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憧れのSA(セダムエリア)を作ろう

私はあまり多肉に水を与えない方だと思う。
初めて多肉植物を買う際、私はネットで多肉植物について事細かに調べた。それは自分が「サボテンを枯らす女」だと思いこんでいたせいで、過去の過ちを二度と繰り返すまいと思っていたからだ。
その時「多肉植物は蒸れに弱い」とか「水のやり過ぎは根腐れする」とか、これらは多肉の基本ではあるが、多肉植物にお水は与えすぎてはいけないということを、必要以上に深く脳に刻み込んでしまったようだ。そのため、私はストイックな水の与え方をするようなタニラーになってしまった。
そのお陰で、今まで根腐れしたことがほとんど無い。その代わり水不足で、多くの多肉植物が萎れたり枯れたりした。

実を言うと、元気が無くなる原因が水不足と分かるまで数年かかった。
それまでは水不足で枯れたと、微塵も思わなかったのだ。暑さや日照不足のせいで枯れたと思っていたのだ。
しかし数年それを繰り返していれば誰でも気づくもので、もしかしたら水不足ではないか?と思うようになった。というのも、私が枯らしてしまう主な多肉は、割と水を欲している属種が多かったからだ。

その犠牲者の多くは、セダム属だった。

毎年、何かしらのセダム属を枯らしてしまうので、恐る恐る水やりの回数を増やしてみたりしたのだが、それでもまだ足りないと嘆いているのがセダム属だった。常に貧弱なセダムしか育てることが出来ない私にとって、他所の庭で元気に育っているセダムは憧れだった。特に地植えともなると、セダムの生命力が半端なく、そのモリモリした姿に萌えていた。

私もセダムエリア(SA)を作りたい!

そう思ったのが一昨年の秋だったか。もちろんベランダーなので、地植えできるような庭は無い。プランターでセダムエリアを作ることにした。
小さめのプランターに3種類ほど万年草系のセダムを植えた。しかし何となく寂しい。もう1つプランターを用意して、更に3種類のセダムを植えた。
思ったよりパッとしなかったが、パッとしない原因はモリモリしていないからだ。このプランターから溢れそうなくらい生い茂げれば、私の気持ちは盛り上がるだろう!

冬を越え、春になって少しだけ盛り上がったが、夏にはどんどん衰弱していった。相方さんも気付いたら水を与えてくれていたし、自分も他の多肉よりも水を与えていた。それでも水が足りなかったのか。去年の夏は遮光カーテンを付けなかったから、夏の日差しのせいだろうか。もしかしたら他にも何らかの理由があったかもしれない。
兎に角、冬には貧弱なセダムエリアとなってしまっていたのだ。

そんなわけで、未だに私にとって、セダムは鬼門だ。しかしセダムを制することが、タニラーとしての成長につながるのではないかと思っているのだ。