女の子だから
僕が立ち上げたプリムローズというチームには、女性カメラマンと女子野球経験者の二人が関わってくれています。
野球というスポーツは最近、女子高校野球の決勝が甲子園で行われるなど、他のスポーツに後れを取りながらも、ようやく女の子たちも注目されてきています。
しかし、僕も長いこと野球をやっていますが、野球に関わる女の子と言えば、マネージャーくらいしか浮かばなかったのも事実です。
今回クラブチームを立ち上げて、二人の野球女子と関わる中で考えさせられることがあったので、ここで書きたいと思います。
まずは女子カメラマンの方が言っていたことでハッとしたことがあります。
「女の子だから危ないよ」
この言葉、もしかしたら深く考えずに使っている人も多いかと思います。
僕も言われてから使わないようにしていますが、もしかしたら使っていたかもしれません。
カメラマンというのはよりいい写真を撮るために、時に危険を冒してでもいいポジションを取りに行きます(たぶん)
その結果、ベストポジションが危険な位置になってしまうことも多々あると思います。
写真を撮らない我々からすると、本当に危ないからという心配から「危ないよ」という声を掛けます。
しかし、それが女性だったというだけで「女の子だから」危ないと言ってしまうのです。
同じ状況で男性だった時に「男だから危ないよ」とはならないはずです。
言ってしまえば、女性だろうが男性だろうが、危ないものは危ないです。
にもかかわらず「女の子だから」という言葉が出てしまうのは、この国に根付く女性のイメージのせいなのかもしれません。
続いて女子野球経験者の方の話です。
これは直接、その方から聞いた話ではありませんが、僕が個人的に感じたことです。
先日、長野へプリムローズ初の対外試合、合同紅白戦という形でしたが、行ってきました。
その試合に女子野球経験者の方も参加してくれました。
僕らは彼女の技術や能力も知っていて、練習にも積極的に参加してくれていることも知っているので、チームメイトとして接していました。
しかし、相手チームの方々は珍しい野球やっている女の子という目で見ていたように感じました。
彼女はチーム初のクリーンヒット、チーム初の長打を打つなど大活躍をしました。
※詳しくはTwitterをご覧ください(@1103_primrose)
正直、僕も予想以上の活躍でびっくりしていました。
僕らプリムローズ組はチャンスで彼女に回った時に、本気で一本打ってくれると期待していました。
結果として凡退してしまうときもありましたが、勝負の世界なので本気で勝負した結果なら仕方ないと思います。
しかし、相手チームは「おい、何アウトにしてんだよ」的な声を相手守備陣に飛ばしていました。
気持ちはわからなくないですが、彼女は男の世界に混じって勝負するという覚悟を決めてチームに入部してくれました。
つまり、男との真剣勝負をするつもりで入部した子に対して、手加減しろと言っているようなものです。
これって失礼極まりないですよね。
と、ここまで偉そうなことを言っていますが、僕の身の回りにそういった野球に対して熱い想いを持った女性が二人もいるおかげで、このような考えを持てたと思います。
二人の女性がいなければ、おそらく僕も「女の子だから危ない」と言ったり、「そこはヒットにしろよ」とか言ったりしてると思います。
それくらいジェンダー問題というと話が大きくなりすぎかもしれませんが、日本の中で「女の子だから」という認識が強く残っているのかもしれません。
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