#9 恥じない未来のために(完)


ようやく全て終わった。……いや。終わらせた。
闇金融とか名義貸しとか既に私がなにか悪いことに触れてしまったかもしれないこと全てひっくるめて終わった。

結局私の手元に残ったのは借金だけだ。
でも、何だか清々しい気持ちになった。

あの男の言いなりにならなくてよかったと思った。

あとはこの返済金額を0にするための私の戦いだ。

何年かかるのか分からないこの先の道は
とても険しく、辛く、しんどいものかも知れない。
有り得ないほどの努力が必要かもしれない。
泣きたくなる日が来るかもしれない。
でも、泣いてもいい、辛くてもいい。

私が納得して全てを終わらせた。

未来の私に恥じない姿で居たいから
この終わりを選んだ。

もう負けない。負けたりしない。
命も捨てたりしない。

夜明け前が1番暗く夜明け前が1番怖い。
まさに今は確実にこの人生において最も長い夜明け前。
たくさん立てた人生設計も全て壊れた。
でも人生においていつかいい方に倒れることを祈る。

今はただそれだけ。

あとは父にちゃんと親孝行がしたい。
向こうに新しい家庭がないから尚更。
私はずっと出来なかった父への親孝行と
たくさん傷つけたことを
ちゃんと謝ってちゃんとしたかった。
今はまだ全額返すことは到底無理だし、
毎日必死に働くことになるのは目にも見えてる。
だからそこから少しずつでも返してあげたい。

友達にもたくさん感謝したい。
こんな私をたくさん支えてくれた友人たちに。
疲れて泣いた日もあった。辛くて当たった日もあった。
それでも私を励まして支えてくれた
彼女たちには本当に感謝したい。

確かに私は間違ったことをした。
だけど、それを叱って、困ったら手を差し伸べて、
いつもずっと私の傍で笑ってくれた会社の人。
また拾ってくれた所長や先輩。
泣いて辛かった時に助けてくれた友人たち。
あの時余裕が無くて感謝なんて上手く出来なかった。
でも、これからたくさんたくさん感謝を返していきたい。

私の好きな歌手の歌詞にこんなのがある。

この先なにがあったって
振り向かずに走って生きたい
つまづいた昨日も助走だったと
言い張るために走って生きたい
それだけで 僕らの笑えない思い出も
ただの笑い話になるんだ

これを大切に生きていきたい。

長々こんな日記を読んで下さりありがとうございました。
いつか笑い話にします。
それまでに辛いことは必ずあるけど今回の教訓は
いつか誰かの力になりますように。

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