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さよならワイルドハーツ

感想記事につき、当該作品のネタバレに注意。

クレジットカードが復活し、Nintendo Switchのコントローラーを買いなおしたので、散財ついでにソフトも買った。
以前とある人に薦められていた「さよならワイルドハーツ」が気になっていたので、前情報を一切入れずに買った。
買うって約束してたし。

スウェーデンのインディーゲームらしいが、タイトルは原題から「Sayonara」で、ゲーム中でもそう発音してた。なんで?

ジャンルはアクションゲームに分類されるんだろうけど、操作方法が最初から最後まで一貫してるわけじゃなくて、途中でリズムゲームっぽくなったりシューティングゲームっぽくなったりする。
でもまあ基本は左右移動で障害物を避けてアイテムを取るゲーム。
スマホゲームの「Temple Run」を複雑にした感じ。
ゲームを始めて最初のステージをクリアした時は「途中で飽きそうだな」と思ってたけど、道が360°のパイプになったり、空を飛んだり、敵を撃ったり、格闘したり、めちゃくちゃ色んなアクションをすることになる。
飽きるタイミングは無かった。

操作はスティックとボタン一つで全部済むようになっていて、近年の大作ゲームの複雑な操作に慣れていないような人でも簡単にプレイできるタイプのものなんだと思う。
ただ、プレイヤーの移動速度がめちゃくちゃ速いから思うように動かせられない場面があったり、先述のように操作方法がめちゃくちゃ切り替わるのに各動作のチュートリアルの部分があんまりなかったりと、慣れるまでには結構時間がかかった。
ミスしても特に罰則のないゲームだからそれでいいと思うんだけど、たまに80年代かと思うようなシビアな死に覚えをやらされる場面があったりして、なかなか手強い。
正直、1回目のプレイはちょっとイライラする場面が多かった。
うちの妹とかにやらせたらすぐ投げるかもしれん。

でも、全部のステージを一度クリアして、通しでやる2回目はめちゃくちゃ楽しかった。
ある程度操作を把握してくると、直感的に動かせるようになるから余裕が出てくるし、ステージの先を見て操作できるようになると事故が減って、色々な動きを試せたりする。
ステージの最初から最後までノーミスで貫き通せたらかなり爽快。
初見プレイ時は「緻密操作ゲー」という印象だったけど、2回目をプレイするとその印象は「慣れアドリブゲー」に変化した。
個人的には後者のタイプのゲームが好みなので、何度もプレイしてスコアアタックを狙う余裕とかが生まれるとめちゃくちゃ楽しくなってくる予感。
毎日やりたい。

あと音楽。
そもそも音楽あってのこのゲームというか、曲と場面展開が音ゲーのように一致してるので、「BGMを聴く」というよりも「BGMに乗る」といったぐらいの感覚。
タイミングのいいボタン押しが要求される場面では、最初は画面に表示されるマークを見て押すけど、雰囲気を理解できるようになってくると音を聴いてピッタリ押せるようになったりする。
音楽とステージが渾然一体となっているところに上手く乗っかって、猛スピードで駆け抜けることができた時の興奮と達成感とドヤ顔は最上級。
プレイしながら本当に鳥肌立ってた。

ストーリーは正直よく分かっていない。
ヒロインがアルカナの世界を旅して色んなものに打ち勝って自身を取り戻す……とかそういうことだと思うんだけど、展開されるムービーがどういう役割を担ってて、ヒロインの心にどういう変化が起きてるんだろうとか、そういうことを理解するところまでは行けなかった。
さよならワイルド「ハーツ」だから心理が一大テーマなんだろうけど、僕はちょっとそれを解釈するのは苦手。
全体的に言葉で説明してくれるようなシーンも少ないし。
タロットに造詣が深ければもっと楽しめるんだろうな……とも思った。

でも、近未来テクノな雰囲気で描かれる世界や、そこを旅することのワクワク感というのは強く感じたし、武器が変形したり地形が急になくなったり、自由自在に変化していく風景や個性の強いキャラクター達と向かい合っているだけでも多くの刺激を受けた。
ストーリー自体は理解しきれなくても、その中をしっかり観察しながら通り抜けるだけでも得られるものは大きいと思う。

普段、あんまりこういうショートなインディーゲームには触れる機会がなくて、自分でストアを調べるということも滅多にしないので、このゲームに触れることができたのはとても幸運だったと思う。
お薦めしてくれた人とそれにリアクションしてた人達に感謝。

日常がまたひとつ楽しくなった気がする。

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