橋と ミミと 多様性 【旅日記】
「毎日こんな感じで、ミミを作っています。」
「たくさん作るんですが、なくなっちゃうんですよね。」
お腹をすかせて、ギラギラ光線を発していた我々。
お腹なかがふくれるにつれ、たおやかな顔つきになるのを、店のオジサンは見逃さなかった。
ふう
熱々のミミを食べ終わり、ひと息つく。心地良い汗が、背中をつたう。開け放たれた窓から忍び込む涼風。その心地よい風に、体を委ねていると、店のオジサンが、にこやかに、プラスチックの箱を抱えながら近づいてきた。
地元の食文化に誇りをもった笑顔、そして、食べてもらえる嬉しさが、滲み出る微笑みであった。
おぉ、これがさっきの料理に入っていたヤツですね。
ラーメン屋でいうと、麺が入っているプラスチックの箱ありますよね。それと同じ箱、その中に、ミミが綺麗に整頓されていた。
どうやってこれを作るかというと、説明しよう!
小麦粉と水をこねて延ばす。平らに延ばした生地を、数センチ角の正方形に切る。そして、その正方形の端をつまんで、くいっと重ねる。
具は、人参、大根、ゴボウの、根野菜3兄弟。油揚げ、シイタケ、そして煮干しの出汁。自家製の味噌で、味を調え・・ ネギを散らして、
完成です! (チューボーですよ!風に)
同じ山梨県の名物、「ほうとう」との違いは、動物系の肉類が入っていない。季節のせいか、カボチャも無かった。代わりに大根と揚げが仲間入り。スープの味噌もあっさりしていて、代わりに煮干し出汁が効いている。
深い山郷には、独自の文化が花開く。
すべて、手作り。色んなやさしさが詰まった、深い味わいでした。いやホントうまかった。
小麦粉こねこね料理。
そうめん、ひやむぎ、うどん、きしめん、ほうとう、ひもかわ、基本的に長くて、チュルチュルっとなっているものが多いが、こいつは別の進化を遂げている。どちらかというと、ワンタン系かな? でも、ワンタンは外来種か・・
イタリア代表ショートパスタだと、コンキリエが近い感じ。コンキリエは、貝を模したものだが、このミミは、箕を模したものらしい。なるほど~
ところで、「箕」って見たことあるかな~
食文化は、その土地の気候風土に合わせて進化したものだ。食文化の多様性は、動植物の多様性と同じく大事! いつまでも残っていて欲しい、そんな一品でした。
それにしても、毎度不思議に思うのは、小麦粉からつくられる多彩な料理が、日本にはある。なのに、小麦畑をあまり見かけないのは、なーんでか? 日本の裏側でドンパチやっても、影響を受けない時代から。ずーっと昔から、つくられてきた小麦粉料理じゃないのか?
誰か分かるヒト、教えてください m(__)m
涼を求めて
みなさーん、無事「ミミ」にありつけて良かったですね。なぐツーは、本日の後半戦。吊り橋に向かいます!
その前に、ここ(大柳川渓流公園)を訪れる前に、地図をゲットしておくことをおススメします。「道の駅 富士川」など、富士川町の施設に置いてあるようなので、トイレに寄ったら、ぜひ探してみてください。
メインの「散策コース」と、「チャレンジコース」こと「滝めぐりコース」があります。足腰と登坂技術に自信のあるかたは、ぜひ滝めぐりコースで「五段の滝」までチャレンジしてください。(約90分)
われわれ? もちろん、滝めぐりにチャレンジしますよ。
吊り橋って、まーっすぐ水平に、わたされているものだと、思っていました。それが・・
これ以外にも、90度に曲がっているものもあったり。作った人の意地を感じる、吊り橋群でした(笑)
「どうせ、吊り橋なんて、まーっすぐしか出来ないんだろう?」
「んにゃろ、こんちくしょう」
絶対に! 作ってやるんだ~
といった、やり取りがあったかどうかは、知りません。
涼しげな写真とは裏腹に、実は汗だくでした。
夏の低山ハイクは、汗だくなのだ。90分程度、たいしたことないと思っていたら、地味にキツイ滝めぐりでした。
紅葉の季節も素敵だと思います。機会をみつけ、秋に再チャレンジします。熱々のミミと一緒に・・
キツイと、言いながら、明日はこんな汗が、屁でもないくらいの、苦難が待ち受けているのであった・・・ ちゃちゃちゃーん ちゃちゃちゃーん♬
2回に分けてお届けした、ミミを食べる本日の旅程は、ここまで。
明日は、聖地巡礼の旅へと向かいます。
あ~
汗かいた。
今宵のビールは、うまいだろうな・・
(おしまい)
ー 参考 ー
ミミを食べるならココ!!
料理体験もできます。
「つくって」「たべて」「かんどう」するんだ~ で、つくたべかん