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【浦和レッズサポーター向け】シアトル遠征用のまとめ ーー ダウンタウンに気をつけろ

浦和レッズが出場するクラブワールドカップの試合日程と会場が決定しました。

最初の2試合はシアトル。学生時代に留学していたこともあり、ぼく自身、とても慣れ親しんだ街です。嬉しかったですね。そっこうでホテルを押さえました。

サポーターのなかにもさっそく航空券とホテルの手配を進めている方が多いようです。ただ浦和レッズ史上はじめて(たぶん)のアメリカ遠征なので、どこに宿を取ればいいか戸惑っている人もいるかと思います。そこで、先日、下記のツイートをしたところ、たくさんの反響をいただきました。

せっかくなので、シアトルの情報を細かくまとめておきたいと思います。

(ぼくの情報だけだと心許ないので、現地法人に務める友人たちにヒアリングしました。下記の情報は彼らから聞いたものが多く含まれます。その点、ご了承ください。)


シアトルとは

そもそもシアトルとはどこか。北米の西海岸北にある港町です。ここは音楽の街としてもよく知られ、有名なところでは、ジミー・ヘンドリクス、レイ・チャールズ、パールジャム、ニルヴァーナがここから世界へ出ていきました。カート・コバーンの故郷でもあり、お墓もこの街にあります。

アジア系の移民も多く、気候も温暖なので過ごしやすい。ただ雨量は全米でもトップレベルでして、ぼくが留学していたときは1年間ひたすら雨が降っていたおぼえがあります。特にクラブワールドカップがある6月は雨に降られやすい時期なので、雨具は必須です。


ダウンタウンに気をつけろ

さて、シアトルのなかでいちばん栄えているエリアはダウンタウン……でした。なぜ過去形かというと、コロナ禍以降、ダウンタウンの治安が最悪になっているからです。もしホテルをダウンタウンエリアに取ろうとしている方がいたら、要注意。こちらの記事に書かれている雰囲気がほぼそのままだと思ってください。

さいきんは現地の人もほぼ近づきません。ぼくが学生のころもギャングは多くて、後輩が銃で脅されてiPodを盗られたりしてました。ただ現在はその頃の比ではないようなので、ダウンタウンを歩く際はくれぐれも気をつけてください。

そもそもダウンタウンとはどこを指すのか。諸説ありますが、現地の感覚ではパイク・プレイス・マーケットからインターショナル・ディストリクトまでの北から南に走るエリアのことを言います。

黄色のハイライトがダウンタウンのメインストリート

もちろんぜんぶが危ないわけではなく、ダウンタウンの北側、Amazon本社などがあるビジネス街はまだ安全だと思います。ハイアット・ホテルやウェスティン・シアトルは高級ホテルなのでまだマシなはず。(とXでツイートしたら、友人にふつうに銃撃戦あるよと言われました。ダウンタウンはどこも危険だと思ってください、とのこと。)

特に、パイオニア・スクエアとインターショナル・ディストリクトあたりは雰囲気も最悪なので夜は出歩かない方がいいでしょう。

インターショナル・ディストリクトはいわゆるチャイナタウンで個人的には好きなエリアです。宇和島屋という日本の食材が買える大きなスーパー(紀伊國屋も併設)もあって慣れた人には楽しいんですが、残念ながら現在は犯罪や銃撃事件が頻発しています。ルーメン・フィールドはまさにこのエリアにあるので、試合の前後で歩くときは気をつけてください。

枠内がインターショナル・ディストリクトです

おすすめ宿泊地

ダウンタウンが危険なら、どこに泊まればいいんだという疑問も多いでしょう。個人的な(と、現地法人に務める友人の)おすすめ宿泊エリアは下記のふたつです。

(1)ベルビュー

ベルビューはシアトルのイーストサイド。とにかく景色が綺麗です。住んでる人も富裕層が多くて、殺伐とした感じは一切ない。近年は大企業もオフィスを構えるエリアで、有名どころでは、ポケモンカンパニーやマイクロソフトなんかがあります。

ベルビューはとにかく景色が綺麗なんですよ
(エクスペディアより借用)

デートスポットとしても有名で、学生時代の友人たちは恋人とよく夜景を観に行っていました。ぼくはチャイナタウンで一人虚しくラーメンをすすっていました。

治安もいいし、ショッピングするにも事欠きません。観光場所も多い。ただ、現在のところ、交通がちょっと不便。550番のバスでシアトルのダウンタウンまで20分なので、慣れていれば問題ないのですが、バスが苦手な観光客はちょっと不安になるかも。しかし2025年の春には鉄道(イースト・リンク)が開通予定となっています。これ、開通したらめちゃくちゃ便利です。

この鉄道がシアトルのダウンタウンまで伸びる予定のようです。もし間に合ったら、ぜひベルビューまで足を運んでみてください。(開通予定がどんどん後ろ倒しになるのでいささか不安ですが……。)

(2)ユニバーシティ・ディストリクト

シアトルにあるワシントン大学をぐるりと囲う学生街です。鉄道路線が完備されるまではこのあたりは深夜の高田馬場みたいな退廃的な感じでしたが、いまは雰囲気もよくなり、おしゃれなお店も増えました。

ルーメン・フィールドの最寄り駅キングストリート・ステーションにも電車で20分くらいとアクセスがいい。何より、学生街なのでレストランとかが比較的安価なんですよ。美味しい店も多いし、ワシントン大学のなかも自由に入れます(後述)。

数年前に撮影したときの様子。古本屋もあってアメリカの学生街を堪能できます。

近くにはユニバーシティ・ビレッジという大きなショッピングモールもあるので、ショッピングするのも安心。たしかラーメン屋の山頭火もここにあるんじゃなかったかな。ホテルはStaypineapple University InnやSilver Cloud Hotelとかがおすすめです。

ユニバーシティ・ビレッジ(公式サイトから借用)



シアトルのおすすめスポット

以上のように書くと、なんだかシアトルは怖い街なのかなと思わせてしまうかもしれません。不安を煽るのは不本意だし、ぼく自身、シアトルは大好きな街なので、安全に観光できるスポットをいくつか紹介します。

(1)パイク・プレイス・マーケット

(公式サイトから借用)

まずはド定番。ダウンタウン随一の観光スポット、パイク・プレイス・マーケットです。365日じつにたくさんの観光客と地元住民で賑わっている市場ですが、お土産屋さんもめちゃくちゃたくさんあります。シアトルは漁業の街なんですね。この裏は港になっていて、そこで獲れた魚がずらーっとならんでいる。このなかも迷路のように入り組んでいて、あちこちに面白いお店があっていつ行っても飽きません。滞在時間の目安は2、3時間かな。

ダウンタウンだから危ないんじゃないの?という不安もあるかもしれませんが、ここはシアトルの名所なので一応、それなりに警備はしっかりしているはずです。とはいえそれでも治安の悪いエリアが隣接しているので、自分の身は自分で守るようにしてください。油断大敵です。

あ、スタバの記念すべき一号店もここにあります。比較的こじんまりした店舗ですが、よかったら足を運んでみてください。

(2)ワシントン大学とその周辺

奥に見えるのがハリー・ポッターのロケ地になったスザロ図書館。

全米屈指の巨大キャンパスであり、ハリー・ポッターや20年くらい前の日本のドラマ「やまとなでしこ」の撮影舞台となったほどに景観が綺麗なことで有名な大学。入構は自由なのでいつでも誰でも入れます。(ぼくが通ってた当時は門とかなかったので、いまも大丈夫なはず。)

芝生も広いし、夏場は大学生たちがよく日光浴しています。博物館もいくつかあるし、半日くらいは時間潰せると思います。

ワシントン大学は「ユーダブ(UW)」(University Of Washingtonなので)と略されるのですが、ユーダブグッズもたくさん売ってるのでお土産にぴったり。

アジア人の留学生も多いので、ユニバーシティ・ディストリクトにはアジア系のフードもたくさんある。サムライ・ヌードルという、昔はチャイナタウンにあった本格的な日本のラーメン屋もさいきんここに移転してきました。わざわざアメリカに来てまでラーメンなんて食べないかもしれませんが、フード難民となったときの避難先におすすめです。

(3)フリーモント

(TripSavvyから借用)

フリーモント(フリモント)は芸術家の街です。あちこちに変わった彫刻が乱立していて、街全体がアートのよう。不思議な空間になっていて、見てるだけで楽しい。

フリモント・トロール(ジャングルシティから借用)

治安もいいし、人もそんなに多くないのでのんびりと歩けます。お土産向きのグッズはそんなにないのですが、インスタ映えするスポットばかりなので観光にはもってこいの街です。毎週日曜日にはマーケット(蚤の市)も開かれてるので、インテル戦の翌日にぶらりと訪れて、ここで勝利の余韻をさらに味わってください。


ちなみにどのガイドブックを見てもスペースニードルをおすすめされると思うのですが、ただの塔です。なにもおもしろくありません。


シアトルのうまい店

現在、必死に記憶の引き出しを探しているところです。思い出し次第、更新します。


以上がシアトルのぼくの知る限りの情報です。記念すべき第1回の新クラブワールドカップ。きっとたくさんの浦和のサポーターがシアトルに押しかけることだと思います。事故なく、思い出に残る遠征にしましょう。

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