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【散策日記】妙見口駅周辺

2024.6.15

不意にどこか行ったことのない終着駅に行きたいと思い立った。日常の生活圏から外に出たいという欲求と見知らぬ終着駅の雰囲気を味わいたいという好奇心の結果だと思う。遠すぎず、けれども身近すぎないところを目的地とし、列車に乗った。

終点に向かう途中の駅で乗客が降りて行き、だんだんひとりじめできるスペースが増えていく列車内。車窓からはさっきまで住宅街が見えていたが、山や川の風景が増えていく。終点に着くと、鉄路が終わりここから先は列車は自分を運んでくれない呆気なさを感じつつ、でもここから日常生活が始まる人もいるんだとか考えているとワクワクしてくる。

そんなわけで能勢電鉄の妙見口駅まで来た。列車を降りると登山客らしき人たちが折り返しの列車に乗り込んでいた。もうすぐ夕方になろうとしている昼下がり、みんな楽しかったようなスッキリした顔をしていた。

駅を出ると「日本一の里山」という看板が目に入った。少し高いところに行って景色を見渡すと、山に囲まれた集落に田んぼが段々に続いている風景が広がっていた。少し離れたところから草刈機の音とウグイスの鳴く声が聞こえる。田んぼの水が用水路にちょろちょろ流れている。なんだか日々の偏屈な思考がどうでもよくなってきた。


神社にいた馬
本日の現実拡張

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