徒然草より

徒然草より

吉田兼好 速読:ナガユキ
00:00 | 00:00
【速読で脳の活性化】

ナガユキが趣味で速読した名文を公開します♪
ナガユキの声と一緒に速読して脳を活性化させてみましょう(≧∇≦)/

高速化した脳で、今日もよい一日をお過ごしください♪

今日は徒然草より
『つれづれなるままに』
『或人(あるひと)、弓射ることを習ふに』
『双六の上手といひし人に』
『仁和寺にある法師』
の4本をお届けします♪

以下本文☆

『つれづれなるままに』
つれづれなるままに、日くらし硯(すずり)にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

『或人、弓射る事を習ふに』
或人、弓射ることを習ふに、もろ矢をたばさみて的に向ふ。師の言はく、「初心の人、二つの矢を持つ事なかれ。後の矢を頼みて、はじめの矢に等閑(なおざり)の心あり。毎度ただ得失なく、この一矢に定べしと思へ」と言ふ。わづかに二つの矢、師の前にてひとつをおろかにせんと思はんや。けだいの心、みづから知らずといへども、師これを知る。この戒め、万事にわたるべし。

『双六の上手といひし人に』
双六の上手といひし人に、その行(てだて)を問ひはべりしかば、「勝たんと打つべからず、負けじと打つべきなり。いづれの手かとく負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目なりともおそく負くべき手につくべし」といふ。
道を知れる教(おしえ)、身を治め、国を保たん道も、又しかなり。

『仁和寺にある法師』
仁和寺にある法師、年よるまで、石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとりかちより詣でけり。極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。さて、かたへの人にあひて、「年比(としごろ)思ひつること、果しはべりぬ。聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へのぼりしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意(ほい)なれと思ひて、山までは見ず」とぞ言ひける。
少しのことにも、先達(せんだち)はあらまほしき事なり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?