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話題のNFTって何?わかりやすくまとめてみた

日本ではまだあまり普及していないNFTですが、ツイッターがプロフィール画像のNFT認証を開発中のようであったり、AdobeもフォトショップでNFTマーケットプレイスとの連携を発表したように、今後は急速に広がりつつあります。そこで、NFTの仕組みや事例、どうやって始めたら良いのかなど、NFTの全体感を俯瞰してまとめてみました。詳細を正確に説明しようとすると、どんどん難解な感じになってしまうテーマなので、なるべく専門用語などは省きつつ、分かりやすい言葉で、ざっくりとまとめております。正しい表現や説明ではない部分も多々あるかとは思いますがご了承ください。

1. NFTとは

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NFT(Non-fungible token)とは、デジタルアートの所有権の証明書の様なものです。あくまでも証明書のようなものなので、著作権を購入したり、リアルアートのように作品自体を所有するということではないのが特徴です。

デジタルアートの場合、作品自体はインターネット上で誰でも見ることができたり、複製、ダウンロードができたりします。NFTはブロックチェーンによって管理された、複製コピーできない唯一の証明書といったイメージです。

NFTを購入や転売、発行したりするには、NFTマーケットプレイスというプラットフォームで行うことが出来ます。いくつか代表的なものを後ほど紹介したいと思います。

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マーケットプレイスでNFTを購入するには、仮想通貨イーサリアム(ETH)とウォレットのMetaMaskが必要です。

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NFTの取引が行われる際には、Gus feeと呼ばれる手数料が発生します。これはブロックチェーン上で記録されているデータが正しいことを確認するために支払うものです。このGas feeは処理が集中しているほど高騰し、手数料が高い方が処理が優先されます。現在イーサリアムのGas feeはかなり高騰しているようです。

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2. NFTマーケットプレイス

グローバルで有名なプラットフォームを3つ紹介します。

・ OpenSea

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OpenSeaとは2017年12月につくられた最大手のNFTマーケットプレイスです。利用するにはウォレットのMetaMaskと、仮想通貨のイーサリアム(ETH)が必要です。

・ Rarible

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Raribleは、OpenSeaに迫る人気のNFTマーケットプレイスです。インターフェイスが魅力的ですね。最近、lazy mintingという機能の追加により、Gas feeが購入者負担になり、出品者は無料でNFTを発行することが可能になったようです。つまりNFTの発行者はイーサリアム(ETH)を用意することなく、MetaMaskなどのウォレットさえあれば利用できるということです。

さらにRaribleは、NFTを発行する際にロイヤリティーの設定ができます。作品が転売されたとき(2次流通以降の取引)にクリエイターにフィーが還元される仕組みです。

他には、RaribleはNFTの販売や購入をするともらえる、RARIという独自トークンを発行しています。Raribleを持つことで、Raribleのプラットフォームとしての方針に対して、投票を通して意思決定に参加できる仕組みも備えています。

・ SuperRare

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SuperRareはその名の通り、審査をクリアしたクリエイターしか出品することができないプラットフォームです。投資価値のあるアート作品が揃っています。購入したアート作品の二次販売は誰でもすることができます。

2. NFTアーティスト

いくつか有名なNFTアート作品の事例を紹介します。

・ Beeple

Beepleこと、Mike WinkelmannはFlying LotusやBrainfeederのビデオなども手がける映像クリエイターで、彼の個人プロジェクト”EVERYDAYS”は毎日1作品制作し公開すること。それを2007年から現在も続けています。

そしてそれらを一枚にコラージュした画像 "Everydays – The First 5000 Days" のNFTがクリスティーズのオークションで6930万ドルで落札されました。

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先ほどもお話しした通り、NFTは作品の所有ではなく、あくまでも証明書みたいなものなので、作品自体は誰でも閲覧できたり、ダウンロードしたりすることが出来ます。このBeepleの作品も、ファイルがIPFS(InterPlanetary File System)というP2Pネットワーク上に記録されていて、こちらからダウンロード可能です(めちゃめちゃ重いですが高解像度のデータです)

・ せきぐちあいみ

VR空間に立体で絵を描くパフォーマンスをしている、せきぐちあいみさんの"Alternate dimension 幻想絢爛" にも約1300万円の値がつきました。

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このように今までは売ることが難しかったアートの形態や表現にも価値がついて売買されるのはNFTならではで面白いですね。

・ CryptoPunks

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CryptoPunksはもっとも初期のNFTプロジェクトの成功事例で、現在でも多く取引されています。CryptoPunksは、ドット絵で表現された宇宙人をモチーフにしたキャラクター作品で、24×24ピクセルの宇宙人の肖像画が約750万ドル(約8億2000万円)で販売されています。100年後にデジタルアートのモナリザになるとも言われているとか。

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・ 8歳の少年のドット絵

日本でも話題になった事例として、8歳の描いたドット絵がNFT取引で160万円相当になったそうです。こちらがその記事です。

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2. コレクターズアイテム

・ TOP SHOT

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NBAのデジタルトレーディングカードのトップショットで販売された、レブロン・ジェームズのビデオクリップが20万8000ドルで売却。

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・ AIR SMOKE 1

AIヒューマン事業を中心に多くのサービスを扱っている1SECがRaribleでバーチャルスニーカーを発売。バーチャルスニーカーなので、購入しても履くことはできませんが5ETH(当時のレートで約140万円)で即時完売。

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・ Mars House

SuperRareで販売されたMars House というデジタルの家は、約51万2712ドル(約5650万円)相当の暗号通貨イーサ(ETH)で取引された。購入者は、NFT作品の3Dファイルとビデオクリップを受け取り、この家はメタバースにアップロードできるようです。NFTのメタバースで特に人気が高いのは、Decentralandというものらしいですが、まだまだユーザーが多いとは言えないニッチな世界ではあると思います。

3. NFTゲーム

NFTゲームとは、ブロックチェーンを基盤にしてつくられたゲームのことで、アイテムなどがNFTマーケットで仮想通貨による売買が可能です。

・ Axie Infinity

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Axie Infinityは、ベトナムのゲームスタジオSky Mavisが開発したブロックチェーンゲームで、ゲームをプレイすることでトークン収益が得られる「Play-to-Earn」という新ジャンルを確立させたことで有名です。NFTモンスターを手に入れ、育て、集め、バトルさせてトークンを得たり、2種類のモンスターを掛け合わせて新しいモンスターを誕生させて売却したりと様々な方法で収益を稼ぐことが出来ます。

ゲームの詳細はこちら

・ Sorare

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Sorareはフランス発のサッカーカードゲームで、現実世界と連動して、選手の活躍がゲームスコアに影響するのが特徴です。成績上位者にはイーサリアムが付与されます。

各国のクラブチームから実在する選手を5名をピックアップしてチームを作成し、ユーザー同士でスコアの高さを競うゲームで、実際の試合で選手が活躍すると、高スコアを狙える仕組みです。

クリスティアーノ・ロナウド選手のカードは約29万ドル(3,200万円)で販売されたそうです。

4. NFT × ブランド

・ ANREALAGE - DIMENSION

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アンリアレイジ2022年春夏コレクション「DIMENSION」は二次元と三次元を越境するコレクションとして発表。アンリアレイジのNFT作品11点は、NFT鳴門美術館が5000万円で落札し、徳島のNFT鳴門美術館にて2022年の春に展示予定だそうです。どのような展示になるのか見てみたいです。

・ LOUIS VITTON - LOUIS THE GAME

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LOUIS VUITTONが、200周年プロジェクトの一環で、ゲームアプリ「LOUIS THE GAME」を制作。ゲームの中で、BEEPLEが制作した10作品を含むNFTアート計30点が登場し、抽選に応募できるようです。グラフィックが美しいですが操作性やUIがあまり良くないのでapp storeでの評価が低いですね。

ゲームの詳細やNFT応募権の獲得方法はこちら

・ Burberry × Blankos Block Party

Burberryは、 Blankos Block Partyというブロックチェーンゲームの中でSharky Bと名付けられたオリジナルキャラクターを限定750体で発売。

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Blankos Block Partyは、デジタル版のデザイナーズフィギュアをアバターにしつつ、デジタルアイテムやスキルを身につけたりできます。FPSバトルゲームと、レースバトルの二つのモードがあるようです。


ゲームの詳細はこちら

・ Pringles CryptoCrisp

プロモーションとして活用された例としては、プリングルス「クリプト・クリスプ味」の限定NFTを50個をリリースし、全て完売しました。


5. 最後に

個人的に、NFT用に作品をつくって発行してみたいなと思っているので、NFTについて色々調べてまとめてみました。投資的な目的で購入する人にとっては色々な問題があるかとは思いますが、NFTにしか出来ない体験や新しい価値はあると思うので、今後の展開が楽しみです。

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