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血湧き、肉躍るカーアクション

カーアクションは楽しい。

もしかしたら映画のシーンで一番好きなのはカーチェイスかもしれない。(バイクや戦闘機、電車なども含む)

自分で運転したいとはあまり思わないが(たぶん命が何個あっても足りない)、低くエンジン音を唸り上げながら周りの車を蹴散らし、時に爆発しながら進んでいく映像は、観ていて血湧き肉躍る。

『ベイビー・ドライバー』(17)は最初のソニーの提供の映像から「キーン」という音が聴こえてきて、そこから本編の音楽に繋がり、カーチェイスが始まっていく。

全編に渡って、車のエンジン音やハンドルを切る音、タイヤがキュルキュル鳴る音などが音楽と完璧に融合するように編集されている。

音で言うと『レディ・プレイヤー1』(18)序盤のカーチェイスシーンは独特で、なんと一切音楽が流れない。車の出す音こそが音楽なんだぜ、とでもいうような演出が圧巻である。

バイク×車のチェイスもまたテンションが上がる。『ヴェノム 』(18)では主人公がバイクで敵の車から逃げるのだが、サンフランシスコの話なので当然例の有名なすんごい坂が登場してくる。その坂の頂点でポーンと飛び上がって着地するシーン。
あれは車より軽いバイクならではの表現がされていて大変楽しい。

車×生身の人間もまた最高。『ブラックパンサー』(18)のカーチェイスでは、疾走する車体の上に戦士のオコエがドレスをはためかせながら乗っているシーンがカッコいい。

『キングスマン2』(17)では主人公エグジーが、疾走する車の側面に張り付きながらアクションを繰り広げるのだが、ドアを体操器具風に使ったりする演出がなんともニクく、血湧き肉躍る。


文・イラスト:長野美里


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