自分を磨く人、磨かない人
僕は本業が念珠屋なのでね。玉がしっかり磨かれているかどうかっていうのはけっこううるさい。
というわけで、今日は、「自分を磨く」ってことを書いてみたい。
磨くのってきついよ
水カビが付いてしまった浴室でも、油でベトベトのレンジフードでもいいんだけど、経験的にみんな知っているでしょ。
「磨く」っていうのは、けっこうシンドイ作業なのだ。
なぜシンドイか。
まず、汚い部分には、出来れば触りたくないよね。
だから、擦らずに落ちるトイレの洗剤なんかはよく売れる。触れなくていいからね。
そして、磨くということは、現状曇っているか、汚れているか、とにかくけっこう手間がかかるということだ。
磨くという行為は、体力も使うし、時間がかかる。
だから、なにより精神力が必要になるね。
自分を磨くこと
これらの物を磨く大変さというというのは、自分自身を磨く時もそのまま当てはまる。
自分の悪いところって、見えていても触りたくない。
自分の長所をさらに磨きたいということもあるけど、少なくとも、自分ではまだそこを磨く余地があるからそう感じるんでしょ。世界最高のピカピカだったら磨こうと思わないもんね。
(ほんとに世界最高のピカピカの人は、さらに磨き続けるような気はするけど・・)
自分を磨くと言っても色々考えられる。
たとえば、技術を磨く、知性を磨く、センスを磨く、ルックスを磨く、心を磨く・・等々。
自分を磨く意味って
自分を磨くという行為に意味があるかというと、哲学的な質問になってしまう。
それでも、僕は自分を磨くために一つの意味づけをしている。
それは、「生きた証しを残したい」という極めて利己的な理由。
たとえば、今日、急に自分が死んでしまったとして、あとの世界には何が残るか。
死んだ後のことに執着したって何も残らないのは、頭では分かっているんだけど、少しでも世の中が良くなることに貢献出来たら良いなと思う。
そう思うと、死ぬために生きてるのかな。
どうせ死ぬから頑張らないじゃなくて、今日も死ねなかったので明日も頑張ろうということだ。
この感覚はひとそれぞれだよね。正解はない。
コンフォートゾーン
居心地が良いところってことね。
欲望のまま好きにしていると、その人にとっては、大抵心地がよい。
たとえば、
「そんなに会社の文句を言うならやめればいいのに」
「そんな彼氏とどうしてわかれないの?」
そういうことってあるでしょ。
でも、人は自分を変えることに、大変なエネルギーをつかうので、どんなに現状が悪いと自分で気付いていても、変わるよりは楽だという本能が働いてしまうものだ。
ダイエットなんかは、実にわかりやすい。
多くの人は、スリムで引き締まった体型になりたいと思っている。それなのに、食べたいものに気を使ったり、適度な運動したり、正しい知識を得るための勉強をしたりということは、実際に継続してやれる人はごく一部である。
つまり、好きなものを食べて、ゴロゴロして、ぽっちゃり体型に妥協してるほうが楽ということだ。
僕は、自分が居心地が良いと感じたら、それは成長が止まった証拠だと思って、何かしらのアクションをして、環境を変える努力をすることにしている。
少しでも自分を磨き続ければ・・
「本を読む」って自称するくらいの人は、たぶん、年間100冊以上は読んでいると思う。
そんな話を聞くと、月に1冊読んだって、なんの役にも立たないように感じてしまうね。
ところが、月に1冊なら年間12冊、10年で120冊だ。
10年後に、1冊も読んでいない人と、120冊読んできた人の差は大きいと思わない?
たぶん、付き合う仲間も変わっているし、口から出てくる言葉も変わってくる。そうなると、年収もスタイルも肌の調子だって差が付いていると思う。
自分を磨くというのは、そういうことだ。
ゆるく、ほどほどでいこうよ
最近は、何かでズバ抜けないとダメみたいな風潮があるけど、そんなことが出来るのは、環境や運に恵まれた一部の人だと思うんだ。
「普通の人」(意味保留のかっこ)であるならば、気付いたことはなんでも、少しずつ磨き続けるという姿勢が良いと思ってる。
少なくとも僕はそういう態度を取っていて、ストイックに自分を追い込むようなことはあまりしない。
マクロで見れば、局地的にそういう場面はあるけどね。
たとえば、筋トレでバーベルを挙げる最後の1回は、究極に追い込んでいる。
でも、全てのお金は筋肉につぎ込んでいるとか、毎日欠かさずジムに通っているとかそういうことはせずに、美味しくカレーやラーメンも食べて、鈍らない程度に筋トレもずっと続けている。
身体のトレーニングだけじゃなくて、あらゆることがそうだ。
語学やビジネスの勉強もそれなりに、芸術や音楽に触れるのもそれなりに、瞑想や哲学、思想を勉強して心を鍛えるのもそれなりに。
若い頃は、何をやっても中途半端だと笑われたくなかったけど、自分はそんな特別な人間じゃないし、目の前のことを、ちょっとだけ良くしたいということを、これからも続けていこうと思ってるよ。
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