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疲れているのに眠れないのは何故なのか?

不眠で悩んでいる方は、意外と多いです。当院をご利用くださるクライアント様も、一定の割合で「眠れなくて困っている」という方がいらっしゃいます。

眠れなくなってしまう原因は人それぞれですが、実は共通点もあります。今回は「疲れている時に限って眠れない」理由を考えてみます。


1)疲労と回復の仕組み

通常、仕事や勉強を始めると交感神経が優位になり集中力が高まります。その一方で、心や身体は徐々に疲労していきます。

皮肉なことに、高い集中力を発揮できる人ほど、疲労が蓄積する速度も早いのです。

集中し過ぎて「気がついたら数時間経過していた」という方は要注意でしょう。

それで、仕事や勉強をやめて休息に入った際に、交感神経が優位な状態から、副交感神経が優位な状態へと切り替わります。

つまり、リラックス、寛ぎモードに移行し、心身の疲労を回復させるのです。

ところが、限度を超えて心や身体を酷使してしまうと、交感神経が優位になり過ぎてしまい休息時になっても、うまく副交感神経に切り替わらなくなってしまう事があります。

2)遠足の前夜は眠れない

大事な仕事や用事を終え、疲れ果てて「早めに眠ろうとしたものの眠れない」という経験をした事があるのではないでしょうか?

これは、集中するあまりに交感神経が興奮し過ぎてしまい、上手く副交感神経にスイッチできない状態なのです。

例えば、小学生だった頃を思い出してみてください。

クラスにひとりやふたりは、遠足の前夜になると眠れなくなる生徒が必ずいます。

これも似たような理屈で、当日を楽しみにするあまり、前夜からテンションがあがり過ぎて交感神経が緊張しているのです。

その結果、眠りたくても眠れない事態に陥ってしまいます。

3)自律神経失調症になる過程

1日や2日であれば、大した問題にはならないのですが、交感神経が緊張した日々が続くと、寝つきが悪くなったり、眠っても数時間後に目が覚めたりします。

この状態になってしまうと、十分な睡眠時間を確保していても、眠りの質が悪いため睡眠不足になってしまうのです。

結果として、一晩では疲労を回復しきれず、翌日以降に持ち越してしまうことになります。

回復しきっていない身体に新たなストレス(仕事や勉強)が加わると、どうなると思いますか?さらに睡眠の質が低下するのです。

そこまでいくと、負のスパイラルに陥ってしまい、やがて本格的に自律神経が乱れる事になります。

イメージとしては、以下の様な感じでしょうか。

ハードな仕事や勉強による疲労 ⇒ 交感神経が緊張 ⇒ 睡眠の質(回復力)が低下 ⇒ ハードな仕事や勉強  ⇒ 更に交感神経が緊張 ⇒ さらに睡眠の質が低下

このサイクルに入った状態で長期間過ごしてしまうと、本格的に自律神経のバランスを崩し、自律神経失調症やパニック障害へと移行、頭痛や不眠に悩まされる事になります。

4)どうすれば良いのか?

まずは生活習慣を見つめ直す以外にありません。

大事な仕事や用事ほど緊張しますよね?それはつまり、自律神経でいえば交感神経がより優位になっている事を意味します。

心身ともに疲労すると、帰宅後もお風呂に入ることさえ億劫になってしまいがちです。

下手をすると、寝室ではなくリビングにある適当なソファ等で、寝落ちしてしまうことさえあります。

【拙・寝落ちが健康によろしくない理由

はっきり言ってしまえば、睡眠の質は悪く疲労の回復量もあまり期待できません。本当に最悪ですので全力で回避しましょう。

従いまして「今日は疲れたな」という時ほど、しっかり入浴し、交感神経から副交感神経に切り替えてから眠った方が良いのです。

ちなみに、シャワーのみもNGです。疲れを実感している時は、必ず浴槽にお湯を張って入りましょう。

それだけで、睡眠の質が良くなり、疲労の回復量も上昇します。

5)今後の予定

いや「そもそも眠れなくて困っているのだけど」「すでに頭痛が酷いのだけど」という方のために、僕が普段使っている技術のひとつ、頭蓋骨の矯正を公開できないか模索中です。

安心安全は絶対条件として、効果が期待できるものを選択し、文章で伝える必要があります。

そうしますと、予備知識として、解剖学、生理学にも触れる事になるのですが、小難しくなってしまうのもNGでしょう。

講師時代に制作した資料を、まるっと転写するのも違うような気がするのです。

今のところ、必要となる情報を個別に投稿し、それを踏まえたうえで実践的な記事を書く事が、遠回りのようでも実は最短ルートではないかと考えています。

以下の投稿はこの記事の続きです。お手透きの際に是非。


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