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中島知久平の「必勝戦策」。28ページまで

ページを上げて打ち込みまーす。


 そこで、独ソ戦の将来は、果してどうなるかと云う問題になるのでありますが、率直に申し上げて独逸の将来は決して楽観は許されないと思います。

 独逸は既にに動員の能力は絶頂に達し、又、軍需生産能力も絶頂を突いて居る、然るに近来、大規模の連続爆撃により、重要生産機関を次々と爆破せられ、生産力は漸次下り坂となりつつある、殊に、昭和20年、米国の六発爆撃機の活躍する至れば、急激に生産力を喪失するに至れる恐れがあるのであります。

 然るに一方、米国に於いては、動員は漸く予定計量の半ばに達した計りであって、未だ莫大なる動員余力を存し、又生産力に於ても、漸増の余力を有することは明らかであります。

 英国、及びソ連は、動員能力、生産能力は既に絶頂にあることは事実

 ざっくり短縮しまーす。

「独ソ戦の将来は楽観視出来ません。ドイツの生産能力はピークに達していますが、近い将来、大規模連続爆撃を食らえば生産能力は下り坂になり、昭和20年にアメリカが六発爆撃機を運用すれば生産力が失われます。

 まだアメリカの動員は半分程度でまだまだ余力があり、生産力も上がります。イギリスとソ連は生産力もピークです」

 あたりでしょう。実際に第二次世界大戦には間に合わなかった六発爆撃機ですが、知久平さんは「空からの大量爆撃で勝敗が決る」と連呼しているのがひしひしと伝わります。

 はい。今日の旧仮名遣いの勉強です。

殊に←ことに。特殊の『殊』なので、「普通とは違って」のニュアンス

漸増←次第に増えるという意味。耳にしないなー

漸く←ようやく 読めなかった。「しばらく?」と思った。


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