見出し画像

旅の話.49 シャルム・シェイク

スエズのホテルでの朝食後、レセプションで、シャルム・シェイク行きのバスは何時に出るのか聞いたら、9時だと言うのであわてて荷物をまとめた。
バスターミナルに着いて確認すると、11時だと言う。
なんかこの「急がされ待たされるパターン」が多い気がする。

2時間待って、バスを探した。
聞くと「まだ来ていない」と言う。どうやらバスターミナルの外で入る順番待ちをしているらしい。前のバスがなかなか出発しないから、入って来れないそうだ。そういうシステムならしょうがない。
11時30分にようやく出発した。

シャルム・シェイクは逆三角形のような形のシナイ半島の南端。
スエズ湾とアカバ湾に挟まれ、紅海に面している。
アカバ湾の対岸はサウジアラビアだ。
シナイ半島は、旧約聖書の舞台。
モーセが十戒を授かったというシナイ山が中央にドンとある。

5時間半のバスの旅だ。
途中何度も検問があり、その度にパスポートを見せた。

シャルム・シェイクは、まだ開発途中のリゾート地のような街だった。
工事現場が多く、広く殺風景だった。でも紅海はめちゃくちゃきれいだった。探し歩いてやっと見つけたYH(ユースホステル)は満員だった。
次に安い“SAFETY LAND HOTEL”へ行ってみた。
海沿いのバンガローで40£E(1200円程)だった。結局ここに2泊した。

近くに屋外シーフードレストランがあり、そこのおじさんがいつも元気に笑顔で何度も「ウェルカム!」と言うので、なんだか好きになった。
フィッシュ&チップスとミネラルウォーターを注文した。
「2~3時間前にも日本人が来たよ」と教えてくれた。

宿に戻ってビーチへ出た。
シュノーケリング道具のレンタルショップで働くシャヘルと仲良くなった。
そこにさっき話を聞いた日本人の、石川さんが現れた。
石川さんはインドからイラン、ヨルダンと中東を旅してエジプトに着いた旅人で、インドに長く居たせいか、基本的に「なんでもいいや、何とかなるだろ」精神の人だった。夕飯の時、僕とシャヘルにケバブをご馳走してくれた。シャヘルは小躍りする程、喜んでいた。

翌日、石川さんと一緒にシュノーケリングの道具一式を借りて、海で遊んだ。透明度が高く、色々な魚がいた。棘の長いウニもいた。
そして、ウェルカムおじさんの店でスパゲッティを食べた。

つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?