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【名大URA通信】vol.27「大学教授の起業は尊敬に値します。」

[1]【URAコラム】「大学教授の起業は尊敬に値します。」

小田一郎(おだ・いちろう):広島県広島市出身。名古屋大学経済学部卒業後、名古屋銀行に入行。営業店、組合専従、本部など様々な業務を経験し、2021年5月本学URAとして出向。広島出身なのに子どものころからドラゴンズファン(だから名大に入った)。近所の子どもの遊び場で、大ファンだった小松辰雄氏に至近距離で遭遇したが、驚き過ぎて声が出なかった。

小田 一郎・主任URA
リニューアルオープンを控えたIdea Stoaにて

ー小田さんはスタートアップ推進室の所属ですね。どんなお仕事ですか?

ー(小田)スタートアップ推進室は昨年6月1日に発足した組織です。私は直前のGW明けに着任しました。今年4月の学術・産連本部の改組で、スタートアップ推進室は「アントレプレナーシップ教育ユニット」と「起業支援ユニット」という構成になりましたが、私は後者のユニットリーダーで、先生方の起業支援に関する業務を主に担当しています。

ースタートアップ支援関連では、名大は毎年大きな外部資金を獲得していますね。

ー(小田)そうですね。昨年度までは文科省の「次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)」、昨年度はJSTの「社会還元加速プログラム(SCORE)」の補正予算、そして昨年度の後半からはJSTの「大学発新産業創出プログラム(START)」と、東海地域の行政や大学などと連携しながら、毎年のように大きな予算を獲得しています。STARTの採択については私も申請書の執筆を一部担当しました。長く社会人をしてきましたが、お金をもらうための申請書を書いたのは、初めてでした。いやぁ、難しかった~!

ー銀行は申請書を審査してお金を貸す側ですもんね(笑)!

「東海スタートアップエコシステム」のせんすと
娘さんからもらったお土産のハンカチタオルを、いつもデスクに置いている。
(URA通信でせんすの登場は2回目!オフィスが暑い!?)

ー先生方の起業支援については、具体的にどういうことをされてるんでしょうか? 

ー(小田)例えば、起業をするためには基礎研究の成果を商品やサービスとして練り上げる必要がありますが、この初期段階の開発資金などを提供するための「GAPファンド」プログラムを運営・管理しています。採択された先生には産連本部の人材が専任の「伴走者」となり、起業に向けた様々なサポートをしています。

ー例えばどんなサポートを? 「市場向けにはこういう製品にした方がいいですよ」みたいなアドバイスを?

ー(小田)そういう話をすることもありますが、まずは先生にGAPファンドの採択を受けていただくことが先決です。私の例をお話ししますと、教授の研究室にお邪魔して「スタートアップ」の説明やピッチの練習などを行いました。

ービジネスプレゼンテーションの練習ですね! 

ー(小田)他には、起業時の登記や口座作成、税務関係の書類などのサポートもします。起業には、教授の仕事とは全く違う作法や煩雑な作業が必要ですから、本当に大変だと思います。それでも、ご自身の研究成果を社会に還元するために起業をされようという先生は、本当に尊敬に値しますよ。

ーいま私たちがいる、このIdea Stoaのリニューアルも、小田さんが担当されていましたね。元々はセミナーなどに利用できる多目的スペースでしたが、いろんな機材や家具が入って、2階スペースもできました。

リニューアルしたIdea Stoa。階段下スペースに工作機械が置かれている。
左:2階から見下ろした1階フロア。ステージと大型モニターが設置された。
右:2階フロアにはカリモクの家具。

ー(小田)はい、Idea Stoaは学生などが気軽に集えるファブラボとして生まれ変わります。3Dプリンタやガーメントプリンタ、レーザーカッターなどを配備して、起業に必要な試作品など、自由な「もの」づくりができる場になります。大きなモニターと階段状のステージも設置しましたので、ここで小規模なイベントの開催もできますよ。

ーすごく「映える」空間になりましたね。

ー(小田)9月1日にプレオープンして、10月から本格的に利用開始になる予定です。学内の皆さん、ぜひご利用くださいね!

[2] 今年も開幕!あいちサイエンスフェスティバル2022

名古屋大学主催の「あいちサイエンスフェスティバル2022」を、9月23日(祝)~11月20日(日)を会期に開催します。会期中は愛知県を中心に、大学・科学館・博物館等で子どもから大人まで楽しめる、様々なサイエンスとものづくりのイベントが開催されます。詳しくはwebをご覧ください

[3] ホームカミングデーで開催!名大を代表する学生たちの究極のプレゼン「NU3MT」

名古屋大学学術奨励賞を受賞した、名大を代表する博士後期課程の学生たちによる、たった3分間に濃縮された研究紹介グランプリ「NU3MT~NAGOYA University 3 Minute Thesis competition~」。 優勝者は視聴いただいた皆様の投票で決定します! 名大が誇る優秀な学生たちの研究紹介をぜひご覧ください。
・日時:2022年10月7日(金)19:00~20:30 *オンライン
・対象:どなたでも
・詳細・申込:https://hcd.adm.nagoya-u.ac.jp/event/202207/194/ 
・視聴申込〆切:10/7(金)12:00

[4] 「名大発アカデミックフラッシュ」第14報

若手研究者による若手研究者のための「アカデミックフラッシュ」第14弾!
・日時:2022年9月28日(水)12:00~13:00 *オンライン
・発表:名古屋大学生命農学研究科・橋本美海 講師、名古屋大学理学研究科・橋本講司 学振PD、名古屋大学ジェンダーダイバーシティセンター・川口遼 特任助教
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員も参加いただけます
・詳細・申込:http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/detail/0005444.html

[5] 名大研究フロントラインPodcast&読みもの

素粒子宇宙円卓会議#3 |「本当の」重力理論を目指して
・理学研究科 野尻伸一 教授

#65 - 巨大翼竜は空を飛べなかった!? 力学計算から見えてきた新事実
・環境学研究科 依田憲 教授

#66 - 宇宙と地上から銀河の謎にアプローチ
・理学研究科 Tom Bakx 研究員

#67 - なぜこんなところに? モンゴルの巨大火成岩地帯の謎
・博物館 束田和弘 准教授

#68 - この世界は間違った愛の結末!? 植物の繁殖干渉のはなし
・博物館 西田佐知子 准教授

[6] 名大カフェ「老いるオイルと老いないオイル」

オイル、脂肪、油...。「体に悪そう」といったイメージをお持ちではありませんか?「太るから」とか「コレステロールが上がるから」と敬遠されているかもしれません。オイルや脂質といっても様々な種類があり、質と量を考えバランス良く摂ることで健康効果が期待できます。体にとって脂質がいかに大切か、免疫機能との関わりについての研究成果も含めながら、脂質と病気との関わりについてお話しします。
・日時:2022年9月8日(木)19:00~20:00 *オンライン
・ゲスト:伊藤パディジャ綾香(環境医学研究所/高等研究院 講師)
・詳細・申込:http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/public/mcafe/event/detail/0005449.html

[7] Tongaliアントレプレナーシップ教育イベント

■ ★本日開催★ Tongaliイノベーターズチャンネル「事業開発に必要な課題の本質の見つけ方」

事業開発プロセスで陥りがちな落とし穴や重要なポイントを、事例と共に共有します。特に「Willから始める」「顧客課題の解決」「事業化」といったキーワードに難しさを感じている方に、意味のある情報になると思います。
・日時:2022年9月1日(月)18:30~19:30 *オンライン
・講師:杉谷昌彦(ミテモ株式会社 シニアディレクター、等)
・対象:どなたでも
・詳細・申込:https://tongali.net/events/tic2022-5th/

■ Tongaliイノベーターズチャンネル 海外編<5>イスラエル編

Tチャン海外編、第5回目はイスラエル編。問題志向型の思考方法、価値の創造、そして市場を賢く選択することについて、ゲストのNimrod氏の個人的な経験とベストプラクティスを紹介していただきます。
・日時:2022年9月7日(水)15:00~16:00 *オンライン
・講師:Mr. Nimrod Kramer(CEO and Co-Founder of daily.dev)
・使用言語:英語
・対象:どなたでも。特に大学生・大学院生
・詳細・申込:https://tongali.net/events/tic2022-intl-5th/

■ 女性起業家育成ワークショップ Ⅰ アイデア創出体験

最先端の「流行」と、現代人の「感情」を捉え、まだ世の中にない新しい商品を生み出していくアイデア創出ワークショップです。日々、皆さんが感じる「わくわくする!」「なんだか切ない」といった繊細な感情を紐解き、プロダクトを設計します。また、実際に起業された女性起業家の方もゲストにお迎えしてお話を伺います。
・日時:2022年9月12日(月)、16日(金)15:00~18:30
・会場:星が丘テラス トド(TT” a Little Knowledge Store) 
・講師:丸本瑞葉(株式会社SciEmo代表取締役 CEO)
・対象:東海地区の女性の学生・大学院生 *9/2申込〆切
・詳細・申込:https://tongali.net/events/women-entrepreneurs-hoshigaoka/

最後までお目通しいただきまして、ありがとうございました!
■発 行:名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部

■問合せ:企画・プロジェクト推進部門 情報発信ユニット  
■メール:outreach@aip.nagoya-u.ac.jp  電話:(747)6790

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