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090:怪我|人生#004

・前回


・11歳~14歳にかけて、大きな怪我を何度かし、生活の仕方が少し変わった。

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・5歳から始めたサッカーもなんだかんだ続けていた。
・住まいを福岡県柳川市から北九州市へ移した時も、サッカークラブを変え、週3~4くらいでそのサッカークラブに通うようになった。

・サッカーを長く続けていて、サッカー自体は好きだったが、チームスポーツは嫌いなままだった。
・中学校に上がってから市の選抜(トレセン)などにも通っていたが、本当にストレスが多かったことを覚えている。なぜ、同世代同士であんなにも不和を生み出さなければならないのだろう。
・一人でリフティングをしている時間だけが好きだった。

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・小学5年生の頃、右膝がオスグッド病になった。
・スポーツをしていた人にはそこそこ経験が多いであろう、成長期における成長痛の悪化版みたいなものだ。

・痛みは感じつつも、まぁそこまで重篤なものではないだろうと思い、サポーターをつけながらスポーツは普通に続けた。
・すると、無意識に右膝をかばいながら運動していたのか、右膝の痛みは無視できないほど痛くなり、左膝もオスグッド病になった。

・両ひざにサポーターを付け(今考えたら両ひざにつける意味ってなんだ?)ドクターストップにより、1年ちょっと学校の体育含め運動をしてはいけない時期が始まった。

・それまで昼休みはバスケットボールなどでクラスメイトとしのぎを削っていたり、放課後は鬼ごっこや缶蹴りなどをして遊んでいたが、そのような生活は終わりサッカークラブに通うこともやめた。
・小学6年生の1年間は、ほぼ運動をしなかった。

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・図書室に行くことが増えた。
・本好きな母や兄の影響で文字を読むことに抵抗がなかった僕は、図書室にある多くの児童文学を読み漁った。
・海外児童文学の『ダレン・シャン』と『ガフールの勇者たち』が好きだった。

・他にも、兄から借りたライトノベルや古本屋でなんとなく目に留まった純文学、大衆小説などいろいろな本を読み漁った。
・この頃は「読み漁った」という言い方が的を得ていると言えるほど、ジャンルに捉われず・作家に捉われず、幅広く浅くいろいろなものを読んだ。

・余談だがいろいろな本を読んだ結果、西尾維新の『化物語』にハマりオタクとしての道を歩み始めることになった。
・『傷物語』を読んだ時の後味の悪さのようなものは今でも忘れられない。

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・そんなこともあり、小学4年生の頃はなんとなく学校生活にも現実があったような気がしたが小学5~6年生の頃は結局本の世界で夢想することも増え、現実としてはピアノがメインの生活に戻っていた。
・小学校の卒業式ですら終わった瞬間即帰宅し、オーストリア(だったような気がする)からきた海外オーケストラの楽団と共演するようなコンサートに出演していた。
・まぁ、その時見に来てくれた小学校の友達には感謝している。

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・今回はもう少し続く。

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・親の都合でまた引っ越すことになり、同じ北九州市内ではあるものの僕が通っている校区の人達が進む中学校とは別の中学校に進学した。

・坂の多い地域にあるその中学校は、不良校として少し有名だったらしいが僕が入学する1つか2つ上の代から教育委員会によるテコ入れが入り、教師陣がほぼすべて屈強な男性となっていて、良いとまでは言えないが悪いとも言えないくらいの治安にはなっていた。

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・成長痛がもとなので完治と言えるかどうかは微妙だが、膝の状態の経過は良好だったため僕はその中学校のサッカー部に入った。
・結構な弱小校だったそのサッカー部では、1年のブランクがあっても5歳からサッカーをしていた僕にとって天狗になれるようなレベル感でのサッカーをしていた。
・まぁ最初は小学生と中学生では体力がまるで違うので、その差を埋めるべく走り込みや長距離走ばかりをしていたが。
・おかげで、学校で行われるマラソン大会などではひょろいくせに上位にいるという謎のポジションを獲得することができた。

・体力づくりの期間が終わってから僕は、1年生であったにも関わらず3年生がメインで出る大会によく出場させられるようになった。
・周りの目が嫌だった。同級生からも、先輩からも。

***

・中学1年生の夏、当時の中学3年生の最後の大会のベンチ入りする選手を決める紅白戦があった。
・弱小校ではあったが顧問がもとJリーガーだったので、実力で出場選手を決める方針であった。

・その紅白戦で、中学3年生の先輩から左手の腕を骨折させられた。
・粉砕骨折。入院1ヶ月、全治3ヶ月。僕の利き手は左手だった。

・高熱にうなされるほど痛みが強い夜に何度も襲われた。ピアノもしばらく触れなかった。
・手術痕は13年経った今でも残っている。一生残る。

・もともとそこまで強くなかったサッカーへの情熱は、ここで完全に消えた。

***

・しばらくは、サッカーに携わっている者は全員嫌いだった。


・次回

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