羊をめぐる冒険~東洋医学からみる感情占い~
マインドフルネス、ヨガ、瞑想、座禅、写経。
感情をコントロールして、精神を統一する・・・心のバランスを調えるワークショップやお稽古事が、年齢を問わず人気があるようです。
自由を謳歌しているイメージのある若い方にも、参加される方が多いのは、なにか気持ちの整理がつかなかったり精神的な安定を必要とする、社会的な雰囲気があるのかもしれません。
東洋医学では、感情をコントロールするのは「精神力」であると考えています。同じ「心」カテゴリーにひとくくりにしてしまうのではなく、感情と精神は別物であると考えているのですね。
・感情=力の方向性・エネルギー
・精神=それをコントロールする、意志のチカラ
別note「実はパワフル~2つのうつの活かしかた~」参照
感情表現が豊かであるのは、「表現する力強さ」を持ち合わせているからです。
元気が余っている子供たちは、じっとしていることができません。感情のエネルギーをつねに発散し続けているために、動きを止められないのですね。就学時にじっとしていられない子は問題視されることもありますが、感情のエネルギーをコントロールする「精神力・意志のチカラ」がまだ育っていないのかもしれません。
こうしたアンバランスは、精神力を支える器である「身体」に余裕が生まれる思春期までつづきます。
【羊と羊飼いの関係にみる、感情とは】
感情は、元気いっぱいに飛び跳ねる羊にたとえることができます。
広い牧場で安心して過ごしている羊は、美味しい牧草を探しにあちこちに散らばっていきます。ちょうど好きなことをみつけてはあっちをやったり、こっちにいったりしながら、部屋中を散らかしっぱなしにする子供のようです。
羊の群れが「あっちにおいしい牧草があるぞ!」とみんなで突進していく様は、やりたいことにのめり込んで、まわりからの注意が耳に入らない状態に似ています。感情のエネルギーが、やりたいことに没頭させるのですね。
こうして羊たち=感情のエネルギーが豊かで伸び伸びしていると、好奇心が旺盛で積極的に物事にとりくむことができます。
こうした羊たち=感情のエネルギーが、恐怖・不安・心配にさらされると、見晴らしのよい牧場であっても、身を寄せ合ってあたりを警戒するように縮こまります。感情の豊かなエネルギーをギュッと集めて、恐れから身を守ろうとする反応ですね。
引きこもりのかたは、頑固でかたくなです。学校へ行きたくない、会社へ行きたくない、などの登校拒否・出社拒否は強い感情のエネルギーのなせる業です。
こうした偏った感情のエネルギーをコントロールするのが、精神力・意志のチカラです。感情の羊たちが暴走して散り散りにならないように、ひろい牧場に精神力の「柵」をつくり、タガをはめます。
羊たちが偏って走り回り牧草地を荒らさないように、意志のチカラという羊飼いに、歩みをコントロールさせます。特定の感情だけダダ漏れにならないように、豊かに感情どうしを巡回させるのですね。
感情と精神のバランスがよいと、エネルギーを上手にコントロールして、社会生活で活発に前向きに節度を持って過ごすことができます。
【感情と精神のアンバランス:パターン4つ】
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