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現代地政学 国際関係地図 パスカル・ボニフェス

ロシアのウクライナ侵攻前の本ですが、このタイミングで言えば、台湾有事の際の日本への影響を考えるのに役立つデータもあります。

例えば、近代外交の歴史としては日中の国交が通常化した1978年、日中をとりまく旧ソ連、米国、台湾、韓国、北朝鮮がその時どのような状況と関係性にあり、中国が急いで日本と平和友好条約を結びたかったのか、そしてアメリカがなぜそれを認めざるを得なかったのか。

さらに、その後の日本から中国への莫大なODAの額(大戦の賠償がわりという理解もあるようなので、その恩があるから絶対大丈夫ということはありませんが)。

中国にとって、今の日本がどういう価値を持っているかを冷静に考えれば、また世界の情勢を考えたら、中国がいきなり沖縄を攻撃するとか、ロシアが北海道を攻撃するという可能性がかなり低いだろうということがわかります。その上で、国がしている議論が何を意味しているのかを考える事ができます。

安全保障を冷静に考えるためには、地政学(様々なドメインのデータと国家間の歴史)は必須だと思います。

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