(連載)青森の地酒とグルメのペアリング旅〜三八エリア編〜 vol.8「酒と料理Mock」(八戸)
青森県八戸市を中心とする‟三八(さんぱち)エリア”を巡り、エリア内の地酒と食とのペアリングを体験する旅、第8弾。
陸奥八仙 ISARIBI 特別純米 × 納豆のオイル漬け・イカスミのクリーム天ぷら
居酒屋やバーなどが多くひしめく八戸市中心街。横丁文化が今でも根付き、たくさんの飲食店が軒を連ねるなか、少しだけ中心街から離れたところにあるのが、2022年に開業した「酒と料理Mock」。お酒と和食ベースの創作料理が楽しめる居酒屋で、いま八戸で注目されている人気店です。
店内に入ると、テーブル席、カウンター席、奥にお座敷席があり、水槽にはその日の旬の食材が準備してあります。
常連のお客様が毎日来ても飽きないメニュー作りを目指しているそうで、メニューは定番メニューのほか、旬の食材を組み合わせたり、オーナーの気まぐれで作る創作料理も多くあります。お店を訪れてから店員さんにその日のおすすめを聞くのがよさそうです。
今回は 定番メニューの中からお酒に合いそうなペアリングのメニューを考えていただきました。
「陸奥八仙 ISARIBI 特別純米」に合うペアリングメニューとして提案していただいたのが、「納豆のオイル漬け」と「イカスミクリーム天ぷら」の 2つ。どちらもオープン当初からある看板メニューだそうです。
「納豆のオイル漬け」は大粒納豆の粘り気を取り、醤油漬けにした後にオイルに漬け込んである一品。粘り気が無く塩気があるためさまざまなお酒に合いますが、その中でも特に、辛口である八仙のISARIBIによく合うとオーナーの類家さん。
漬け物の納豆?粘り気が無い?と食べるまで味に想像がつかないですが、箸で一粒つまむと糸を引くわけでもなく、大豆の煮豆のような感覚。食べてみると見た目とは裏腹に醤油の風味と塩味がしっかりと効いていて、濃いめの味付け。油を纏っていますがオイリー感はそれほど感じず、納豆の持つ発酵の旨みは残っていて、クセになる絶妙な味わいです。
「イカスミクリームの天ぷら」は、特製のホワイトソースにイカスミとイカの身を練り込み、 イカスミ入りの黒い天ぷら粉で揚げた、インパクトのある一品。真っ黒なサクサクの衣を割ると中まで真っ黒で驚きますが、一口食べると優しい味わいでイカの風味が口全体に広がります。添えてある自家製トマトソースは酸味と甘味のバランスが良く、味変にぴったり。トマトソースとまったりしたコクのあるイカスミソースが、すっきりとした八仙のISARIBIによく合います。
また、2種類のジャガイモを使ったポテトサラダにトロトロの燻製卵が乗った「燻製卵のポテトサラダ」や、炒めないレバニラ「低音調理の牛のレバニラ刺」など、魅惑的なメニューが豊富のMock。旬の時期に合わせてメニューも都度変わるので、何度訪れても楽しめそうです。
ちなみに「納豆のオイル漬け」は瓶詰めにして販売しており、全国発送もしているそうです!今回紹介したペアリングメニューをご自宅でも味わえますので、気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。納豆の概念が変わります…!
【Info】
店名:酒と料理 Mock
住所:八戸市鳥屋部町1-14
TEL:050-8884-3704
営業時間:17:00~23:00(L.O.22:00)
定休日:水曜日
URL:https://www.instagram.com/saketoryouri_mock/
記事
鈴木 麻理奈 プロフィール
グラフラボ ライター・編集者
https://graphlab.blue/
青森県出身。2013年よりライター業を開始。
官公庁や県内企業が発行する行政資料や観光パンフレット、広報誌・ウェブメディア等の冊子編集・ライティングを行っています。伝統文化や観光情報、地産品の紹介など、青森県内で活躍している人・もの・ことを幅広く取材。時には畑へ行き、漁船に乗り、工場見学にも伺います!これまで300名以上の方のインタビュー実績あり。