見出し画像

素敵なお買い物

明日から小旅行に行く娘たちに、僅かばかりのお小遣いをあげました。本当に僅かばかりなので「お土産は要らないよ」と言っておきました。もちろんそれは逆説的な催促なんかじゃなく「お願いだからお土産なんかに使わないでくれ」「旅の楽しみのためだけに使ってくれ」という思いでした。

そのとき自分の子どもの頃のことを思い出しました。小学校の頃から陸上の大会であちこち行っていた私は、遠出をするたびに近所の人や親戚のおばさんから「餞別」と称したお小遣いを貰っていました。その度に「お土産は要らないからね!絶対買ってこないでよ!」とみんなから言われました。だけど私はいつも何かしらお土産を買って来ました。やっぱり何も買わないわけにはいかないだろうと思ったし、お土産を選ぶこと自体が楽しみでもあったからです。

だけど今、ようやくわかりました。

あげたお小遣いはお土産なんかに使わないで欲しい。そんなことのためにお小遣いをあげたわけじゃないんだから。どうか自分の楽しみのためだけに使って欲しい。

あの日の近所のおばさんは、まさにこんな気持ちだったのだと思います。

そしてずいぶんと飛躍しますが、寄付とかクラウドファンディングとかも同じことなのだと思いました。つまんないお礼の品だとかリターンだとかに経費をかけるよりも、本当に必要なことのためにお金を使って欲しい。それが応援する人の心からの願いなのでしょう。ふるさと納税も本来そうあるべきものなのかも知れません。

娘たちに僅かばかりのお小遣いをあげたことが、いろんなことにリンクして、気付きとなって返って来ました。

なんだか素敵な買い物をした気分です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?