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【木曽】舒達さん第2回滞在~祭り・祭り・祭り編~

NAGANO ORGANIC AIR木曽では、公募により選出された劇作家・演出家の私道かぴさんと美術家の舒達さんが木曽郡6町村をめぐりながら、各地域に伝わる盆踊りや神楽、民謡などの伝統芸能、食文化、歴史や自然をリサーチし、これをもとに滞在制作を行ってきます。

舒逹さんは7/23-7/28 6日間に渡り第2回目の木曽郡滞在となりました。
この期間中4日は木曽郡の各地で祭りが開催され、まさに「祭り三昧」でしたのでリポートいたします!


■ 木曽町 水無神社例大祭 みこしまくり
“天下の奇祭”として知る人ぞ知る「みこしまくり」は、その名の通り、おみこしをまくって(倒して・転がして)壊すお祭りです。そして壊れたみこしの破片を持ち帰ると1年間ご利益があるそうです。

前回滞在時に参加した藪原祭りと同様に、コロナ禍で規模を縮小しての開催だそうで木曽福島の中心地である図書館前の道路がみこしまくりの会場でした。

黄色いはちまきにわらじを身につける担ぎ手のみなさん。重そう…


無垢の木材で精密に組み上げられたみこしは美しく、これを本当に壊すまで倒せるの?!と正直寝耳に水状態。まちを練り歩いたみこしが姿をあらわしみこしまくり会場に向かいます。400kgほどの重量だそうで、猛々しい男性たちが担いでいますがとにかく重そう…!

みこしまくりの前にもかかわらず屋根の右側がすでになくなってる…?
舒逹さん特大の破片をゲット!(なくなっていた屋根の部分?)

「そーすけ! こーすけ!」の掛け声でみこしを横に傾け倒し!!!!!縦に持ち上げ倒し!!!!!

ほぼ垂直に傾けられた神輿、これから左の方向に倒す!

神輿を倒す時の音の大きさや迫力がとにかくすごい!

木曽の宗助(惣助)・幸助という兄弟が御神体を戦火からお守りするため、神輿に納めて、飛騨から木曽に持ち帰ってきた際に峠の上から転がしたことが祭りの始まりとのこと。
毎年新しい神輿を作って壊すみこしまくりのスタイルが舒逹さんの作品制作に通じるところがありとても興味深いリサーチとなりました!


■ 南木曽町 和智埜神社 祭礼
みこしまくりの次の日には和智埜神社祭礼の見学へ。
重要伝統的建造物群保存地区である妻籠宿の鎮守のお祭りだそうです。

和智埜神社祭礼 白装束の担ぎ手と煌びやかな神輿がかっこいい!

煌びやかな装飾の神輿を白装束を身に纏った男たちが「げーにもーさーよなー」の掛け声とともに宿場町を練り歩きます。

宿場の奥まで付いて行ったところ
「走るから道開けて〜!」と言われ…走る???

神輿が走る!

通りを全力疾走する神輿が!!!

その後は「よいしょ、よいしょ」の掛け声と共に左右におおきく揺らします!!

「よいしょ」右にゆらし
「よいしょ」左へゆらし

数回これを繰り返し、最後は山の上にある神社まで子どもも女性も関係なくみんなで神輿を運びます。舒逹さんと南木曽 結い庵スタッフのみなさんも一緒に綱を引き神社まで。

舒逹さんと結い庵スタッフのみなさん
神社に向けて綱をひっぱる
最後の階段は力を合わせてみんなで!


■ 王滝村 御嶽神社 例大祭

最後は御嶽信仰として御嶽山を信仰していることで有名な御嶽神社のお祭りへ。毎年7/27-28の2日間に執り行っているそうです。

御嶽神社 里宮 神事を終え長い石段をゆっくり下ってくる

1日目は里宮での神事〜村の中心部にある八幡堂までお囃子とともに神輿を引いていきました。

村の中心にある八幡堂までお囃子とともに向かう

神輿が通る道々にいる人にはお米をひとつかみずつ配られます。

お米 ごはんに混ぜて炊いたらご利益ありそう

八幡堂に到着後改めて神事。そのあとは休憩をはさみ神楽の奉納です。


刀を使った神楽
天狗の舞


コロナ禍による時間変更などで、夜、暗いところで行なっていた神楽奉納が昼間になり「初めて明るいところでみた」という声もちらほら。
巫女姿で舞うのは地元の小学生や高校生。
天狗姿で勇ましい舞を披露していたのは、ほぼ役場の職員(4人中3人)ということでした。

木曽郡内3ヶ所の祭りをギュッと見学し、地域によって特色が違えど、地元の祭りへの熱い想いを受け取るリサーチとなりました。

(文 佐久間圭子)



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