスしたり、共同研究をしてくれる研究者を見つけたりすることが目的です。

ー「100人論文」というと、私は京都大学での取り組みを聞いたことがあります。ポスターセッションのような形で研究を発表し、いろんな分野の研究者がふせんでコメントを貼り付けていくイベントですよね?

ー(坂口)元々はそうです。ただ、私が始めようとした時期にコロナ禍になってしまったので、対面のふせん方式ではなく、オンライン方式で始めました。自分の研究を紹介する人と、コメントを投稿する人を募集して、オンライン上で研究の閲覧や投稿が可能な期間を設けて交流してもらいました。

ーなるほど。実際に成果はありましたか?

ー(坂口)はい、多くのコメントが寄せられましたし、部局を超えて共同研究に至った例もあります。昨年からは大学院生や岐阜大学にも参加してもらって、参加人数も増えました。今年もぜひ、開催したいと思っています。

ーいろんな分野の先生や学生さんに参加してもらいたいですね。

ー(坂口)それから、今後は大幸キャンパスの先生方への支援も、より手厚くしていきたいと思っています。最近、大幸の若手の先生から継続的に相談を受ける例も出てきました。単発の受け身の対応ではなく、URAから主体的に関わっていくような支援ができたらと思っています。

ー提案型の研究支援を目指したいですね。期待しています!


[2] 東海広域5大学ベンチャー起業支援:スタートアップ準備資金 開発テーマ募集

「東海広域5大学ベンチャー起業支援:スタートアップ準備資金」は、大学発ベンチャーの起業促進を目的に、東海広域5大学(名古屋大学、岐阜大学、豊橋技術科学大学、名古屋工業大学、三重大学)が運営するギャップファンドです。現在、2022年度開発テーマを募集しています。

・募集金額と採択件数
 ーアクセラ型:300万円以下、約3件
 ー育成型:150万円以下、約5件
・本資金使用期間:2022年度の単年度、または2022~2023年度のいずれか
・応募資格:2022年4月1日現在で39歳以下の5大学所属の教職員か学生で、募集要項の応募要件を満たすもの
・提出期限(名古屋大学):2022年7月29日(金)
・詳細と書類ダウンロード:
https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/researcher/university/5gf/5gf2022/

[3] セミナー「名古屋大学を中心とした、東海地域でのベンチャー創出への取り組み」

Tongaliのアントレプレナーシップ教育や起業支援、地方自治体のベンチャー企業への支援、名古屋大学認定VCなどを解説し、この地域の大学発ベンチャーの課題や解決に向けた取り組みについて議論するセミナーを開催します。

・日時:2022年7月7日(木)13:00~18:00 *事前申込制、7/5〆切
・会場と定員(定員になり次第、締め切ります)
 オンサイト:名古屋大学 野依記念学術交流館、定員200名
 オンライン:Webex、定員400名 
・対象:経営企画、新規事業開発およびCVCご担当者またはスタートアップ企業経営者が主対象ですが、学生はじめどなたでも参加いただけます
・詳細・申込:https://tongali.net/events/azusa2022/

[4] 名古屋大学協力会 講演会「未来社会を見据えたムーンショット~脱炭素・地球環境再生に向けて~」

未来社会を見据え、2050年までのビジョンを描き、日本が向かう方向性を示す「ムーンショット目標」。内閣府が掲げる9つのムーンショット目標から、脱炭素を重要テーマに含む「目標4:2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」に取り組む2名の講師が講演します。

・日時:2022年7月14日(木)14:50~16:50 *事前申込制、7/8〆切
・方法:オンライン(Zoomウェビナー)
・特別講演:「ムーンショット型研究開発事業の一翼を担って」増田宗一郎 氏(東邦ガス株式会社 技術研究所)、「二酸化炭素回収実現への名古屋大学の挑戦」則永行庸 教授(名古屋大学工学研究科/未来社会創造機構)
・参加対象:名古屋大学協力会会員、名古屋大学教職員
・詳細・申込:http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/industry/about/event/detail/2022.html

[5] PI育成セミナー「伝わるデザインスキル」&「科研費攻略セミナー」

科研費申請シーズン到来! 今年も申請書作成やプレゼンに役立つセミナーを開催します。いずれも東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員、T-GExのアソシエートも参加できます。

■「伝わるデザインスキル(前編)-伝わる申請書のビジュアルデザイン」
 「伝わるデザインスキル(後編)-伝わる効果的なプレゼンテーション」

自身の研究を効果的に魅力的に伝えることは、研究者にとって必要なスキルです。前編(7/8)では申請書のデザイン力、後編(7/19)ではプレゼンのデザイン力の向上に向けたポイントを解説します。
・日時:前編 2022年7月8日(金)14:00~16:00 *オンライン
    後編 2022年7月19日(火)14:00~16:00 *オンライン
・講師:田中佐代子 氏(筑波大学 芸術系 教授)、
    三輪佳宏 氏(理化学研究所 バイオリソース研究センター 室長)
・資料ダウンロードURL:https://nuss.nagoya-u.ac.jp/s/XTXFQASMSqF62gA
・詳細:前編 http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/detail/0005402.html
    後編 http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/detail/0005403.html

■「科研費攻略セミナー2022」

昨年度公募要領からの変更点、審査員に伝わりやすい申請書、見落としがちな点など、科研費申請をする際に押さえておくべきポイントをお話しします。(初心者向けの内容です)
・日時:2022年7月27日(水)14:00~15:00 *オンライン
・講師:渡邊 真由美URA(名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部)
・詳細:http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/detail/0005425.html

[6] 「名大発アカデミック・フラッシュ」第12報

若手研究者による若手研究者のための「アカデミックフラッシュ」第12弾!
・日時:2022年7月5日(火)12:00~13:00 *オンライン
・発表者:
 名古屋大学 環境医学研究所・伊藤パディジャ綾香 講師、
 名古屋大学 工学研究科・市原大輔 助教、
 名古屋大学 高等研究院/理学研究科・広瀬稔 YLC特任助教
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員も参加いただけます
・詳細・申込:http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/detail/0005405.html

[7] Tongaliイノベーターズチャンネル 海外編<4>フランス編

Tチャン海外編、第4回目はフランス編。成長めざましいフレンチテックのエコシステムや独自性、パリで起業した講師の経験などをお話しします。
・日時:2022年7月21日(木)16:00~17:00 *オンライン
・講師:今井公子 氏(SINEORA代表取締役)
・使用言語:日本語
・対象:どなたでも。特に大学生・大学院生
・詳細・申込:https://tongali.net/events/tic2022-intl-4th/

[8] 名大研究フロントライン 動画「名大N研、宇宙138億年の謎に挑む」&Podcast

■  動画 Vol.19 「名大N研、宇宙138億年の謎に挑むーBelleⅡで新物理探索ー」
N研(高エネルギー素粒子物理学研究室)の人とものづくり魂が、世界有数の高エネルギー加速器プロジェクトを推進しています。
・出演:理学研究科 飯島徹 教授、居波賢二 准教授、他

■ Podcast&読みもの
素粒子宇宙円卓会議#2 |異なる視点から暗黒物質を探索
・KMI 風間慎吾 准教授、奥村暁 講師、他

#60 -  Tiny Workers, Big Job|触媒研究を語る
・理学研究科 Katinka Wondergem 特任助教  

#61 - 「入浴で脂肪が落ちる」 皮膚時計が関与
・生命農学研究科 小田裕昭 准教授

#62 - 環境中の「鉄」が、温暖化予測を変えるかも!?
・環境学研究科 松井仁志 准教授

#63 - 線虫さん、ちょっとそういう遺伝子ありませんか?
・理学研究科 野間健太郎 准教授

最後までお目通しいただきまして、ありがとうございました!
■発 行:名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部

■問合せ:企画・プロジェクト推進部門 情報発信ユニット  
■メール:outreach@aip.nagoya-u.ac.jp  電話:(747)6790





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