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【DX企業紹介9】ジョイフルサンアルファ ~長崎市内の食品インフラであり続けるために~

2040年問題を見据え、若者・女性にとって魅力的で良質な雇用の場の創出を目指す長崎県サービス産業経営体質強化事業は、県内企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を支援しています。

今年度は株式会社日本総合研究所の協力の元、県内企業13社のDXを推進し、次世代に向けた「稼ぐ力」の強化を行っています。2022年3月14日~16日にその成果を長崎県DXフォーラム(zoom)で発表することとなりました。 

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 企業紹介9社目は長崎市内でスーパーマーケットを営む株式会社ジョイフルサンアルファです!

きちんと効果のあるDXを

 ジョイフルサンアルファは1959年にオープンしたアサヒストア住吉店をはじめとして、長崎市内に12の店舗を持つスーパーマーケットです。
 スーパーはお客さんの数が基本的に周辺に住んでいる人口に比例しますが、長崎市では2040年までに最大30%の人口減少が見込まれています。そのため、来客数の減少に危機感を感じたジョイフルサンアルファでは、収益の維持を目的とし、DXの取り組みを始めました。
 地域性の強いスーパーで取り組むべき課題は「コスト削減」「来客頻度の増加」「顧客単価の向上」の3つと捉え、中でもまず費用対効果の高い「コスト削減」から取り組むべきと考えました。近年デジタル化の進展に伴い、大手のスーパーをはじめとして、ロボットの活用など様々な先端的な取り組みが行われていますが、その効果はまだ検証段階であり、無理に最新の技術を導入する必要はないと判断したのです。

山里店食品館

ジョイフルサン山里店

電子棚札と自動発注

 コスト削減でジョイフルサンアルファが取り組んだDXの1つ目は「自動発注」です。自動発注について、今までは従業員の経験や勘に頼った発注を行っており、発注作業そのものにかかる時間や発注の読み間違いによる食品ロスが発生していました。そのため、ジョイフルサンアルファでは来店する顧客数をAIを活用して予測するシステムを導入し、来客数や売れ行きに基づいた発注を自動で行うシステムを導入する計画を立てています。
 DXの2つ目は「電子棚札」です。スーパーでの業務として時間がかかるのが商品価格の変更です。今までは棚に紙で設置されている棚札を価格変更のたびに差し替え、一緒に設置するPOPなども作成する必要がありました。しかし、電子棚札の導入によりシステム上で棚札の価格を変更できるようになり、紙による価格変更やPOPの作成作業がなくなり、業務削減になるだけでなく、使用する紙の削減にもつながります。

電子棚札04

POP表示をする電子棚札

長崎市内の食のインフラを守る

 多くの従業員を抱え、長崎で欠かせない食品インフラとなっているジョイフルサンアルファですが、収益を上げ継続して営業を続ける為にも、コスト削減を実現するDXに取り組む必要があったとの事です。 「コロナ禍の中で、地域密着型スーパーが食のインフラとして地域のお客様に必要とされている事を感じさせられ、安定して営業を継続していく事の使命感を強く意識しました。」そう話すのは、ジョイフルサンアルファ経営企画の加納さんです。ジョイフルサンアルファは、このような未曽有の危機の中、「スーパーを継続し長崎市を支える」という命題を抱え、今後もDXに挑戦していきます。

JSA加納

ジョイフルサンアルファ経営企画の加納さん

長崎県DXフォーラム(zoom)開催!
日時:2022年3月14日(月)~16日(水) 各17:00~18:00
参加費:無料
参加方法:オンライン(zoom)
登壇者:長崎県内のDX推進事業者10社程度(各回3名登壇予定)
ご参加対象者:DXに興味がある方、
中小企業のデジタル活用に興味がある方、
長崎の未来を盛り上げていきたい方

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文責:株式会社日本総合研究所 コンサルタント/研究員 藤澤元太郎

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