『バカモノ〜テレビマンが自腹で映画を撮る話』

ある日、同じ会社の若者が自費で
自主制作映像作品を撮っているという
話を知りました。
映像を作ることでお金を稼いで、
そのお金でまた映像作品を作るという
彼の行動が少し面白いと思い、
休暇を取ってその撮影の様子を
追いかけました。
僕らの時代にはあり得なかったことです。
でも「制作費自腹でも映画が撮りたい」
「経験が積みたい」
「テクニックが欲しい」と
思うのも当然だし、
今という時代なら出来るんだなあと
思いました。

ドキュメントとしては
監督と出演者の心の絆があまりに強く、
その何かに入り込む隙を捉えられない
悔しい作品となりました。
「なぜドラマを撮るのか」を
本当に理解していない僕には
撮りきれない題材でした。
またドラマ撮影の現場は
体力的にもついてゆけませんでした。
反省することはたくさんあります。
ポン・ジュノの撮影体制が
称賛されている今の時代
この撮り方はきっと
間違っているんだとも思います。
現場で先輩として何度も注意しました。
でもこんな『バカモノ』が身近にいたことが
嬉しかったという一面も
否定できませんでした。
だからボクもバカモノになって自費でドキュメントを撮ってみました

彼のチャレンジが事故なく
成功に向かって進むことを
心より祈念しています。
2023年7月30日上田映劇で
完成上映会があるそうです
ご興味を持たれた方は
是非劇場へ足をお運びいただけると
嬉しいです