書き続けた結果

何かしら書かねばと思って筆を執っている。日々研鑽するというのは、なかなかに過酷なことである。けれどやめられない。やめられないというか、研鑚と思わずにやれているから、続けている、が正しい。

最近自分でも驚くようなことが起きている。
根本的に私が書く話は薄暗らしく、某氏からリクエストを受けたとき「普段なら「明るくしない感じで」とか「ラブコメにしない感じで」とか送るんですけど、夜風さんの作風なら不要だと思うんですよね」と言われて驚いた。
私はかなり前向きに終わる話を書いていると思っているし、大抵の結末はハッピーエンドで終わると思いこんでいる。そりゃあ、胃が痛くなるなんて言われる日もあるけれど、前向きに終わらない話は、書くものとしてなかなかに陰鬱なので避けるようにしていた。のだけれど、そうではないらしい。私の話は根本的に暗いらしいのだ。
その一方で日々送られているリクエストは典型的な(これも相手に失礼かもしれないが)ラブコメが繰り広げられている日もあるから、不思議だ。

どう見られているか、を気にするべきだ。
私の場合気にするべきはどう読まれているか、である。
書いたものに対してのはっきりとしたビジョン、紙面かもしれないそれを持って書くべきではないかと思う。私が抱いているものを、きちんとお届けすること。それが必要だ。
決して私は暗い話にしたいわけでもなく、ラブコメが書けないわけではないと思う。ただ好きなものを漠然と書くと志した時に、私の考えと読者の考えがズレているのは苦しいものがある。
だから私がこれから目指すべきは、きちんと伝えることだ。私の感情が通り、読者にも分けられるようにしたい。千差万別な読者の心に、一つでもそれが叶えば上々と思う。