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明日天気になーれっ!でも本当は雨も嫌いじゃない

本日午後3時前、私の脳内天気予報が梅雨入りを発表した。

さらさらとした雨は肌の上で跳ね上がり、窓の外に広がる緑も眩しそうだった。

おかしな天気であった。

雨が降る晴れた昼下がり。
お天気雨

白過ぎる雲の隙間から覗く青は、空にぽっかり浮かんだ池だった。

その池を神様が持ち上げてひっくり返す。
ひっくり返った池からシャワーのように雨が降り注ぐ。

6時間目
日本史の授業であった。
校舎の1番端の教室、1番後ろの席。

窓の向こうからは鶯の鳴き声なんて聞こえちゃって。

脳内天気予報のアナウンサーはこんな愚痴もこぼした。

「降り始めるのが遅いんですよ。4時間目に降ってくれていたら、50m走をせずに済んだのですけどね」

走ったおかげで、プリントの名前欄に2年生って書いちゃうし。
得意なはずの漢字も間違えちゃうし。
それはただの運動不足です、お引き取り下さい。

今日は朝からダメだなぁ。
今日の国語、うまく文章書けなかった。

そうよ。
雨のせい。

雨はめんどくさい。
ベタベタするし、身体中がスポンジみたいにふにゃふにゃになって水を吸い込み、沈んでいく。
15分かけてセットした前髪も2分で、あっという間に元通り。

ああ、ダメだわ。
次生まれ変わったらクリオネになりたい。

時計の針はとびきり遅くて、だんだん瞼が仲良しこよし。

め、目が開かない。
催眠術師、日本史の先生。
ただの言い訳です、お引き取り下さい。

3時を過ぎた。
時報が鳴った。

あ、頭の中でね?

3時からの番組は、、
脳内サミット。

頭の中には4人の私。
たけだA、たけだB、たけだC、たけだD

A「寝ちゃダメよ、耐えるの」
B「でも今日は何をやっても上手くいかないの」
C「そういう日もあるわよ、大丈夫」
D「だってつまらないんだもん」

A「見てよ、外。雨が弱くなってきたよ」
C「雨に色があったらちょっとは楽しいのにね」
B「止んでほしいな、風邪引いちゃう」
C「傘は?」
B「持ってない」
D「私は傘嫌い」
ABC「イタリア人か!」

脳内サミットもそろそろ佳境。

A「後2分だね。今日の授業はちゃんと理解できた?」
B「江戸時代の身分制度だよね?」
C「人間ってさ……」
D「それより見て! 雨止んだ!」
ABC「え! どれどれ?」

チャイムが鳴った。
あ、ちゃんと現実で。

外に出てみると、1つだけだったはずの池が多く、大きくなっていた。
池の淵はぼやかされ、仕切りの無くなった池の水は空の上で大洪水。

空いっぱいに広がって、地面の熱は空へと帰る。
蒸発、帰化。

人間って……
たけだCは言いかけた。

人間って繰り返す。
最近気づいたこと。

失敗も何でも、学習せず繰り返す。
時代も回る。
そして繰り返す。

いつも往復の中途にいる。
もちろん今も。

天気なんてそんなもので、朝ドラのヒロインを気取りたい気分になったり、アンニュイな気分になったり。

気分だって繰り返す。
些細なことで浮いて沈んで。
後から考えるとくだらないことで、頭の中オーバーヒートしちゃって、落ち込んで、泣いて食べて寝て。
起きたら忘れて。
また繰り返す。

いんじゃね?
どうせそんなめんどくさい生き物はきっと人間くらい。
でも何だか素敵じゃない?

曖昧なもので気分浮いて沈んで、結局脳内お花畑で何が悪い! こちとらJKじゃい。
夢くらい見させてろ。

昔狂ったように、履いた靴を空に向かって飛ばし続けてた。
「明日天気になーれっ!」
天気になれ?
天気になれって晴れろってことなの?
みなさん雨はお嫌い?

私は雨、嫌いじゃないよ。

鶯の鳴き声 湿気 雨 天気
そんな曖昧なものに現を抜かす。

あーあ、世界で1番素敵な時間。

それより聞いてください。
ずっと前購入した金木犀の香りがする芳香剤。
すごく好きな香りだったので、絶対リピートしようと思ってたら期間限定で今売っていないとの情報が。

萎え萎えのたけだです、どうも。


え、ほんま何の話?



今日も独り言に付き合って頂きありがとうございます。
素敵な一日をお過ごしください。




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