見出し画像

滋賀の皆さん俺います。琵琶湖のほとりに感じた歓声と希望

2019年12月7日。この日はBリーグに所属する滋賀レイクスターズ(通称レイクス)の試合を観戦しようと滋賀県に向かっていた。滋賀県に行くのはこの年これが半年ぶり2回目である。なお、1回目の様子は以下参照。

B1(Bリーグの最上位カテゴリ)のチームは愛知県内に3チームもあるのに滋賀県まで行く理由は3つ。
その愛知県内の3チームがこのシーズンは軒並み不調であったこと(三河は年末年始の連勝で多少調子を取り戻すが)、レイクス所属のシェーファーアヴィ幸樹が阪神タイガースのファン感謝祭にゲスト出演したこと、年始にレイクスと阪神のコラボ試合を開催することになったことである。特に後半2つが大きい
年始のコラボ試合は別件で行けなかったが、別日であればと行くことに決めたのである。

琵琶湖線膳所駅に到着し、改札を抜けると以下の看板が見えた。

画像1

アリーナの最寄り駅にこういう看板があるのは地元との関係が良好な証である。
そこから徒歩15分でレイクスの本拠地ウカルちゃんアリーナに到着。

画像6

まず驚いたのはアリーナから琵琶湖までの距離である。なんと道路挟んで隣が琵琶湖である。レイクスが優勝したら琵琶湖に飛び込む人もいるかもしれない(危険なのでやめましょう)

早めに着いたのでキッチンカーで食事。どうやら飲食エリアはレイクスキッチンと名付けられているようだ。今回は大津市職員オススメのレイクスチーズドッグをいただく。味は普通のチーズドッグだが、中に入っているチーズが青と黄色のレイクスカラーになっており、大津市職員オススメの理由がわかった。

画像2

入場時に荷物検査があるが、ここではペットボトルは持ち込み禁止。まるで中日主催試合のときのナゴヤドームである。

アリーナに入ると二足歩行するナマズがいたので記念撮影をお願いした。レイクスのマスコットであるマグニーである。どうやら琵琶湖に住んでいるようだ。

画像3

この日は「THE 合戦」と題して関ヶ原の戦いをモチーフにしたイベントをいくつか実施していた。レイクスを西軍、対戦相手のシーホース三河を東軍…ってレイクス負けフラグでは
アリーナの入口には甲冑をつけたスタッフもいた。(写真は取り損ねた)
また、この日の試合の前座に滋賀のご当地アイドルグループが登場したが、この試合の19日後にグループの解散が発表された。アイドル業界も戦国である。

画像7

試合前のパフォーマンスではチアリーダーがマンウィズのLeft Aliveにあわせてローラースケートをするパフォーマンスもあった。

そして試合開始。試合は終始レイクスのペースで進む。

ハーフタイムに喉が渇いたのでレイクスサワーなるものを購入。「琵琶湖の水注ぎました!」とどこまでも芸が細かい。ちなみに京都戦になると「琵琶湖の水止めたろか!」になる模様

画像4

第3Q終了後はT.M.RevolutionのHOT LIMITが流れ、それにあわせてタオルを振る時間である。T.M.Revolutionの西川貴教が滋賀ふるさと観光大使であることが少なからず関係しているだろう。

試合を通して感じたのはアリーナの熱気である。
アリーナ自体は空調があまり効いておらず寒く感じるなど設備も不十分な点があったが、それを補うレイクスブースターの熱気や歓声が凄かった。オフェンス時にBus StopのNa-Naにあわせて応援する様子は一度聞いたら忘れられなくなり、帰る頃には「ゴーレイクス」と呟いてしまうほど。

試合はレイクスが80-65で勝利した。
レイクスの狩俣昌也はこの試合で古巣に恩返しのスリーポイントを決めるなど新天地で躍動。一方のシーホース三河は主力のダバンテ・ガードナーを出場停止で欠いており、苦戦が予想されたがその通りとなってしまった。(ちなみにこの試合がガードナーが2019-20シーズンで唯一欠場した試合であった)
会場を出ると夕焼けの琵琶湖が見えた。そしていつかまたここに来ようと決心したのであった。

画像9

この試合前の時点で西地区最下位であったレイクスだったが、その後1月全勝などもあり一気に西地区3位まで上昇。シーズンは途中で打ち切りになってしまったが、Bリーグになってからの最高成績を収め来シーズンに期待できる結果を残した。

画像8

しかしその期待が消えかかってしまう事態が起きてしまう。
2020年5月28日、B1の滋賀レイクスターズから一気に5選手が他チームに移籍することが決定した。その中にはチームの顔ともいえる狩野祐介もおり、大幅な戦力ダウンとなってしまった。

レイクスは前日シェーファーアヴィ幸樹の三河移籍も発表しており、2日間で6人の選手が一気に移籍。というか阪神ファンなのに移籍先が中日ファンだらけの土地でいいのか

他にも外国人選手など含めるとこれで退団者は10人以上と瀕死状態である。なんなら前述の試合のスタメンは以下の通り全員退団した。というか名古屋行き多いな
齋藤拓実⇒名古屋ダイヤモンドドルフィンズに移籍
佐藤卓磨⇒千葉ジェッツに移籍
ヘンリー・ウォーカー⇒退団
ジェフ・エアーズ⇒名古屋ダイヤモンドドルフィンズに移籍
狩野祐介⇒名古屋ダイヤモンドドルフィンズに移籍

レイクスブースターが騒然とする中その1時間後、公式サイトには以下の文が掲載された。

チームが今置かれている状況について、嘘偽りなく公表したのであった。主力選手の移籍については断腸の思いであっただろう。
しかしそんな中残留を決意してくれた選手もいる。前述の狩俣昌也もそのうちの一人であった。その狩俣はTwitter上でこんなメッセージを残した。

これほど頼りになる言葉があるだろうか。

2020-21シーズンのレイクスは狩俣を中心にチームを再構築することになる。同シーズンは降格がないとはいえ苦戦は必至だろう。
しかしこのチームには熱狂的なブースターがいる。ブースターがこれまで通りアリーナに入れるかは微妙だが、それでも場所に関わらず熱い声援を送ってくれるはずだ。そんな熱いブースターがいる限りレイクスは何度でも立ち直ることができるだろう。