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Gourmande 日記③ フランスで作った日本酒 Wakaze@Paris

Bonjour ! ちとせ凪です。パリでフランス生まれの日本酒と出会ってしまいました。その記録をここでご紹介したいと思います。

今回のお店はWakaze paris です。

Wakaze Paris

住所: 31 Rue de la Parcheminerie, 75005 Paris

Wakazeは山形鶴岡市に本社のある日本酒の酒蔵で、東京三軒茶屋にも醸造所とレストランがあるそうです。日本酒を地元の材料と水で作ることで日本酒をフランスにも根付かせたいというコンセプトから、現地米と現地の水で麹のブレンドを変えながら、色々なバリエーションの日本酒を作っているようです。

日本酒

日本酒は一番オーソドックスなThe classicをはじめとして、柚子やみかんをブレンドしたもの、ワイン樽やコニャック樽で熟成させたものなど変わり種がおおぬありました。

日本酒メニュー


私はその中から、一杯目をThe classic、二杯目をBarrel Sake Red Wine 、三杯目をGinjoという順番でいただきました。
The classic はオーソドックスな日本酒といった感じで、個人的な感想ですが、京都伏見や兵庫など、西のお酒に近い甘くて重い酒といった印象です。麹臭さはないので、飲みやすいお酒だと思います。

The Classic 


Bsrrel Sake Red Wineはピノ・ノワールの樽で熟成させた一品。香りが少しワインっぽく、味は非常に複雑で、classicよりも甘みは強い印象です。日本ではあまり飲んだことのない日本酒のニュアンスでした。日本でも福島の自然郷シリーズのCuvée を愛飲してましたが、そこまではっきりした樽香はなく、あくまで日本酒なのが不思議。なかなか独特でした。
Ginjoは日本の山形のお米を使って、フランスの水で作った日本酒とのこと。口当たりはさらっと吟醸っぽい感じもありますが、喉に残る水飴みたいな甘さは日本で飲む吟醸とは全く違います。少し人口甘味料のような甘さもあり、これもフランスという地だからこその日本酒だなと。

Ginjo

フランスでは生酛とか山廃とか受けそうですよねとか話しつつ、少し変わった日本酒を堪能させていただきました。

おつまみ

おつまみはペアリングのコースメニューもありましたが、単品をチョイス。
初めは4種おつまみ盛り合わせ(味玉、ピクルス、ポテサラ、酒粕ディップ)から。

おつまみ盛り合わせ

久々に日本のオシャレ居酒屋に来た気分です。ピクルスは日本の酢の物的なピクルス、ポテサラは大葉と塩麹、酒粕ディップはクリーミーな酒粕の甘いディップにピンクペッパーがいいアクセント、味玉はほんとに安心する味玉。海外生活してると、こういう普通のおつまみこそ食べたくなるやつなんですよね。つまみつつ、日本酒ちびちびって最高です。

炙り〆鯖

2品目は炙りしめ鯖。フランスのかなり脂の乗った鯖を店で〆て炙ってあります。醤油のかかった大根おろしとわさびでさっぱりと。鯖の油を日本酒で流し込むと、フランスで作った日本酒だからこそフランスの鯖とマッチするんだなぁとしみじみ思いました。

そして〆は素朴な塩むすびで。

塩おにぎり

総評

フランスでは居酒屋使いができるお店が少ない中、カウンターでちびちびつまみながら、美味しいおつまみがいただける店は貴重。正統派な日本酒が好きな人からすると邪道かもしれませんが、フランスではフランスのものを使って作られた日本酒ならではの良さがあると思います。ただ、元々辛口淡麗系しか飲まない方は避けたほうがいいお店。
日本酒もワインも色んなバリエーションがあっていいと思うのですが、そういうものを許容できる方には面白いお店ではないでしょうか。

因みに本日のお会計はトータル71ユーロ。そんなに安くはないですが、行く価値は十分にあるお店だと思います。

それでは、また。
À bientôt !

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