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143:はじめての青春18切符

・今でこそ思い立ったが吉日な気持ちで毎日を送っているが、自分は元来怖がりで寂しがり屋であった。
・なにか行動を起こすのも億劫だったし、1人でなにかをやることなども苦手だった。

・そんな自分がはじめて青春18切符を使って一人旅をした話。

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・京都の大学に通っていたが実家が福岡だったので、長期休暇が来るたびに帰省していた。
・が、そんなお金を捻出する余裕のある生活を送っておらず、基本は夜行バスで福岡に帰ったり京都に行ったりしていた。

・そんな折、友人からJRの普通と快速であれば乗り放題である青春18切符を使ってみたら良いんじゃないか?と言われたことがあった。
・行動力の塊であったその友人はバックパッカーであり、彼の話が聞くのも好きだし何より彼に憧れがあった自分は、彼の言う通り青春18切符を使うことにした。
・ちなみにこのマガジンで連載している彼である。

・はじめての時は、福岡から山陽本線を経由し、京都の下宿先まで行った。

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・福岡県久留米市から出発し、山口や広島などで途中下車しつつ1日目は岡山で宿を取った。
・2日目に岡山を出発し、京都の下宿先まで戻ってきた。

・岩国のあたりで夏を感じたり、倉敷の美観地区の景観が良かったりとそこそこ楽しかったものの、実はその旅自体はそこまで印象深く記憶に残っているわけではない。
・そこよりも、自分の中の考えにおける1つのパラダイムシフトというか、そんな感覚だったことを今振り返ると感じている。

・それまでの旅行では友人に全て予定を立てて貰っていたが、はじめて自分で経路を調べた。
・1人で、意味もなくよく分からない路地にふらふらと入ったりした。
・宿探しも初めてした。カプセルホテルに泊まったのも初めてだった。

・その頃から、「一人でも」「ふと思ったこと」をやってみる、という習慣が徐々に沁みついてきた。

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・それは同時に「周りからどう思われるかあまり気にしない」という、社会で生きていくには障壁と成り得る感覚も身に着けていくきっかけにもなった。
・まぁ今後社会に決められたレールを歩くつもりも毛頭ないので、それも良かった、と思っている。

#忘れられない旅

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