見出し画像

アイデアイラストを考える-「面白さ」の階層

アイデアイラストは「面白さの階層」が必要だと思っています。
パッと見て面白く、さらにじっくり見ていくとパッと見たときには気づかなかった面白さに気づく。というのが理想的です。

「面白さの階層」について、この作品を使ってちょっと考えていきます。

名称未設定のアートワーク 29


1.アイデアのきっかけ

まず思いついたのは「三つ編みがつながっている2人の少女」のアイデアでした。
この「三つ編みが繋がっている」というのが、一階層目の「面白さ」になります。(ちょいホラー感ありますがラフの画像を貼ります)

名称未設定のアートワーク 27



2.きっかけの理由づけを考える

しかし、1.だけだとなんとなく物足りない感じがします。

考えていくうちに、三つ編みをウインナーに見立てるアイデアを思いつきました。これで三つ編みが2人の間で繋がっている必然性も出てきます。

これが二階層目の「面白さ」です。

名称未設定のアートワーク 28

ちなみに、なぜウインナーのアイデアを思いついたかというと、ちょうどそのとき買った写真集の精肉店の写真を気に入ったからです。
(マーリア・シュヴァルボヴァーの写真集)

精肉店のイラスト描きたいな〜という思いが反映されてます。



3.タイトルでオチをつける

最後に重要なのはタイトルです。

1、2
の内容は「2人の少女の三つ編みが繋がっていて、それがウインナーになっている」という状態です。

そこで『双生児』というタイトルを付けました。
ソーセージと双生児をかけたダジャレです。

このタイトルで三階層目の「面白さ」つまりオチとなります。

画像5

ちなみに、服装は「シャイニング」のあの双子をちょっと参考にしています。
「双子である」ということを強調するためです。



という訳で、アイデアイラストを考えるときは複数のアイデアを組み合わせるようにしています。
「見た目」の面白さと「意味」の面白さを組み合わせると、日本人にしかわからないダジャレやことわざのイラストでも海外の人にウケたりします。

(文・イラスト 長野)

最後まで読んでいただきありがとうございます。反応やご意見いただけるととても嬉しいです!