行政書士の長岡です。専門用語などを300文字程度で解説してAIと対決してみるシリーズ、第5回は「技能実習」について。
今回のお題(AIへの指示)
#技能実習とは
技能実習制度について説明する
##要件
・文字数は全体で300文字程度で
・行政書士として説明する
・専門家でなくても理解できるように説明する
わたくしの説明
技能実習とは、途上国の人材育成を目的として、外国人労働者を日本の製造業や建設業などの現場に受け入れる制度です。研修制度として行われていた時代を含めると、30年以上の歴史があります。
技能実習生は母国で送出機関に登録して一定の教育を受けた後、日本の監理団体に受け入れられます*。監理団体の組合員等である実習実施者(受入企業)に入社するのは、1か月程度の入国後講習を受けてからです。入社後は最長5年間の実習を通じて、1号、2号、3号とレベルアップしていきます。
実習実施者は監理団体と協力して技能実習計画を策定して、事前に計画の認定を受けなければなりません。受入れ後は適正な労働環境の下で、認定された計画に沿って実習生を育成していきます。
(314文字)
*団体監理型技能実習の場合
AI(Bard)の説明
わたくしの感想(Bard)
「##要件」に3つ並べて記載しているのがいけないようです。私としては、「300文字で」「行政書士として」「専門家でなくても」を踏まえて一つの例文で十分だったわけですが……。
ちなみに、入国後講習は監理団体が原則2か月(多くの場合は1か月)実施します。監理団体が関与しない「企業単独型」の場合は、受入企業(企業単独型実習実施者)が講習を行いますので、いずれにせよ外国人技能実習機構が講習を行うことはありません。
上記の点を除けば、よくまとまっているのではないかと感じました。
AI(ChatGPT)の説明
わたくしの感想(ChatGPT)
なんというか、一口にいって「現場を知らない人の説明」という感じです。やはり対象者の指定がイマイチでしたかね。「実習生の受入れを検討している中小企業の社長に向けて」みたいな感じがよかったのかもしれません。
まとめ
Bardさんに言われてしまいましたが、技能実習制度は専門知識がないと理解するのが難しいようです。300文字でまとめるのは無理があるような気もしてきましたが、それでもあえて、知識ゼロの人に300文字程度で要点を(なるべく正確に)伝える練習を続けていこうと考えております。
一枚の図で要点をまとめるのも難しいですね。こちらも良い訓練になりそうです。
アンケートのお願い
Twitter(X)でアンケートをとりますので、ご協力いただけるとさいわいです。
おまけ(AIによる添削)
あなたは行政書士です。
技能実習制度について説明した「本文」を読んで、次の2点を提案してください。
・不適切な部分
・改善案
##本文
(略)
Bard
一点目は難しいところですね。ちなみに、技能実習法の第一条(目的)の最後は、こんな感じです。
二点目は、「建設業など」で許してほしいところです。三点目は「ちげーよ、ばーか」という感じです。
ChatGPT
言われてみると、技能実習制度の仕組みだけ知りたい人にとっては、歴史の話は余計かもしれません。まあ、削る気ないですけれども。
「改善された文章」の一段落目後半については、じつは私も、最初は同じような流れで書いていました。ただ、「〜ます」「〜ます」「〜ます」と続いてしまったので、あえて変化を付けてみたわけです。「入国後すぐに働けない」というのを強調する狙いもありましたし。でも、おっしゃるとおりで、流れとしては不自然ですね。
「レベルアップしていきます」という表現は私も苦し紛れで出したのですが、やはりちょっと抽象的だったようです。本当は各段階で受ける検定の話などもしたかったのですが、さすがに文字数が足りませんでした。
おまけのまとめ
AIの指摘はおかしなところもありますが、いろいろ考えさせられるきっかけにはなるので、鍛えられているような気がします。
(気のせい?