日記的なもの 92「電波時計的な話」

 電波時計って電波を受信して現在の時刻に自動的に合わせてくれるという便利な機能がついているのだけれども、子供のころは親が時間前公道を徹底するために家の柱時計を常に5分進めていたので、俺も習慣で時計を5分進めているので、時計を見て8時を指していても7時55分と勘違いしてしまうという感覚に陥ってしまっている。

 それなら電波時計を買わなければよかったんじゃないの、と言われそうだが、店舗で時計を購入した際に電波時計などと思いもよらなかったしそんな説明も店員から無く、あとで店舗の時計売り場に行ったらほとんどが電波時計になっていて電波を受信しない時計が一部しかなかった。
 へたに家電量販店でオシャンティな時計など選ばずに、ホームセンターとかあるいは楽天なんかで買えばよかった。

 もしかしたら電波のON/OFFができるんじゃないかと思って取扱説明書を見ても電波の止め方なんかどこにも書かれておらず、強制的に電波を受信してしまう。
 内部にあるアンテナを外すことはできないかと思って検索してみたら、確かにアンテナを外す方法が色々あったが、工具を使用してハンダを融かしてリード線から外す的なことが書かれていて、そんな工具が一般家庭にあるわけもない。

 仕方がないので、家の中の壁時計を見ると5分進んでいる、という俺自身の感覚を戻すしかない。


 というのが数年前の話。
 人間というのは習慣慣れするもので、いつの間にか部屋の時計を見ても5分進んでいるといった感覚はなくなっていた。

 ただし近所にマンションが建ったせいか、電波を受信できなくなってしまって電波時計が電波の意味をなさなくなった。


 なんだかなぁ……。

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