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拡張資本についての考え 2022 11 24

前書き

拡張資本とは自分で考えている造語の概念ですが、従来の資本主義は「財産の所有」がメインなのではないかと思っていて、それを「仮想的に保有したことにする」という見方を加えることで、巨大企業や富裕層との経済格差を埋めようという考えです。

ようは「心頭滅却すれば火もまた涼し」のような、やせ我慢みたいな結論になってしまいそうですが、シェアリングエコノミーとフリーライダーを行うことで経済格差は埋められるんじゃないかと言う、当たり前の結論になってしまいました。もう少し資本主義の問題への斬新な切り口が見つかればよかったのですが😩

今のところの考えのまとめとしては
・動画共有サイトや画像共有サイト、サブスクリプションなどを活用することで、所有しなくてもたくさんのサービスの恩恵が受けられる。
・自分で1から製品を作ることを考えれば、市場にある既製品はかなりお買い得。
・ヨットやジェット機、高級品などもレンタルすれば一時的には富裕層と同じサービスが得られる。(=経済格差は利用頻度の問題までには縮まる)
・何百億円もの大金が無くても、必要な時だけ利用する(ジャストインタイム方式)なら疑似的に富裕層と同じことができるので、資本主義の拡大や貧富の差をそこまで悲観することはない。
・巨大企業が寡占状態というものの、消費者側の目線からすれば、ある意味で地球規模の共有財産として巨大企業があるとするなら、(反倫理的なことをしない限り)悪いことではない。

・なので可能な限りたくさんのサービスやサブスクリプションなどを見つけて「利用するリスト」に加えることで、自分の手段が増える(財・サービスへのアクセスルートを作り上げる)
・自分が知っている会社やサービスの数が増えるほど、自分の経済的な手段が増えたのと同じなので、仮想的には資産が増えたのと同じと考えられる
・「どれだけ多くのサービスや商品などを知っているか」が新しい格差の温床になるのかもしれない。

考えながら書いたので、書いた内容に対する自分での批評と反論になってない反論っぽいものが混じってます。
「多くの店を知っている」というのが資本になるのではないかと考えてます。一種の知的資本とも言えるのかなと。

考えれば考えるほど、当たり前のことを大げさに言っている気がしてきてなんだかなぁ、となりましたが。とりあえずnoteに載せておきます。

「視点をちょっと変えただけで巨大企業と張り合える」ような新たな観点が欲しかったのですが、見つかりそうにありませんでした。
破壊的イノベーションをもたらす考え方を探していますが、そう簡単にはいかないようです。

メモ帳の内容

色々考え続けてみたものの、自分の反論に負けそうです。
斬新だと思っていたけど、ただの「サブスクを利用していこう」というありきたりな結論になりそう。

・物理的な資本は獲得するのが難しい
・現代までの資本主義の構造は後から参入するときの参入障壁が非常にデカい
・なので、すでに出来上がっているプラットフォームに対抗するのではなく、プラットフォーマーの作り上げた設備をフリーライドする形で、自らの資本を仮想的に拡張するという考え
・GAFAMのような巨大テック企業の設備を同じように作り上げるのは非常に困難であり、個人では不可能だが、GAFAMの設備利用料、それにまつわるリスクを踏まえたうえで活用するなら個人でも可能
・ただし、一つの企業に依存すると支配下に置かれコントロール力を失うので、対立する企業のサービスも同時に利用することでリスクヘッジを行う
・ここまではほとんどの人が行っているサービスの利用方法だが、それを拡張して考えていきたい。
・思想的なものなので、物理的な資本を増やすのではなく仮想的に資本を増やすものである。主な資本としての概念はアクセス権、アクセスルートの開拓である
・ネットショップも仮想的な店舗であり、ゴーストキッチンなどが出ている。それは仮想的な店舗であるが、機能は実店舗と同じに近い
・商品の仕入れ先や利用サービスを欧米・北欧・アジア・インド・アフリカなどすべての国のサービスをグローバルに活用していくことで、仮想的に資本の量を拡大する手法。
・世界中の財とサービスをジャストインタイム方式で組み合わせることで、仮想的には世界レベルで財産を保有しているのと同じ効果が得られる。
・借金の金利よりも高い効率で利益を上げれば仮想的にはより大きな財産を保有しているのと同じなので、不確実性が高くなり過ぎないように適度に借りつつ、世界中のサービスを利用していけば資本の機動性は高められる
*借金を推奨するものではなく、自分が管理できる範囲内でするのがいいと思う。

・巨大企業のインフラは同じものを用意するより利用したほうがメリットが大きい。自前で用意するのはカスタム性が必要な時のみにすると時間短縮につながる

・拡張資本理論で重要だと考えている場所は、すでに出来上がっている場所は対立するのではなく、土台として活用していくこと。
 自分が必要だと思ったものはすでに作り上げている会社がないか探してサービスを利用していくこと。
 仮想的にM&Aをしたかのようにサービスとサービスを組み合わせて自分の資本を組み合わせていく。

・サービスや財へのアクセスルートとアクセスルートを組み合わせて仮想的に工場を持っているようなものとして戦略を立てていく。戦略が破綻しないように複数の同じようなサービスを保険として利用していくor利用を検討する。

・個人で工場を所有するとなると維持コストが非常に高く、保有するのは危険だが、一時的に利用するだけなら非常に安い

[自分への批判]
今も普通に行われているサービスの利用を仰々しく言っているだけではないか?

[反論]
拡張資本理論はサービスとサービスを組み合わせて、より少ない金融資本でも巨大企業と同じようなインフラを獲得するための戦略を考えたものとなる。
アウトソーシングの考えと同じだが、地球全体の企業の財・サービスを組み合わせて利用することで、地球全体からアウトソーシングするという考えになる。
拡張資本理論では、ほかの企業のサービスなどを自分の資本の一部としてみなすことで、自分の目標に本当に必要なものはなんなのかを見極める考え方となる。
地球全体の資本からどのように事業目標や個人の目標を達成するかを考えるので、すでに出来上がったテクノロジーなどはそのまま組み合わせたほうが良いという考えかたとなる。

[批判]
すでにやっているのでは? グローバリズムの反動もある

[反論]
グローバリズムの反動を踏まえたうえで、複数の企業のサービスをアクセスルートとして連結するのが望ましい。

 現代の資本主義は自社と他社の資本を経理上違うものとしてとらえないといけないのだが、目標を達成するうえでは自社が製造したか、他社が製造したかの違いで、どのみち製造コストは同じかそれ以上掛かる場合が多い。
なら、最初から資本の一部とみなして、活用していくのがよい。
 今までの企業の方式では他社のサービスを一部利用して、ほかは自社で内製化を進めるか、同じようなプラットフォームを作り上げるかのような考え方だと思われるが、すでにサービスとして同じような機能があるのなら、丸ごと置き換えてしまえばいいという考え方となる。
この考え方はすでに資本を作り上げている勢力には難しい判断となるのだが、資本が無いほうが有利な戦略になる。
 ベンチャー企業などのスタートアップは経理部を作らずとも経理サービスを利用すればいい。販売網はすでにあるプラットフォーマーのサービスを活用すれば、店舗開発コストも削減される。
プラットフォーマーに支配されないように、競合サービスを同時にリストとして加え、支配されそうになったら新たなプラットフォーマーに乗り換えるのだ。

 このようにして代替サービス、アウトソーシングサービスをフルに活用することによって、運営本部・実店舗を一切所有しなくとも、巨大企業と同じような事業活動を仮想的に再現する試みが拡張資本理論となる。
 営業部は営業サービスに、経理部は経理サービスに、法務部は弁護士事務所に、実店舗はオンラインショップサービスに、広報はネット広告サービスに置き換えていく。製品開発に関わる技術インフラもすでにあるなら、該当するサービスや機材を導入して運営する。

 拡張資本理論の新たな観点は、地球上に存在する財・サービスは利用可能なら自社の倉庫にあるものとして仮想的に考えることだ。
 金銭を払えば利用できるのなら、スイッチのオンオフに近いものと考える。

[批判]
 巨大テック企業などのグローバル企業ならすでにやっていることなので、もうすこし新たな観点が欲しい 

[反論]
 拡張資本理論で提唱する財産の形はアクセスルートとなる。
 アクセスできて金銭さえ払えば入手できるなら、すでに倉庫にあるのと同じと考える。それならわざわざ保有する必要はないという考えになる。
 自分が保有する財産は課税されない情報と言う形で保管しておき、必要に応じて他社の工場などに生産依頼をして製品として展開していく。
 可能な限り維持コストを圧縮するために、実物資産を保有せず、情報の形だけで保管しておく。
 本当に必要な時だけ、金銭を払い、製品として実物化し市場に流通させ利益を上げられたのなら自社の製造コストは極限まで引き下げられる。
 固定資産税をゼロにすることにより、租税による倒産リスクが大幅に引き下げられる。
 限界費用ゼロ社会と損益分岐点ゼロ円を実現させるために、情報だけで企業を構築したいと思っているのがこの試みだ。
 財産を仮想化して実物社会から逃がすことで資本主義の壁から抜け出そうという考え方だ。
 
 従業員に対する考え方も、都度仕事を依頼する形でより流動性を高めたものとなる。個人事業主同士でフェアトレードをするという形で、公正に商取引をして労働力の稼働率を上げる考え方となる。これはすでに行っている企業もあると思われるが、SOHOの形をより本格にお互い対等な事業主として取引をする考え方となる。
 これが社会で実現にするにはまだまだ遠い話だと思うものの、一番流動性が高い労働市場はSOHOだと思う。

 自動化できるものはすべて自動化し、すでにあるものは他社のものを使い、必要に応じて都度契約する。
 登録したサービスや契約書のリストが企業の実態と言うような考え方となる。
 例えば個人のエンジニアが作り上げたモジュールとモジュールを契約書を確認しながら一つの巨大なソフトウェアサービスとして作り上げられるのなら、それはそれで面白いと思うし、様々な問題があると思うが、瞬時に巨大な設備を作り上げるには個々人が作り上げたストックを組み合わせることにあると思う。なにかしらで標準化されていればいいのだが、現代では非常に難しいだろう。
 とは言え、似たような思想がyoutubeだと思う。youtubeはいわゆる巨大なテレビ局だ。無数のテレビチャンネルがあるようなものだ。
 それに近い考え方で、地球上の財産をみんなで活用していくことでそれぞれが企業レベルで活動する社会、そういう時代が来るのではないかと思っている。
 
すでにあるのにも関わらず同じようなものを倍以上のコストをかけて作るのは非効率だ。

・実物資産を保有せず、財へのアクセスルートを集める
・地球上から必要なものをジャストインタイムで利用する
・巨大企業のインフラを月額課金などでフリーライドする(開発コストを考えればフリーライドと同じ)
・オンデマンド開発を軸とすることで、在庫リスクを減らす

[批判]
ただのサブスクリプションの思想では?

[反論]
目的によるが、富裕層の生活を疑似的に再現するには必要に応じて利用すればよい。
富裕層と言っても、毎日3食高級料亭で食事するわけでもないし、高級車も年中乗り回しているわけでもない。
なら1日だけや、1か月だけレンタルするなどの方法でよいはずだ。
超富裕層も別荘はあまり使っていないという話も聞くし、それなら旅館に泊まればいいだけの話ではないか。

この考えで行くと、工場もわざわざ自分で建てる必要もないし、オフィスだっているかどうかは事業内容による。飲食店の実店舗も本当に必要なのか? 会食用など必要な場合もあるが、食品を渡すだけならゴーストキッチンで良くないだろうか?
所有する必然性や、社会的に保有しないといけない理由がない場合、すべて仮想化したほうが良くないだろうか?

サブスクリプションの考えに加え、利用していないときでも、利用可能な手段として、仮想的に資本が増えたのと同じと考える思想となる。
自分たちが作るべきは、すでにあるものではなく、地球上に存在していない価値を生み出すことだ。という考えである。

[批判]
ただのシェアリングエコノミーでは?

[反論]
シェアリングエコノミーをインフラにした企業の姿が拡張資本理論が考えるもので、独自性の必要性がないものはすべて市場から調達する考えになる。
すでにあるもの同士を組み合わせることで経済格差は埋められると考えている。
レンタルや新古品、サブスクリプションを組み合わせることで疑似的に富裕層と同じ生活水準を維持できる。
機能だけに絞り一時的なスポット利用を行うことで、富裕層との絶対的な格差を埋めることができる。
教育格差も縮めることができる。書籍が簡単に入手できるし、動画共有サービスなどを駆使して考察することで研究機関と同じくらいの情報を集めることができる。
地球上にあるリソースを組み合わせ続けることで、富裕層のみが得られた特権を疑似的に再現して、経済格差を埋めるという手法だ。

 拡張資本とは自分が保有していないと考えていたものも、調達可能なら自分が保有しているのと同じと考えることにある。
無限の倉庫を保有するのは物理的には不可能だが、概念的には可能である。
無限の倉庫は無限にコストが掛かる。ただし取り出すときだけにコストが掛かるので、必要な時に引き出せばよい。
この時の倉庫は地球上にある取引可能な財産だ。
実際に自分が所有している倉庫も、使わないのであれば存在していないのと同じだ。
なら逆に、必要な時に調達できるのなら市場は自分の倉庫みたいなものではないか?
実際の倉庫でも何らかの災害や事故などによって物品は消滅するので、似たようなものではないか? 商取引で正しくこちら側に引き出せるのであれば、いつ引き出すかだけの話になる。
 そのため拡張資本理論では、入手ルートのリストが財産となる。より多くの場所にアクセスできるほど、仮想的な倉庫の数が増えるので、必要な時に調達できるのであればそれは仮想的には自分の財産=手段とみなせる。
これは情報化社会だからこそなせる荒業で、アフリカだろうと中国だろうとヨーロッパだろうと商取引が瞬時に行えるのなら、輸送時間だけが問題となる。
ソフトウェアの利用権だけなら瞬時なので、国は関係なくなる。

巨大テック企業を敵として考えるのではなく、地球規模の共有財産と考えるのだ。

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