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d news agui物語.15 「2度目のクラファン」

ここまでのことはぜひ、バックナンバーを読んで欲しいです。もっと言ったら「一話ごと」購入されるより、年間購読頂いた方がかなりお得です。最初から購読勧誘モードですが、「d news agui」のことについては、ここ(note)にしか書きません。なので、なんとなく僕と同じような「地方」で「格闘」としてる方は、ぜひ、読んで欲しいです。と、いうことで、15話、はじめます。


ふるさとの愛知県知多郡阿久比町に、クラウドファンディングの方法で資金を集め、「町の文化度を2度あげよう」をキャッチフレーズに、阿久比町の代表的な風景である、機織工場のノコギリ屋根の建物を活用して営業。1年が過ぎました。

d news aguiの夜の様子
横から見た様子


僕は「町のため」の場所だという意識があるなら、やはり自己資金ではなく、クラウドファンディングを立ち上げ、町の人々に丁寧に説明してまわることが、とても大切で重要だと思います。そして、「集まらなかったらやらない」という覚悟も。
毎回、「レディフォー」というクラウドファンディング(以下、クラファン)の会社でやっているのは、その「集まらなかったらやらない」が物理的にできる「オールオアナッシング」というスタイルでできるからです。そこにはこちらの「覚悟」も表せているのではないかと思っています。

さて、そうして1,500万目標で2,200万集まり、最終的には合計3,000万をかけて完成し、運営をしていきながら、改善したいところが見えてきました。
一番大きいことは「靴を脱ぐ売り場」があること。色々あり、ここを撤去し、土足のままどこまでも行けるように改良しようと考え、再び、クラファンで呼びかけようと思っています。

d news agui主催の「阿久比の町歩き」に参加されたみなさんと記念撮影。


さて、みんなから集めて完成したものを「やっぱり、こう変えたい」みたいなクラファンに見えてしまうのは、致し方ありません。しかし、ここは「より良く」を説明して、再び、町のみんなの場所として呼びかけていこうと思っています。

そこで今回は、そのリターン。つまり、寄付する金額に対するお礼をどうするか、考えたのでここに書いてみたいと思います。

その前に、思い出したことがあります。クラファンをよく利用して資金を集めている僕に、こんな質問をする人がよくいます。

「どうしたら、クラファンを成功させられるのか、コツがあったら教えて欲しい」

僕は正直にいうと、この質問が頭にある人は、成功しないと思います。なぜなら、一方そうではない人は、そんな成功のコツなど、考えている余裕はなく、とにかく、自分の考えを丁寧に毎日、伝え続け、同じことを何度も何百回も何千回も丁寧に説明しているわけです。しかも、そこには信念があり、何か手間を抜こうとか、合理的にやろうなどと、考える隙がないのです。熱意は人工的には作れないし、もし、情熱を小手先でテキスト化しようなんて考えていたら、うまくいかないでしょう。と、僕もこんなことを書いている場合ではないのです。

念の為ですが、つまり、先の質問の答えとは、こういうことです。
すみません、ちょっと思い出してしまいました。

さて、リターンです。今回の目標額は1,000万。クラファン会社によって手数料は異なりますが、レディフォーの場合、スシテムだけを使わせてもらうコースと、クラファン側も一生懸命に並走し、毎日、色々とアドバイスをくれたり、経験上のことを手助けしてくれる、僕はこのコースを「手取り足取りコース」と、呼んでいますが、こちらの方が手数料が高いのですが、あえて、こっちでいつもお願いしています。なぜかというと、簡単です。クラファンは本当に地味な実直な気持ちで自分の達成したいことを「伝え続ける」マラソンのような行為です。そこを一人で走っていると、最初はいいのですが、徐々に怠けたいつもりはないけれど、気持ちが慣れてきて、更新や配信がおざなりになっていきます。つまり、手数料を少し高く払っても、お尻を叩いてもらえることが、最後までゴールを切れることになるのだと思います。あ、もしかしたら、これは「コツ」ですね。笑

以下、今回のリターンを書き出してみます。

●5,000円
A・シンプル応援コース
お礼のメール
コーヒーチケット(譲渡可)
在庫数 制限なし 

店の壁に貼って保管されている常連の証「コーヒーチケット」

●10,000円
B・ラゲージタグコース
お礼のメール
支援者限定ラゲージタグ
完成披露会に参加できます(希望者1名)
在庫数 制限なし 

●15,000円
C・シンプル応援コース
お礼のメール
コーヒーチケット(譲渡可)
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁に掲出(希望者のみ)
完成披露会に参加できます(希望者1名)
在庫数 制限なし 


●30,000円
D・3万円お気持ち応援コース(特別なリターン不要な方向け)
お礼のメール
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁に掲出(希望者のみ)
完成披露会に参加できます(希望者)
在庫数 制限なし 

ご支援参加され、ご自身のお名前プレートの前で記念写真をとる様子。

●40,000円
E・知多の味の詰め合わせコース
お礼のメール
コーヒーチケット(譲渡可)
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁に掲出(希望者のみ)
完成披露会に参加できます(希望者1名)
在庫数 80 

●50,000円
F・完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者1名)
お礼のメール
コーヒーチケット(譲渡可)
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁に掲出(希望者のみ)
在庫数 20 

ご支援参加者の皆さんにお集まり頂いた食事会。何回かに分けて行いました。みなさんありがとうございました。

●50,000円
G・5万円お気持ち応援コース(特別なリターン不要な方向け)
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁に「大きく」掲出(希望者のみ)
完成披露会に参加できます(希望者)
在庫数 制限なし 

ご支援した方にのみ、差し上げている赤にベースに赤い刺繍の「支援者タグ」(非売品)
ラゲージタクは元々は軍人が自分のものと他人のものを区別するために発想されたもの。旅行の際など、役立ちます。
ご支援ラゲージタグを普段よりつけていらっしゃるお客様の来店の様子。私たちスタッフも一目でわかりますし、お客さんも、応援しているんだね、とわかる。
こちらは僕のカバン。京都の「一澤信三郎帆布」とコラボで作りました。京都店、東京本店の2店舗のみの販売。


●60,000円
H・本格始動前のd news aguiゲストルーム特別宿泊コース(2名1室1泊朝食付き)
お礼のメール
コーヒーチケット(譲渡可)
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁に掲出(希望者のみ)
完成披露会に参加できます(希望者)
在庫数 20 

屋根からの採光が気持ちいい、天井の高いゲストルームからの様子。


●70,000円
I・移築するd news galleryを1週間借りれるコース
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートをgallery内壁に掲出(希望者のみ)
完成披露会に参加できます(希望者)
在庫数 20 

●100,000円
J・店内の新しい収納壁工事費の一部負担し、壁にお名前を刻むコース
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁にも「大きく」掲出(希望者のみ)
完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者1名)
在庫数 制限なし 

●100,000円
K・10万円お気持ち応援コース(特別なリターン不要な方向け)
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁にも「大きく」掲出(希望者のみ)
完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者1名)
在庫数 制限なし 

●200,000円
L・20万円お気持ち応援コース(特別なリターン不要な方向け)
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁にも「大きく」掲出(希望者のみ)
完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者2名)
在庫数 制限なし 

●200,000円
M・移築するd news galleryの移築建設費を一部負担し、建物に名前を刻むコース
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者2名)
在庫数 制限なし 

●300,000円
N・ナガオカケンメイを呼んで講演会を開催コース
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁にも「大きく」掲出(希望者のみ)
完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者2名)
在庫数 10 

●500,000円
O・本棟全体の床工事の費用一部負担で床にお名前を刻印するコース
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁にも「大きく」掲出(希望者のみ)
完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者2名)
在庫数 10 


●1,000,000円
P・新しい店の入り口(ガラス製)工事の一部負担で、ガラス面にお名前を刻むコース
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁にも「大きく」掲出(希望者のみ)
完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者4名)
在庫数 2 


●1,000,000円
Q・【法人様向け】ナガオカケンメイが商品を半年間PRコース
お礼のメール
コーヒーチケット
支援者限定ラゲージタグ
お名前プレートを店内壁にも「大きく」掲出(希望者のみ)
完成特別披露食事会にご招待(「ビアンケッティ中山シェフによる・希望者4名)
在庫数 5 

目標額は1,000万。手数料を引いて、約800万。d news aguiに来たことのない方もいるので、今回の目的を超簡単に書くと、2つのやりたいことがあります。

1・靴を脱いで上がってもらう売り場のフローリングを撤去し、土足での店に。
2・町の風景を残したい同じような町民からの寄付による小屋を移築する。

手前は土足でOKの土間。写真上あたりから靴を脱ぐ売り場へ。特にお年寄りの方は、ここでじっと靴のまま売り場を眺め、帰られることが多いです。


この800万は、概算での見積もりの金額で、おそらく、多くも少なくもないギリギリでしょう。前回同様、足りなかったら僕が補填するわけですが、それは当然でしょう。つまり、「みんなで出し合って、上記した2つのことをやり遂げる」ことが目標です。なので、リターンも極力「リターンのためにお金を使わない」、例えば、新しくTシャツを作ってそれをリターンとすれば、Tシャツ制作費がかかります。なんとなく呼びかけているのではなく、800万くらいかかりそうなので、800万集めて実現させたいのです。そこへの理解を頂けたら、支援参加する方々も、極端に言えば「リターンなどいらない」という究極になります。

移築をする小屋。解体寸前のところを、お客さんとして来店されていた方から頂く事に。
汲み取り式のトイレですが、町民ギャラリーとしてこの雰囲気を残し活用し、町の風情としていきます。
解体に集まってくれたお客さん。
イベント用の椅子として、また、古書市のエントリーボックスとして寄付頂いたもの。
古書市の様子。1年に4回、季節を感じながら。
寄付頂いた方のお名前を全てのBOXに記載させていただきました。


なので、今回のリターンは「かかる工事に対するお金のかからないお礼」です。
一番わかりやすいのは「その行為の証を刻む」こと。建物の壁に「お名前を記す」ことは、毎日その場所に立つ私たちにとっての励みにも、勇気にも、当初の想いにもつながります。また、「支援者ラゲージタク」というのは、制作費は少しかかりますが、これをつけて来店される方が多く、やはり、「資金提供で参加支援したことで、実現した場所」という意識が共有できて本当に嬉しいのです。

クラファンにて支援参加頂いた皆様のお名前が刻まれた店内の壁の様子。今回の支援参加頂いた皆さんのお名前も、ここに加えさせて頂きます。もちろん「記載しなくていいわ」という方もいます。ご自由にできます。


そして、支援くださった皆さんとは、形は色々ですが、この場所に集まり、お礼を申し上げたり、同じような志の方をつないだりしたいと思い、食事会などをします。食事には費用がかかりますが、掛け替えのない場となり、時間となるので、ここはなんとしてでも・・・・。

そして、完成した場所を「利用できる権利」は、お金のかからない最大級のリターンのように思えます。何しろ、自分で一票を投じた場所を使って、何か個人的なことができるからです。そんな場所を「自分も支援できる」「参加できる」ことは、とても素敵なことだと思います。

例えば、移築するギャラリーの実現に参加して頂く「Iコース(70,000円)」で、ご自身の写真展を開く。自身の発表の場所を自分の一票で実現させ、そして、そんな場所を自分の町に誕生させる事で、町の文化度をあげられる・・・・・。

さて、今回のクラファンのスタートは2月15日。ゴールは4月1日。クラファンは長くても短くてもダメです。なんとなく1ヶ月から2ヶ月。今回は1.5ヶ月としました。これでも毎日、走り続けなくてはなりません。頑張ります。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

ぜひ、2月15日にこちらから、新しいクラファンのお願いにアクセスください。

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ロングセラー「ナガオカケンメイの考え」の続編として、未だ、怒り続けているデザイナー、ナガオカケンメイの日記です。

ナガオカケンメイの考え

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あの「ナガオカケンメイの考え」の続編です。基本的に怒っています。笑なんなんだょ!!って思って書いています。

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