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【小ネタ集】 「サマータイムレンダ」の意味とは?|サマータイムレンダを理系オタクがフカンしてみた #09

こんにちは。
理系オタクのフナギと申します。
少年ジャンプ+の作品、「サマータイムレンダ(以下、サマレン)」を少しでも応援するために記事を書いています。

4月14日から始まるTVアニメの放送まで、残り1ヶ月を切りました!
楽しみすぎて、夜もぐっすり眠れる今日この頃ですが(笑)、
今回の記事では、本作に関する小ネタを4つほどご紹介します!

記事の情報
難易度:易(サマータイムレンダ未読者と既読者の両方が対象、作品関連の情報発信が目的)
※本記事は、原作を未読の方でもお楽しみいただけますが、多少のネタバレが含まれますので、ご覧いただく場合はくれぐれもご注意ください。

1. 「ドッペルゲンガー」×「タイムループ」から作品が誕生

サマレン作者の田中靖規先生によれば、「ドッペルゲンガー」と「タイムループ」の2つの要素を掛け合わせることで、本作を着想されたそうです。

田中先生は新人の頃、「ドッペルゲンガー(自分とそっくりの姿をした分身)」が出てくる、「ジャメヴ」という読み切りを描かれたのですが、その時は連載会議に通らず、ボツになりました。
そこで、この企画をどうにか復活させようと考えていたところ、「タイムループ」を題材にした新作ゲームの記事をネットで見つけ、「ドッペルゲンガー」と「タイムループ」をくっつけたら面白いのではないかと、閃いたそうです[1]。

昨今、「タイムループ」を題材とした作品は巷に溢れているため、その設定だけでは、目の肥えた読者を満足させることはできないでしょう。
しかしながらサマレンでは、そこに「ドッペルゲンガー」の設定を掛け合わせたことにより、今までに無い、先鋭的な「タイムループ作品」に昇華されています。
この辺りの緻密な設定は、漫画を読み進める度に、脱帽させられます。

2. 作品の舞台は実在する島がモデル

本作の舞台は、和歌山県の「日都ヶ島」という離島です。
この名前の島は実在しませんが、和歌山県の紀淡海峡に浮かぶ「友ヶ島」がモデルとなっています[2]。
そのため、作中では友ヶ島の風景がそのまま描かれていることも。
具体的な「聖地」については、以下の記事をご参照ください!

また、友ヶ島以外にも、瀬戸内海に浮かぶ「男木島」も作画の参考にされているそうです[3]。
(男木島はまだ行ったことがないので、今年中に聖地巡礼し、記事を書く予定です。)

3. 声優の小西克幸さんの影響で和歌山が舞台に

和歌山県は作者の田中先生の出身地ですが、地元の「友ヶ島」を作品の舞台にする上で、声優の小西克幸さん(最近だと、鬼滅の刃の宇髄天元役など)の影響があったことが明かされています。

この連載の前に『ガイストクラッシャー』のコミカライズを手がけていました。そのアニメの打ち上げで、声優の小西克幸さんと同じ和歌山出身ということで盛り上がったんですよ。
たぶんご本人は覚えてないと思いますけど、「和歌山を舞台にしたマンガを描いてください」っておっしゃっていただいたことが、ずっと頭の片隅に引っかかっていたんです。[4]

そしてこの縁があってか、小西さんは、サマレン最終巻の販促動画に出演され、流暢な和歌山弁を披露。

さらに、アニメでは、日都神社宮司の雁切真砂人(かりきり まさひと)役として出演されます!
公式サイトでは、小西さんのコメントもチェックできます。)

以上のように、本作にとって小西克幸さんは、切っても切れない存在なのかもしれません。

4. 「サマータイムレンダ」の意味

最後は、本作のタイトルである、「サマータイムレンダ」の意味についてです。
単行本表紙には、「Summer time rendering」と表記されているため、「レンダ」は「レンダリング」の略語であると分かります。
それでは、「サマータイムレンダリング」とは、一体どういう意味でしょうか?
その答えは、田中先生自身が、インタビューの中で明かしています。

ゲーム用語で「リアルタイムレンダリング」って使うじゃないですか。コンピューターがCGを描写するレンダリングのように、夏の時間を慎平が見ているという意味で名付けました。
(中略)
デジタルなイメージと、コンピューター用語の「レンダリング」って単語がマッチしたんです。さらにタイトルで雰囲気が分かるようにしたかったので、「夏」「時間」って単語を入れました。[4]

なるほど。確かに作中では、「スキャン」や「コピー」など、デジタルな表現が多用されるため、「レンダリング」はその雰囲気にぴったりの語句です。

タイムループによって、主人公慎平の目前に繰り返し描き出されていく、夏の3日間の風景。「サマータイムレンダ」は、その世界観を巧みに表現したタイトルだと言えます。

まとめ

今回は、サマレンにまつわる小ネタを4つほど見てきました。
特にまとめる内容はないのですが、今回ご紹介した小西克幸さん、また他の声優さんたちが、4月から始まるアニメでどんな演技をされるのか、非常に楽しみです。

アニメ放送が始まったら、アニメの感想も執筆したいと(現段階では)考えているので、ご覧いただけますと幸いです!

出典
[見出し画像] サマータイムレンダ公式Twitter,<https://twitter.com/summertime_PR>, 2022年3月20日アクセス.
[1] 読売新聞オンライン, "主人公=読者=ゲームのプレーヤーという漫画、心強い「ふたりループ」…今月完結「サマータイムレンダ」作者に聞く", <https://www.yomiuri.co.jp/culture/20210412-OYT1T50138/>, 2022年3月20日アクセス.
[2] 田中靖規, “サマータイムレンダ【1】”, pp.205-206, (2018).
[3] 田中靖規, “サマータイムレンダ【2】”, pp.188-189, (2018).
[4] コミスペ!, “【インタビュー】『サマータイムレンダ』田中靖規「絶対に面白くなる確信があれば、最初の設定にはこだわらない」”, <https://media.comicspace.jp/archives/9176>, 2022年3月20日アクセス.

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