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本番1分前に気絶した話
お昼の帯番組ADをしている時の話をひとつ。
ADになって1年経ったくらいだったか
スタジオ業務の次のステップへ、ということで
生中継ADの業務をすることとなった。
詳しくはまた別の機会に書くとして…
毎週恒例の温泉中継というものがあった。
3時間の生中継の中で、2箇所の温泉地を訪れて中継をするというものだ。
準備、打ち合わせ、本番ととても慌ただしく
気がついたら放送開始という感覚さえあった。
温泉中継のタイミングは、3時間の中に数回。
番組タイトルが出る、生放送の1番最初。
バックに流れる映像が、温泉中継であった。
そのあとスタジオが引き取って、2分後くらいに温泉中継へ振られ
温泉中継が始まるというもの。
タイトルバックの映像とその後くる生中継の準備をして臨まないといけない
中継ADの一番緊張感が高まる場面である。
フリップの用意はしたか?
お料理の準備はいいか?
カンペはちゃんと書いたか?
時計を見ると、残り2分で生放送が始まる。
インカムからは中継ディレクターから檄が飛ぶ。
「大丈夫か?ちゃんと準備できてるか?」
ちゃんと準備していても、これで焦るのだ。
最終確認をして、気がつけば1分前。
「中継、1分前で〜す!」
番組のタイトルバックを中継する場所まで走る。
とにかく走る。
温泉の廊下を走る、走る!
![](https://assets.st-note.com/img/1696736770256-xHo65d0hCL.jpg?width=1200)
4段くらいの階段が廊下にあったので、ジャンプ!
その瞬間、目の前が真っ暗になった。
明るくなったなぁと思った時、視界の中には
中継車にいるはずの技術さん達が自分を囲んでいた。
廊下の屋根に頭を激突させて、気を失っていたのだ。
この後の記憶は、正直ない。
あとから、これを見ていた技術さんとタレントさんが言うには
生中継まで残り15秒というところで
むくっと起き上がり、生中継のタイトルバックの場所まで
フラフラと移動してキューを出していたそうだ。
我ながらこのプロ根性に拍手を送りたい。
この時の教訓は
廊下は走るな
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