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Venture Deals(10) ブリッジファイナンス
以下、米国VC・Foundry GroupのBrad FeldやJason Medelsonが毎年2回提供しているオンラインコース(無料)、Venture Dealsの講義内容が素晴らしかったのでまとめてみました。
今回は「Bridge Financing」のセッションを和訳してみました(和訳することについてはBrad Feld氏と直接コンタクトし、許可を得ております。この写真がBrad Feld氏です)。他のセッションも順次アップしていく予定です。是非ご一読下さい。なお、Venture Dealsはベンチャーキャピタルを理解する上でとても勉強になるシリコンバレーVCのバイブルなので、是非ご一読ください。
(以下、講義和訳)
1. ブリッジファイナンスとは
(クリント)スタートアップ企業が転換社債を調達するのはいつですか?
(ブラッド)初期のステージが多いですね。最初の資金調達、シード資金調達、またはVC調達前の資金調達。また、会社の後期ステージにおいても、「つなぎ融資」の位置付けで多く見受けることができます。
歴史的に、これらの転換社債による資金調達は「ブリッジファイナンス」と呼ばれています。これは、次のラウンドのエクイティ資金調達に向けた架け橋となります。
あなたの会社はベンチャーキャピタルから資金調達を受け、順調に拡大しているという状況かも知れません。もしくは、次のラウンドにまだ進んでいないか、市場環境に資金を調達するのが難しいか、資金調達に失敗している状況かも知れません。多くの場合、既存の投資家は、身内だけで行う「インサイドラウンド」を実行するのではなく、投資を実行し、次のラウンドの資金調達の条件を設定します。何が起こるかというと、既存の投資家は転換社債による資金調達、ブリッジファイナンスを行います。
一般的な決まり文句は、どこかへの目的地へ到達するための架け橋として機能する場合、ブリッジファイナンスを行いたいということです。実際にはどこにも行きつくことのないブリッジファイナンスは、「桟橋のファイナンス(Pier Financing)」と呼ばれるようになりました。それらはむしろ「ギャングプランク・ファイナンス(Gangplank Financing、Gangplankはタラップつまり梯子のこと)」と呼ばれるべきです。基本的に、次の資金調達に実際に到達しない資金調達は、悪いタイプのブリッジファイナンスです。良いブリッジファイナンスとはは、次のラウンドを展望し、既存の投資家から数百万ドル、500万ドル、またはそれ以上を調達するものです。
2. ブリッジファイナンスに課される条件とは
(クリント)これらのブリッジファイナンスでは、条件は当初資金調達時ののものと似ていますか?ディスカウントやキャップはありますか?
(ブラッド)多くの場合、これらのブリッジファイナンスの条件は過去条件と非常に似ています。以前に設定した条件全てが適用されることが多いです。ただし、株式の特徴やブリッジファイナンスに関連する経済性の観点から、より積極的な条件がよく見られます。
より大きなディスカウントが提示されるか、ワラントが付与されるか、Exit時により大きなマルチプルが設定されます。 マルチプルは2xの倍数の代わりに3x、4x、さらには5xになることもあります。彼らは、次のラウンドに進むための資本を提供しながら、できるだけ多くのアップサイドの利益を享受しようと努めているのです。
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