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#5 応援団から考える求められる教師像

応援団の指導を担当したのは10年ぶりだ。初任校で3年間連続で指導を担当してそれ以来だった。当時の指導は「憧れ(伝統)の継承」という言葉がしっくりくる。まず、運動会の花形である応援団には多くの児童が立候補し、高い倍率を通過して参加してくる。彼らの中には、数年間憧れを抱いていた先輩応援団のかっこいい姿がイメージとしてあり、それが共有されている。教師はそんな応援団をまとめ、ぐいぐい引っ張るリーダーとして存在していた。これまでの応援団の姿を今年も、いや上回ろうと厳しく指導にあたった。僕の中にあるそんな応援団のイメージは手放して指導にあたる必要があった。そもそもコロナのせいで応援団のイメージを共有することが難しい状況で、ゴールのイメージをすり合わせ、1つずつ子どもたちとつくっていく時間となった。これはこれで楽しくもあり、子どもたちから出されるアイデアに「いいね」して、形にしていく。「憧れの継承」とは遠いが、求められるのはそこではなく、大袈裟に表現すると「共創」になるかな。こんなことを考えている自分は既に古くさい部分が見えているんだろうと、虚しくも懐かしくもある。平易な感じでまとめると、求められる教師像が「目標を提示してぐいぐい引っ張るリーダー」から「一緒にゴールを設定して支え奉仕する存在」になっているのだろうと思う。サーバントリーダーシップってやつなのかな。学級経営も組織も社会も。変わらなきゃいけない気もするし、変えてはいけない部分もある気もする。

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