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あとがきのようなもの2

 実際に、私の前を走る車がエンジンキャップを開けたままなのを見かけてコンビニの駐車場に着いて行って運転手にそのことを伝えた経験があり、それを元ネタに書いた話です。ちなみに別に私はパッシングしてないですし、イカついおじさんでも何でもありません。
 ある程度緊迫感を持たせたまま一気に話を進行させ、最後のあっけないオチで「なんだしょうもない」と脱力させられるような作りにしようと、自分なりに腐心しました。


 毎週ショートショートnoteのお題に参加させていただいた作品です。
 お題は「ドローンの課長」でした。「ドローン」「課長」という別個のワードではなく「ドローンの課長」という言葉をそのまま使うのに、さてどうしようかとかなり考えを巡らせました。結局、あまり捻ったアイデアは出ず「課長がドローンそのものである」というところに落ち着き、擬人化モノになりました。
 自分の思いついたネタやアイデアをもとに好きなように書くのは勿論楽しいのですが、こういう風にお題に対して考えて書くというのも別の面白さがありましたし、いいトレーニングになりました。
 410字程度に収めるというのもなかなか苦労しました。油断するとすぐに文字が多くなりすぎるので、いかに無駄を削ぎ落とすかも苦労したところでした。


 AIが発展して人間が何もしなくて良くなる素敵な世界……をイメージして書き始めたら、いつの間にかあまり素敵ではなさそう(?)な展開になってしまっていました。
 ロボットなんだから均一な能力の個体をたくさん作れるはずなのにも関わらず、なんか総理だけ特別感が出てしまうのはおかしいなとか、総理と官房長官の会話があまりに説明的すぎるなとか、色々と悩んで細々と書き直しを重ねましたが、最終的には「まあいいか」と思い切って今の形に落ち着きました。
「所詮はこのあたりが作者の想像力の限界ということか」と総理に評されてしまいそうです。


 わんことのお散歩の話です。
 私自身は犬を飼ったことはないのですが、昔、近所に住むご家族が飼っている芝犬を散歩させてもらう機会が何度かあったことがこの話を書くきっかけとなりました。
 その芝犬は家を出てしばらくは散歩に行きたがらずすぐに立ち止まってしまうのですが、途中からは人……もとい犬が変わったかのようにルンルンで歩き出す可愛い子でした。
 愛情を注いで面倒を見てきた犬と離れ離れになることに思い寂しい気持ちを抱いた少女が「私の親も似たような気持ちなのかもしれない」と少しだけ親の目線に立つようになるシーンを書くことによって、ペットという存在の意義に触れることができればと思いました。


 子どもに読み聞かせる絵本の童話のような世界観の話を書いてみたいなと思って作りました。
 それにしては最後がなんだか可哀想な気がしますが……。
 子どもにとっては降ってくる雪を食べるのも楽しい遊びのひとつです。彼はしっかり役目を全うしてくれたのです。多分。


 ご飯が美味しそうな、お腹が空きそうな話を書けたらと思って書いたお話です。
 ご飯の美味しさって表現するのが難しいなぁと思いました。芸能人の食レポもきっと大変なんでしょうね。
「孤独のグルメ」みたいな雰囲気をイメージしましたが、あの作品の魅力には遠く遠く及びませんでした。久住昌之先生恐るべし。
 ラーメンより中華そばの方が美味しそうとか、小汚い中華屋の方が美味いとかは完全に私の偏見です。

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