朝起きられないのは何故なのか?
ここ数年、小・中・高を問わず「不登校を改善したい」というご相談が増えました。
実際にお話を伺うと、「しんどくて起きられない」というケースが殆どで、圧倒的に女子が多いのです。
起きられないのですから、どれだけ眠れているのか確認しなくてはなりません。
睡眠時間が不足しているのなら、朝がつらくなるのは当たり前ですよね。
自律神経のバランスをどうこう考える前に、最低限の睡眠時間を確保しないことにはどうにもなりません。
それで、実際に確認してみると、就寝時間が遅く大半が夜中の2~3時、酷い場合は明け方近くまで起きているのです。
夜な夜な何をしているのか尋ねると、やはりスマホで、最も多かったのがSNS、次いで動画、ゲームでした。
「寝床でスマホ」は、今や当たり前なのですね・・・。
実現可能かどうかはさておき、まずは就寝時のスマホを止める意思があるかどうか確認します。
ここで、スマホを「止められない」ではなく「止める気はない」という答えが返ってくるなら依頼は受けません。と言いますか、お引き受けできないのです。
「自律神経を安定させる」ということなら、お役に立てることもあるでしょう。
ところが、「短時間睡眠でも大丈夫な身体にしてください」と懇願されても、それは無理な相談なのです。
さて、就寝前のスマホを止めるという意思表示をした学生のうち、動画やゲームをしていたグループは、比較的短期間で不登校から脱却できる傾向にあります。
スマホがどれだけ睡眠の妨げになっているのか説明すれば、意外とすんなり止めてくれます。
単純に、スマホに覚醒作用があることを知らず、最初は「眠れないから動画でもみよう」からはじまり、徐々に生活リズムが崩れ、夜間に動画を視聴する習慣が定着してしまった、そんなところでしょうか。
問題はSNSです。友人知人ありきですから、動画やゲームのように「今日から止めます」というのは難しいでしょう。
厄介なことに「楽しいからやっているわけではなく、学校での生活を円滑にするために必要だから」と答えた学生が目立ちました。
同様の問題は、母親同士の繋がりにも存在しますよね。それなら不登校に女子が多いのも頷けるお話です。
下手をすると、虐め、もしくはそれに近い境遇を招きかねません。現代社会に突き付けられた難題であるように思います。
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