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【名大URA通信】vol.34「つながりはpriceless!」

[1] 【URAコラム】つながりはpriceless!

沖原理沙(おきはら・りさ):東京都世田谷区出身。東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了、博士(理学)。子どもの頃から理系教科は直感で解けるタイプで、学研の『科学』の付録を愛した。分子研でのポスドク、名古屋工業大学の産学官連携コーディネーターを経て、2021年1月より本学着任。最近順番が回ってきた町内の子ども会会長職が楽しく、子ども会費をPaypayで払うシステムを導入してママ友から好評を得た。

ー名工大での経験も含めると、研究支援者としての職歴が長いですね。

ー(沖原)学位取得後、研究職を目指した時期もありましたが、夫が愛知県内で就職し子どもも生まれたので、家族で一緒に生活することを優先して、名工大の産学官連携コーディネーターに転職しました。私の研究歴では産学官連携の経験はほとんどなかったんで、どうかなとは思ったんですけど(笑)。名工大では約8年間、先生方の研究費獲得支援や、研究成果を展示会に出展して企業とつなぐ仕事などを経験しました。

ー名大に移って約2年経ちましたね。

ー(沖原)名工大では研究者個人を支援することが多かったんですが、当時から、研究チームを組成して国の拠点プロジェクトをどんどん取りにいく名大の姿勢を見て、すごいな~と思っていました。自分もそういう仕事がしたいと思って、名大の企画・プロジェクト推進部門のURAに応募して採用されました。そして、最初に担当したのがCOI-NEXTプロジェクト支援です。

ー研究支援職として次のステップに進んだ感じですね。どんなプロジェクトでしたか?

ー(沖原)愛知県新城市をフィールドの1つとした「FUTUREライフスタイル社会共創拠点」という取り組みで、COI-NEXTの育成型から、1年後には本格型へ移行することを目指したプロジェクトでした。

2020-2021年度COI-NEXT共創分野(育成型)プロジェクト
「FUTUREライフスタイル社会共創拠点」のアーカイブHP。
本格型への移行は成らなかったが、現在も新城市との連携は続いている。

ー(沖原)元々、2018年に新城市と名大の医学系研究科と学術・産連本部が、医療や健康維持についての包括的連携協定を締結していたんですね。その関係性をベースの1つとし、中山間地での移動や仕事、教育といった視点も含めて、社会のどこに住んでいても必要なサービスや生きがいを得られる社会を創るために、課題発見やソリューション検討などに産学官で取り組むプロジェクトでした。

ー中山間地をフィールドにしたプロジェクトは、研究者や名工大でのキャリアとはかなり違った経験で、大変だったのでは?

ー(沖原)私としてはそうでもなくて、人と人をつないで出会いの場を演出したり、課せられた条件から最善の道筋を見出す仕事が好きで、その過程で新しいものが生まれる現場に立ち会って貢献できることに幸せを感じてました。それに、新城市の職員さんともすごくいい関係を築けていたので。

ーでは、本格型に採択されなかったと知ったときは・・・?

ー(沖原)本当に悔しかったです。職員さんと一緒に(slack越しに)号泣しました。「お金は切れたけど、このつながりはpriceless!」「この後もつながっていこう!」と励まし合いました。もう損得じゃなくて友情でつながっていたので(笑)。2022年12月には未来社会創造機構も参画し、連携領域も拡大する形で協定を結び直して、新城市との連携活動を継続していますし、私もフォローアップを続けています。

新城市の民芸品、起き上がりこぼし「寅童子」。
疲れたときにコロンと転がして、癒される。

ー今後、新城市との連携はどのような展開を?

ー(沖原)現在、新城市との協定に基づく産学官連携活動を推進する「奥三河ミライバレーコンソーシアム」の立ち上げ準備をしています。新城市にはこの4月から産学官連携を担当する部署も設置されて、さらに環境が整うので、新城市をフィールドとした実証研究を呼び込むなど、産学官連携の輪をもっと広げていけたらいいなと思っています。コンソーシアムは5月スタート予定で、一緒に活動していただける研究者や企業を募集中です!

ー昨年から沖原さんは、学内に建設中の産学融合拠点づくりの中心メンバーでもありますね。

ー(沖原)はい。まだ詳しくお話しすることはできないので、いずれまた他のURAがコラムで紹介してくれると思いますが、この拠点にも新城市を何らか絡めたいと思っているところです!

ー新城愛が尽きませんね(笑)。ありがとうございました。

[2] AI搭載の研究シーズ検索システムSeedsSearch⁺AIを新しくリリース!

この度、東海国立大学機構の研究シーズ検索システムとしてSeedsSearch⁺AI(AIは上付き文字)をリリースしました。キーワードを入力して検索すると、AIが抽出した関連キーワードとともに関係する研究者を関連度順に幅広く提示します。また、それぞれの研究者のプロフィール情報等へのリンクをしていますので、より詳細な研究者の情報も簡単に見ることができます。岐阜大学・名古屋大学の研究者を同時に検索することができますので、産学連携をはじめ様々な用途でぜひご利用ください。
・SeedsSearch⁺AI:https://seeds-search.aip.nagoya-u.ac.jp
・詳細・問い合わせ:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/sanren/seeds-search

[3] 戦略的創造研究推進事業 攻略セミナー

JST戦略的創造研究推進事業(CREST,さきがけ, ACT-X)に採択経験のある先生方に、それぞれのご経験についてご紹介頂きます。本事業に関心をお持ちの研究者の皆様は、是非ご参加ください。
・日時:2023年4月25日(火)14:00-15:00 *オンライン
・対象:東海国立大学機構内の構成員
・プログラム:
 ・CREST体験談/名古屋大学 物質科学国際研究センター 斎藤進 教授
 ・さきがけ体験談/名古屋大学 大学院工学研究科 高田尚記 准教授
 ・ACT-X体験談/岐阜大学 応用生物科学部 田中貴 准教授
・申込み:事前に参加登録ください(先着500名)https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_K9i713SBR5SrUT-vuCuUkQ
・問い合わせ:学術研究・産学官連携推進本部 研究支援・人材育成部門
aip-ken [at] aip.nagoya-u.ac.jp(担当:塩崎) 

*参考URL:CREST・さきがけ・ACT-X研究提案募集

[4] ナゴヤイノベーターズガレージを無料で利用できます!

愛知・名古屋・浜松地域のスタートアップ・エコシステム拠点都市の構成メンバー(中部経済連合会、名古屋大学、愛知県、名古屋市、浜松市)が運営するナゴヤイノベーターズガレージ(コワーキングスペース)に関する情報提供です。名古屋大学と岐阜大学はナゴヤイノベーターズガレージの法人会員ですので、無料で、同時に3名まで入場でき、会員1名あたりゲスト3名まで入場できます。コワーキングスペースとして、ぜひご活用ください。
・ナゴヤイノベーターズガレージ:名古屋市中区栄3-18-1ナディアパーク4F
・入館方法:直接ガレージの4階受付に行き、教職員証を提示の上、簡単なウェブ登録をすると、すぐに利用できます。

[5] 名大発アカデミックフラッシュ 第21報

若手研究者による若手研究者のための「アカデミックフラッシュ」第21弾!
・日時:2023年4月21日(金)12:00~13:00 *オンライン
・発表:名古屋大学理学研究科・奥平琢也 助教
  名古屋大学生命農学研究科・中島史恵 助教
  岐阜大学高等研究院/連合創薬医療情報研究科・平島一輝 G-YLC特任助教
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員も参加いただけます。
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/15693.html

[6] Tチャン海外編2023 <1>南アフリカ

特定の業界をリードするグローバル企業のCEOになるには何が必要なのでしょうか。ゲストのKearney氏が学生エンジニアからキューブスペースのCEOになるまでの道のりを紹介し、人、関係、ビジネスプロセスを管理する際にどのように困難を乗り越えてきたかについてお話しします。
・日時:2023年4月20日(木)15:00~16:00 *オンライン
・ゲスト:Mike-Alec Kearney氏(キューブスペースCEO)
・対象:どなたでも参加可、特に大学生・大学院生
・言語:英語
・詳細・申込:https://tongali.net/events/tic2023-intl-1st/

[7] 第92回名大カフェ「歩く門には福来たる」

~歩く事は人間にとって最良の薬である~ 今からおよそ2,400年前、「医学の父」と呼ばれた古代ギリシャの医学者ヒポクラテスは、運動は健康の維持増進に有効だと説いています。今日の最先端の技術によって、運動は健康の維持増進だけでなく、体の時間を巻き戻す若返り作用があることも分かってきています。運動で老いなき世界を作れるのか、この夢物語の第一章の幕開けです。
・日時:2023年4月20日(木)19:00〜20:15 *オンライン
・講師:飯島弘貴(名古屋大学高等研究院/医学系研究科 YLC特任助教)
・対象:どなたでも
・申込・詳細:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/research-information/mcafe/event92

[8] 名大研究フロントライン★ポッドキャストリニューアル★

毎週月曜更新のポッドキャストをリニューアルしました。最新研究成果の話題に加え、イベントや読みものの情報も発信します。名大の情報を「耳」で入手するメディアとして、ぜひご愛聴ください。

■ 「地域を次世代につなぐモビリティ共創拠点」、キックオフ!
ゲスト:森川高行(未来社会創造機構/環境学研究科 教授)

■ 素粒子宇宙円卓会議#7 |スパコンで創る量子色力学ワールド
・ゲスト:北原鉄平(高等研究院/KMI 特任助教)

■ 立方体の枠をシャボン液に入れて、宇宙の謎を読み解いてみた
・3/26 KMI Science Communication Team 共催イベントレポート

[9] 3/15開催 学術研究・産学官連携セミナー 動画公開

3月15日に開催した学術研究・産学官連携セミナー「文部科学省 大学における産学連携実施状況の報告と分析」の動画を公開しました。お時間のある時にぜひご視聴ください(配信期間:2024年3月31日まで。学内かVPNからのみ視聴可能。)

最後までお目通しいただきまして、ありがとうございました!
■発 行:名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部
■問合せ:企画・プロジェクト推進部門 情報発信ユニット  
■メール:outreach@aip.nagoya-u.ac.jp  電話:(747)6790



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