衣食住の「衣」 ①衣服について

わたしたちの生活の中には、健康に影響するものがたくさんあります。
からだに良いものも悪いものもあり、またどんなに良いものでも、度が過ぎれば負担になります。
そうした日常の「衣食住」から、今回は「衣」についてのおはなしです。 

常に身に着けるものだけに、意外なほど影響があるようです。
中でも気をつけていただきたいものは以下の通りです。

■化学繊維

石油由来の素材が普及したのはまだ6~70年前。長い歴史から見ればほんの最近のことで、まだまだからだが適応できていないのかもしれません。
実際に、化学繊維と天然素材(特に綿・麻・絹などの植物由来)では、身に着けたときのからだの緊張のしかたが違います。化学繊維の方が身体を緊張させる傾向があります。

また、化学繊維は摩擦で静電気を生じやすく、家電製品や電波に取り囲まれ電気の刺激が身の回りに溢れているため、アレルギーのように身体が反応し緊張をきたすようです。
最近、自然素材の風合いや肌触りの良さが見直されて、お店でよく見かけるようになりました。
特に肌に直接触れる衣服はできれば天然素材のものを身につけるようにしてみてください。

また、寝ているときは身体が一日の疲れを解消して回復をはかるための大事な時間ですので、天然素材のものを身に着けてお休みいただくことをおすすめします。

■締め付けるもの

「締めつけ」もまた、からだを緊張させるもののひとつです。
緊張感を保ちたい場面や、アスリートのように高い運動性を引き出したい場面などには適しているものもあると思いますが、その他の時間は、締めつけの少ない衣服に身を包む方が疲れにくく、また健康の維持・回復も速やかに行われやすいようです。

普段締めつけに慣れていると、ゆるゆるの衣服は気が引き締まらず仕事中には適さないのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、長期的に考えると、からだを緊張させたままだと日々疲れを蓄積していき、返って持てる能力を発揮しにくくなるかもしれません。

特に寝るときは、「化学繊維」の項とおなじ理由で、できるだけ締めつけのない衣服を身に着けることをおすすめします。

■特殊な素材

最近、防寒(発熱)素材のものやドライ素材のものなど、機能性の高い衣服を愛用されている方が多いようです。
薄着でも暖かく肩がこらないとか、汗が乾きやすく爽快、ととても便利だと思いますが、意外なデメリットがあるようです。

「化学繊維」「締め付け」と同様、要するにからだが緊張し嫌がるということなのですが、少し詳しく言うと、おそらく、暖まったり乾いたりという機能性が高すぎてからだが追いつかないのではないかと思います。
わたしたちの身体もやはり自然の一部なので、自然のサイクルから逸脱した機能性は受け付けないのかもしれません。
頭では「快適」と思っていてもからだの要求とはそぐわない、ということが現代の生活の中にはたくさんあるようです。

実際に上記の衣服を身に着けている方がご来院された場合に、天然素材の締めつけのない衣服に着替えていただくと、とたんに身体が緩んで、全身が快方に向かいやすくなります。

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このように、身体の機能を人工的に補完しようとすることは、ともすれば返って本来の働きを損なう場合があるのです。
常に身を包む「衣服」を身体にやさしいものに変えるだけで、毎日が期待以上に快適になると思いますので、お買い替えの際にはぜひ上記で説明したような衣服をお求めいただくことをお勧めします。

長津田むつう整体院 スタッフ 木村順一

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