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「晴れの日も雨の日も」#86 オッサン、しっかりせんかい!

noteのネタ探しも兼ねてネットの中をフラフラしていたら、あったあった!格好のヤツが。エエ年こいた?と思われるオッサンの記事だ。一応差し障りのないよう、中身をテキトーにぼやかしてご紹介すると、

・ずっと大切に想っている女性がいるのだが、わだかまりが生じ、
 なかなか会えなくなってしまった。
・仲良かったはずの関係にも隙間風が吹き始め、想いも伝わらなくなり、
 とうとう、お誘いはお受けしない、と言われた。
・いっそ憎めれば楽なのだが、それもできず、
 自分の中だけで想い続けようと思っている。

てな話をオッサンは誰か(コーチ?)と相談していて、その方がオッサンの心の中に問いかけられている。

「大切に想う、というのは具体的はどんな感じなのか」
「その人との関係性がどうなれば満足なのか」
「相手に伝わる魔法の御札が一枚だけあるとすれば何を伝えたいか
 (これは良い質問例だと思う)」    等々。

これに対しオッサンが自分の想いをぐちゃぐちゃと綴っている。

一読後、なんちゅう女々しいオッサンや、と一笑。

しかし、待て。

自分も中学高校の頃、同じくらい女々しかったんとちゃうんかい?
一昨日拙note#85「中学生日記」を投稿したばかりの私は、当時のことが胸に去来し、苦い思いが胸にこみあげてきた。

中1の時にクラスのマドンナに初恋をしたのだが、お話にならず。結局、彼女は中学卒業時に他市に引っ越し、それっきり。この子は拙note#17に登場。また#85記載の中3の時に大好きになった子は、高校が別々になった。私は高1の夏に我慢しきれずに蛮勇を振るって暴発的にラブレターを書いた。返信をもらったような気がするが、どっちも内容を覚えていない。たぶんバチッとした話になっていないのだろう。ただ、成就しなかったことは間違いない。

問題はここからだ。

私はその後もずっとこの二人のことが忘れられなかった。
もう会うこともない、どうにもならない、とわかっているのに、
彼女たちのことをずーーーっと想い続けていた。
めっちゃ大事な心の人だった。

あー、もう女々しすぎる!

ここで、二人?それって浮気モンやん?などという反応をするなかれ。
どっちとも何もなかったのだから浮気でも二股でもない、と、ユルやかにご理解・お許しを願いたい。

この頃、井上陽水の「おやすみ」という歌があった。アルバム「氷の世界」に入っていたと記憶している。この歌を毎日、ホントに毎日、泣きそうな思いで聞いていた。今でもソラで歌える。

あやとり糸は昔 切れたままなのに
想い続けていれば 心が休まる
もう すべて終わったのに
みんなみんな 終わったのに

あかん。カッコ悪いなあオレ。
ほとんど上記オッサンと同レベの女々しさだ。
しかし私は、今はちゃんと成長し、更生した。
だよな?頼むで。ながいコーチ。



さて、このオッサンの女々しさをよく理解できるながいコーチは、彼に対して前述のような問いは投げない。なぜなら、今、彼に心の内面を問うても何も生まれないからだ。その問いでは、彼は自分の中の世界で漂っているだけで、そこから1mmも出ようとしない。

むしろ必要なのは、
誘ってもムダ=もう会う気がない、とお相手が言っている現実を飲み込ませること。
自分の思いだけの世界から目を覚まさせて、現実に向き合わせること。
そしておそらく最終的には、彼がその想いを手放して、次のことに向かうことができるかどうか、ということだと思う。

コーチングの一般論としては、彼の心の内側を一緒に見つめるというのは王道だ。が、元祖「女々しいの代表選手」の私には、こと本件に関してばかりは、そのことの無意味さが見えてしまっている。

自分の心の動きをよく知ることと、自分のおかれている状況を正しく認識することの2つをバランスさせることが、上手に生きていくためには必要だ。オッサンに今必要なのは後者なのだ。

頑張れオッサン。
自分の中に逃げるな。
現実に立ち向かえ。

オッサンのコーチングをしてやりたいところだが、ネットの海の中のこの一記事は、たぶんオッサンの目には止まらんやろなあ。残念ながら。

<編集後記>
今日から9月。気がつけば朝の目覚まし代わりだったミンミンゼミも鳴かなくなり、虫がすだき始めた。日増しに秋の気配が濃くなっていく。

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井克之  
仕事のご連絡・その他ご相談等はこちらに→nagairb21@jcom.zaq.ne.jp 

<予告> 
#87  諸葛孔明とはかりごと
#88  人生が2度あれば
#89  眠れない夜
#90  37年前の9月15日
#91  物欲

(続く)


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