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緊急事態解除に向けて、お一人様のススメ。

わたしの住む地域でも、明日には緊急事態宣言が解除される見通し。

また感染が広がるかもしれない不安の中で、完全な開放感は感じられない。
けれど2か月ほどにもわたる我慢でストレスは溜まっているし、経済を動かさないと困る人は沢山いる。

この期間に思ったのだけど、「行動を制限されている」という意識のもとで過ごすのはしんどい。
だから無理せず、頑張らずが理想だと思う。
わたしは、お一人様での行動を勧めたい。

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23日の毎日新聞の世論調査によれば、今後の行動については「できるだけ自粛を続ける」が31%、「段階的に自粛を緩めていく」が64%、「ただちに自粛をやめる」はさすがに少なく3%。

きっと多くの人が明日からの行動を迷っているのではないかな。
遊びに行きたいけど我慢した方がいいかな。3月から服を買えていないし、そろそろ夏服が欲しいなあ。ニュースでどのくらい人手があるか見てからにしよう。
そんな声が聞こえてきそう。

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原点に立ち返って、コロナ予防のポイントを調べてみた。

新型コロナウイルスは、①飛沫感染、②接触感染 で広がる。

①飛沫感染は、くしゃみや唾と一緒に空間に放出されたウイルスを、他の人が口や鼻から吸い込んだ場合に起こる。
今やみんなが対策のためにマスクをしている。
わたしも、息苦しくなって外すことはあっても、人と対面で話すときには必ずつける。たった数か月の間に、習慣のようになっている。

②接触感染は、くしゃみや咳を手で押さえた後、何かに触れるとその物にウイルスが残る。同じ場所を他の人が触るとウイルスが付いてしまう。
こまめな手洗いやアルコール消毒をすることで、ウイルスが手についても鼻や口から入って感染するのを防ぐことができる。

もはや当たり前の習慣になっているマスクと手洗いは、2つの経路での感染を予防するための行動だ。

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これは現時点でわかっている感染経路への対策だと厚生労働省のホームページにあるし、行動は状況に応じて変えていく必要があると思う。
ただ、この情報を踏まえる限り、お一人様での行動を習慣化することは有効な感染対策になるのではないだろうか

当たり前だけど一人で行動すれば、話すタイミングが減る。
会話をするときに出る唾でも飛沫感染になりうるから、話す機会が少なければ感染リスクを減らすことができる。
人に触れたり物のやり取りをしたり、接触する機会も格段に減るだろう。

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わたしは子どものころから、一人で何かをするのが好きだ。
人付き合いが苦手なわけではないし、人と話すのも好きだけど、一人での時間は充実しているなと感じる。

例えば映画館。エンドロールが終わって場内が明るくなって、一息ついて立ち上がる。余韻で少しぼうっとする頭を抱えながら出口に向かう。
すぐに目の前に現れる日常にくらっとする。物語を頭で反芻しながら、現実世界との溝を埋めていく。
人と一緒に観ていると、隣にいる誰かの存在で否応なく現実に引き戻されてしまう。

散歩も一人が良い。
目的もなく、気分に合わせて歩を進める。時間も速さも自分次第。
風の音、匂い、ふと目にとまる花。一人で歩くと五感が鋭くなる気がする。

スポーツジムも、図書館通いも、資格を取ると決めて勉強するときも、一人で始めた。
少なからず人から影響を受けているとしても、人と誘い合わせて何かを始めた記憶はあまりない。

自分で決めるからこそ、本当にやりたいことを選び取ってこられたし、行動の結果も自分で引き受けてきたと思う。
「誰誰がこういったから始めたけどつまらなかった」「誰誰のせいで上手くいかなかった」といった言い方をすることはない。

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少し寂しい考え方に思えるかもしれない。
どこに行って何をしても、誰かと共有する喜びは確かにある。それだけの人間関係を築くのが苦手な人間の僻みに聞こえるかもしれない。

けれど、しばらくはコロナ危機が続くことが明白な中で、無理せず楽しく暮らしていくための一つの方法だと、わたしは思う。
マスクと手洗いを徹底したうえで、一人で過ごせば感染リスクは減るはずだ。

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今まで誰かと行っていたところに、一人で行ってみる。周りに意識をやる。自分自身と会話をする。
世界が少し、違って見えるのではないだろうか。

そしてありがたいことに、物理的に離れていても情報を共有できるツールには事欠かない現代だ。
楽しく無理なく、元に戻るまでの世の中を過ごしていきたい。

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