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アートに再帰する言語 『とりあえず』という言葉はビジュアル化出来るか?
例えば「犬」は名詞であり動物として実際に存在するため、さまざまな方法で表現することが出来る。
・実物
・写真、イラスト、映像
・鳴き声、仕草
一方で「だから」「そして」「とりあえず」などの接続詞を始めとする品詞の一部は、言語特有のものであり、視覚化する手段は文字しかない。
また、日本人であれば普段何気無く使っている言葉ではあるが、それを分からない人に説明することも意外と困難に思える。
例えば「とりあえず」ってどういう意味か、考えてみて欲しい。
ネットで調べると、
「とりあえず」は、たちどころに、すぐに、さしあたって、という意味を持つ副詞です。 何かを始める際、ほかのことはおいておき、そのことを第一にする気持ちを込めて使用します。 「とりあえずの応急処置」など、差し迫った場面ですぐに行動しなければならないときに使えます。
意味を聞けば確かにその通りだな、と思うが「たちどころに」「すぐに」「さしあたって」というのは類語のようなものであり、意味にはなっていないように思える。
何が言いたいのかというと、口語文法特有の品詞というものは、言語独特のものであり、芸術的価値を秘めているのではないか?ということ。
例えば数学やプログラミングで使われる関数と言った、ロジカルの代表のようなものであっても、ビジュアル化出来てしまう(イメージにおいて可逆的ということ)
![](https://assets.st-note.com/img/1684469483182-AJBBgWwJ3B.png)
複素平面や非ユークリッド平面だって、ビジュアル化は出来るのに、身近で当たり前に使っている接続詞などがイメージとして表せないのは、何だか不思議なことだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1684469546532-yuc34Se4uI.png?width=1200)
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言語をアート化する
タイトル画像でピンと来た人がいるかもしれないが、映画『メッセージ』では、言語学者の主人公ルイーズは冒頭でこんなセリフを発する。
「古代、言語は芸術だった」
古代における『芸術』は、現代のそれとはだいぶ意味合いが異なるはずだが、考え方を変えればコミュニケーションツールとしての言語の方が歴史が浅く、コンピューターなどと同じように近代化によって生まれたものなのかもしれない。
考古学に関しては素人の推論しか出来ないのでここでは置いておくとして、自分自身が興味を持ったのは「口語文法のみで扱われる品詞のアート化」と言う面である。
これはビジュアル化だけに限らず、また日本語における品詞をデザインすることにも縛られない。
例えば「とりあえず」をさまざまな言語に翻訳してもらうと、当たり前だが言語によって文字も読み方もバラバラに出てくる。
![](https://assets.st-note.com/img/1684469662837-b7NZRH1e6p.jpg?width=1200)
特に馴染みの薄いアラビア語などは、これだけでは文字として認識も出来ず、少しデザインが施されていたら気付かないレベルだろう。
音楽の歴史も古代まで辿れば、呼び声や何かの合図など、人々のコミュニケーションのために使われていたと言う説があり、そういった意味では『言語』と言うものは、まだまだ発展の余地があると自分は思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1684469741984-daMLL8vsr8.jpg?width=1200)
そういった点で、ビジュアル化出来ない品詞には、言語特有の芸術的価値が秘められているのだ。
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