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なぜオッサン・オジイサンの不倫はみっともないのか
なぜ初老または老齢期の男は不倫をするか。そしてなぜそれを見る側の我々はみっともないと感じてしまったり、何らかの嫌悪感を抱いてしまうのか。
その嫌悪感は、「いい年の老人が実はそんないかがわしい考えを持っていたなんて」というギャップから生じる。
一般的に、年をとって見た目の魅力はどんどん下がる一方、性欲は減退しずらい。明らかに誰がどう見ても外見上の性的魅力は失われている一方、性欲は減退しない。
そこである者は不倫に手を出すのだが、「不倫」ができるとは到底思えないほど性的魅力が薄れた「外見」なのに「不貞行為」を犯してしまっている、という違和感から、我々はこうした老人や初老の男性の不倫に対して「みっともない」と感じてしまうのではないか。
年を取るにつれてシワはでき、体型はたるみ、性的魅力は明らかに減退していく。一方で性欲や精神的若さというのはそこまで明らかに減退しない。見た目が白髪の老人であれば、精神状態もそれなりに落ち着いたものになっているんじゃないか、というのが側から見ている者たちが無意識に抱いている期待であろう。しかしながら性欲や精神年齢というのは見た目にはそこまで比例しないもので、一気には老け込まないものなのである。そこに認識のギャップが生じる。
そして厄介なのは、見た目の老け込みであれば視覚的にも明らかにわかるのに、精神状態というのははたから見てわかるものではない。
「いい年の老人が実はそんないかがわしい考えを持っていたなんて」というそのギャップが、おじさんや老人たちによる不倫に対する嫌悪感や気持ち悪さを生じさせるのである。
では、性的魅力を失い見た目は枯れている男性について、不倫に走る人と走らない人の違いは何か。
これは妄想の域を出ないが、若い頃に異性と充実した青春時代を過ごした者は不倫に走りづらく、逆に鬱屈としたコンプレックスを抱えた青春時代を過ごした者ほど、不倫に走りやすいのではないか、と考えている。
私自身、いい年になってつくづく感じるが、大人になってからの人生では若い頃に抱いたコンプレックスを無意識のうちに随分と抱え込んでしまうものである。
そのコンプレックスを払拭し、過去の自分を乗り越えるために社会的にある程度の成功を収めた後、「若い頃のいけていない自分を乗り越える。今の自分は魅力的だ」という考えに至り、結果自分を乗り越える一つの手段として不倫を選択してしまうのではないか。
若い頃に悔いなく充実した生活を送ることが、老年期に入ってからみっともないことをせず、見た目通り落ち着いた大人になるために重要であると考えている。
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