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猫にアロマテラピーがNGな理由

1)出来かねます

お越しくださったクライアント様より、「動物に整体はしないの?」とのご質問を頂いたことがあります。

当院では動物整体は致しません。というよりも、イヌやネコに対する解剖学、生理学的な知識がありませんので、「当院では出来かねます」というのが正解ですね。

このクライアントさんは、かなりの愛猫家で、アロマテラピーに関心があるのだとか。

それで、ネットや雑誌で情報収集しつつ、自己流でアロマテラピーを試してみたところ、愛猫さんは元気になったどころか、少し元気がなくなったように感じたそうです。

愛猫や愛犬にマッサージをすることは良い事です。実際に気持ちよさげにしていますし、場合によっては、おねだりしてくる事さえあります。ですが、アロマテラピーとなると、少し事情が違ってきます。

2)猫にアロマテラピーは禁忌

アロマテラピーで使用する精油、エッセンシャルオイルは、基本的には植物から抽出したものです。その植物性の精油が猫にとっては鬼門なのですね。

ご存知の通り、ネコ科は肉食系の生物ですから、植物系である精油が体内に入ると分解、代謝できる可能性はかなり低いです(ネコが食べても平気な植物もあります)。

分解、代謝できないのですから、摂取した量によっては致命傷になりかねません。平たく言えば毒物ですね。

従いまして、猫へのアロマテラピーは、しっかりした知識に基づき、ネコ科に害がない精油を選ぶ必要があります。

ネコに対してイヌは雑食分類されており、根本的に事情が異なります。

極端な話をすると、雑食系のイヌなら肉を食べさせなくても死んだりすることはありませんが、肉食系であるネコの場合は、生きていくために肉類の摂取は必須条件です。

余談になりますが、肉類を一切食べなくても生きていけるヒトも雑食系です。菜食主義の方など、実際に肉を食べなくても健康的に活動していますよね。

辞書と猫

3)ヒトを基準に考えるのは間違いのもと

猫や犬は身近な存在であるため、他の動物と比較して親近感を持ちやすいです。実際に飼っているなら尚更ですよね。

そのため、ヒトの常識で事の善し悪しを考えてしまいがちですが、実際には身体の機能や特性が違っていることを忘れてはいけません。

「よかれ」と思ってとった行動であっても、仇になってしまうこともあり得ます。

ネコ科に対して、有毒にならないアロマオイルも存在していますから、専門家から正しい知識を得たうえで改めて検討して下さい。

ペットへの愛情とはいえ、ヒトを基準にした思い込みで進めてしまうと間違いのもとになりかねません。くれぐれもご注意を。


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