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コロナ禍における中学生の恋愛事情

春休みには、他の夏休み、冬休みと大きく異なる点がありますね。

そう、別れと出会いが凝縮された期間、それが春休みなのです。

慣れない環境とはストレスに他なりませんので、体調管理を任されている私共と致しましては何かと気を使います。

そういうわけで、この日もさりげなく情報収集を進めていたのです。

僕    「意中の男子と一緒のクラスになれると良いですね?」

中2女子 「いや、そんな人いませんから」

僕    「気になる男子くらいはいるでしょ?」

中2女子 「だから、い・ま・せ・ん!」

なるほど? 気になる男子もいませんか。

僕が中学生の頃は新クラスの発表が楽しみで、そわそわしていましたけどね。


しつこく尋ねてセクハラ認定されては困りますから、この辺りで止めておいた方がよさそうです。

僕    「けど思春期の女子として健全なのです?」

中2女子 「そういうご時世なので仕方ないですよ」

ほう、時世ですと? これは詳しく聞かなくてはなりませんね?



彼女によりますと、同級生の中で素顔を知っている友人は7~8人程度、素顔を拝見する機会が殆どないのだとか。

昼食時に見られなくもありませんが、基本は全員が教壇の方向を向いたまま黙って食事を摂るとのこと。

食事中の異性を執拗に眺めるのはマナー違反でしょう。せいぜい少し盗み見るのが限界ですから、クラスメイトの素顔を知らなくても不思議ではありません。

ちなみに、対面になるため、かろうじて担任教師の顔は知っているそうです。

という事はですよ? さすがに卒業アルバムに掲載する写真はマスクなしでしょうから、卒業アルバムを見て「これ誰?」とか「こんな顔をしていたのか」という声が続出する可能性が高いです。不憫すぎますね・・・。

幼少から学生時代の経験、あるいは体験が、人生における思い出や記憶として残りやすい事は言うまでもありません。


学校は「勉強をしにいく場」ですが、それは学問に限ったことではなく、他者との交流の仕方も含まれます。

言葉を発さない相手の表情から、肯定なのか否定なのか読み取ることを求められる機会は少なくありませんよね。

「顔色を伺う」と諺になっているくらいですから、軽視できない重要なスキルなのです。

マスク有りで過ごしている世代は、どうしても、その手の経験が不足してしまうでしょう。

もっとも、好意的に解釈するなら、より少ない情報、つまり目元の動きのみで察することが出来るようになる可能性もありますね。

ちなみに、僕が中学生の頃、女子から満面の笑顔で挨拶された男子が、「あいつは俺の事が好きに違いない」と勘違いしてしまう事例が後を絶ちませんでした。いや、本当に。

異性から笑顔を向けられる、あるいは向ける機会が激減しているのなら、同級生との色恋が発生しないのは妥当な結果なのでしょう。

(つづく)

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