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【阿南】華の銀座で新たな出会い【移住・定住、関係人口×アート】

まずは阿南地域で行われている「新野の盆踊り」「和合念仏踊り」のユネスコ無形文化遺産登録決定、おめでとうございます!!

これを機に新野・和合の文化が世界に発信され、興味・関心を持つ人が増えること、ひいては伝統文化が末長く続いていくことを願っています。

さて、新野にそんな良い風が吹いている中、
去る12月10日、東京は銀座にあります長野県のアンテナショップ銀座NAGANOにて

NOA阿南ホストである新野だら実行委員会と信州アーツカウンシルとの協同で移住促進イベントを開催しました。

「信州で活動しませんか?
芸能・文化・アート×移住定住・関係人口の取組をご紹介
〜阿南町・新野だら実行委員会 × 信州アーツカウンシル」

集まったのは20名弱の皆さん。
年齢は20代の学生さんから60代まで幅広く、アーティストの方をはじめ多様なご職業の方々にお越しいただきました。
開催にあたってご協力いただいた長野県企画振興部信州暮らし推進課の松本さん曰く、
「移住相談というだけでは中々人が集まらない。アートというフックがあるだけでこれだけ人が来てくれるというのは我々にとっても良い気付きになりました。」とのこと。

まずは新野だら実行委員会の金田さん親子からの自己紹介、そして新野とはどういう場所か、というお話がありました。
県庁所在地である長野市よりも名古屋市の方が近いことや、標高の高さなどからくる気候の特徴、伝統的な風習が残っていることなど、具体的な新野のイメージに参加者の皆さんが惹き込まれていくのが伝わってきます。

続いてはこのNAGANO ORGANIC AIR、そして信州アーツカウンシルの活動について。

『新野物語』初演の映像のダイジェスト版もご覧いただきました。

また、今年の夏に阿南町の隣村でもある天龍村でかつて行われていた「向方の掛け踊り」を16年ぶりに復活させた例や、辰野町での◯と編集社さんとの活動も紹介。
人口減少、伝統文化の担い手がいないという、地方ならどこでも抱えているであろう課題に対し、
定住人口(移住する人)・交流人口(観光で来る人)に加えて
関係人口(その地方と多様に積極的に関わろうとする人)をどのように増やすことができるのか。
文化芸術方面からの取り組みを紹介させていただきました。

そしてバトンは再び新野だら実行委員会へと戻り、
新野で行われている移住促進の活動について。
アートイベントの主催活動や空き家を紹介する活動などを紹介していきます。
2019年から今年にかけて、実際に移住したのが9家族、増えた児童の数が8人。
全校生徒が49人、という学校の中で8人増えるのは地域にとって大きなことだと金田さんは語ります。
実際に地域に住む方からは「子供の声が増えて町が明るくなった」「孫に友達が増えて嬉しい」という声が出ているそうで、
金田さん親子も参加する有志団体「新野から☆元気にしまい会」の活動が少しずつ実を結んできている様子が伝わってきます。

NAGANO ORGANIC AIRでの『新野物語』制作・上演も活動の中の一つ。
地元の人たちに新野の文化の魅力に気付いてもらう、ひとつのきっかけになったと改めて語ってくださいました。
地元の人たちが一番魅力に気付いていない現状に悩んでいた金田さん親子。
めんどくさいもの、やらなければいけないもの、とすら思われている伝統文化を、
外から来たアーティストに発見してもらうことで、
地元の人たちにとっての自信や誇りに繋がるのだと、NAGANO ORGANIC AIRを通じて確信を持つことができたそうです。
ユネスコ無形文化遺産登録の流れも加わっている今、
地元の未来を担う子供たちに、そして新野の外の人たちへと、広めていきたいとのこと。

そして、実際の新野のお祭りの雰囲気を少しでも味わっていただくべく

「新野の盆踊り」の盆唄を一節歌い踊ってみたり、

「新野の雪祭り」のササラの笛(お上り、お下り)の曲を実際に吹いたり、映像を観ていただいたりしました。
終了後のアンケートに「こんなに色濃く伝統文化が残っていることに驚いた」「神様に限りなく近い、神聖な空気感を感じました」などという声が寄せられるなど、皆さん新鮮に楽しんでくださったようです。

プレゼンテーションの後は、質疑応答の時間となりました。

参加者の方からは、
「移住者は祭りにどう関わっているのか」「移住の決め手は何だったのか」「移住者の仕事は」「地元の人たちとの交流はどのようなものか」
などの質問が寄せられ、移住した方の具体的な生活の様子に興味を持たれている様子でした。
会話を聞いている中で、「新野から☆元気にしまい会」は地元有志のボランティア活動なので、より生活に根ざしたサポートを行なっているのが魅力なのだなと改めて感じました。金田さん親子も地元の方と移住した方とが上手く交流できるように丁寧にアテンドするよう心がけているそう。
また、「お金がなくともアイデア次第で何でもできる」と語る金田信夫さんの生活のお話が相変わらず面白く、参加者の皆さんも楽しそうに耳を傾けていらっしゃいました。
(金田さんの生活の様子はdeep japan 新野のサイトに包み隠さず掲載されているので(笑)、ご興味のある方は是非ご覧ください!)
参加者の方からは「土地の魅力だけでなく、金田さん親子はじめ人の魅力も大きいのだなと感じました。愛を感じました。」という声も聞かれました。

その後は、新野だら実行委員会と信州アーツカウンシルと場所を分けて、
それぞれで相談を受け付けました。

信州アーツカウンシルサイドには長野での芸術文化活動に興味のある方が集まり、

新野だら実行委員会サイドには金田さん親子から更に新野の生活について聞きたい皆さんが集まっていました。
イベントに遊びに来てくださっていた、『新野物語』ツアーの会場として使わせていただいたうるぎHalo! -岡田屋-のオーナー赤土(しゃくど)さんも加わって、
最近の空き家事情や田舎暮らしの楽しさについての会話に花が咲いていました。

時間いっぱいまで話は尽きることがなく、参加者の皆さんの熱を私たちも存分に受け取ることができました。

新野だら実行委員会としては以前に一度銀座NAGANOで盆踊りワークショップを行ったこともありますが、
信州アーツカウンシルと活動を共にすることで新たな層が足を運んでくださったり、違った切り口で新野を紹介することができたり。
また、長野県外の人たちが長野をどう捉えているのか、どのようなことに興味を持っているのか、ということを少し伺い知ることができ、
新たな可能性を感じる良い機会となりました。

参加者の皆さんにとっても、
参加する前は新野のことを知らないという人の方が多かったにも関わらず
「雪祭り行きたいです!」と口々におっしゃってくださるなど、
新たな出会いの機会となったのではないでしょうか。

そして、「是非何か一緒にしましょう」という声も新たに生まれ…!
これからの新野、長野が楽しみになる、そんなイベントとなりました。

ご参加いただいた皆さんも、これを読んでくださっている皆さんも。
少しでも興味を持ってくださったなら是非雪祭りでお会いしましょう!

開催は来年1月13日~15日。私たちも伺います!

以上、「信州で活動しませんか?
芸能・文化・アート×移住定住・関係人口の取組をご紹介
〜阿南町・新野だら実行委員会 × 信州アーツカウンシル」
イベントレポートでした。

(文・加藤亜弓)

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